LIVING IN PEACE BLOG Chance Maker マンスリーニュースレター

Chance Maker マンスリーニュースレター2011年6月20日 19:58

Chance Maker マンスリーニュースレター vol.1

チャンスメーカーの皆様へ、ニュースレター創刊号(2010年12月号)をお届けします。
Chance Maker Monthly Newsletter vol.1

平素よりLiving in Peaceをご支援いただき、誠にありがとうございます。ニュースレター創刊号をお届けいたします。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

 
LIPメンバーからのメッセージ

第1回 代表 慎泰俊 (しん・てじゅん)



虐待等の理由で親から離れて児童養護施設にいる子どもは全国に3万人います。虐待を受けた子どもには虐待を受けたのと同じだけの手厚いケアが必要ですが、ケア職員が勤務中に対応する子どもの数は10人。子どもの心は回復しにくい現状があります。こういったこともあり、子どもたちの中退率は全国平均の3倍以上、大学進学率は5分の1です。
 
私たちはこの状況を変えたいと考えています。LIPは、施設を一定のやり方で改築するとケア職員を増員できる制度に着目し、施設改築・新築の資金調達支援を行っています。また、今後は子どもが将来のキャリアについてより広い選択肢を持てるように、キャリアセッションを行う予定です。そのために、まずは子どもとの関係作りが大切だと考え、毎月交流会を開催しています。
 
皆様のご支援に心から感謝いたします。私たちの活動範囲はまだ決して広くありませんが、いつかすべての子どもたちにチャンスを与えられるように努力していく所存です。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
 

皆様に知ってほしい10のこと

児童養護施設と私たちの活動についてご理解を深めていただくために、「皆様に知ってほしい10のこと」をまとめました。是非、お読みください。

 

1.全国で約3万人の子どもが、約570の児童養護施設で生活しています。

 

2.児童養護施設は国からの措置費、地方公共団体からの補助金と、寄付等で運営されています。

 

3.児童養護施設に入所する多くの子どもたちの背景には、家庭における貧困があると言われています。

 

4.近年では、児童虐待の被害者が入所するケースが急増しています。

 

5.虐待などで傷ついた子どもたちの心の回復と健全な成長のためには、少なくとも普通の家庭と同程度に充実した養育環境が必要です。

 

6.子ども6人ごとに職員1人という現状の配置基準のもと、多くの施設は深刻な人員不足に苦しんでおり、最低水準の養育環境が提供されていません。

 

7.施設の子どもたちの平均的な学力は低く、高校中退率の高さ、大学進学率の低さとも顕著です。

 

8.退所後の子どもたちの就職状況についても、著しく厳しい状況にあります。

 

9.親の世代の貧困や虐待が子どもの世代に引き継がれていく負の連鎖があります。


10.私たちLIPは、寄付プログラムChance Makerを通じて、このような環境を変えようとしています。


LIPがChance Makerを通じて目指すこと、児童養護施設についてのQ&Aはこちらをご覧ください。
http://www.living-in-peace.org/edu/

 


今月の一冊

 

  抱きしめたい
花崎 みさを/編著
「野の花の家」職員・卒園生/著     
 




抱きしめたい』は千葉県木更津市の児童養護施設「野の花の家」25周年を記念し、施設の日常や子どもたちの様子を知ってもらうために、職員と卒園生によって執筆されました。
花崎園長は、施設の養育環境の厳しい現状から、社会によるケアができるよう協力を訴えておられます。

もっと手厚い養育のためには、里親が必要であったり、受け止め、協力して下さる地域の方々が必要であったりするのです。子どもは「社会の子」です。

私たちは、寄付プログラムChance Makerを通じて、社会全体で子どもをケアできるように社会のあり方を変えることで、この言葉に応えていきたいと思っています。

施設の外部の大人が「社会の子」である施設の子どもをケアすることについて、職員の大坂氏の記述が示唆に富んでいます。
 
自分が「してあげている」つもりでも、気がつくと励まされていたり、大事なことを教えられていたり……。結局は、子どもたちから与えられているものの方が遥かに多いような気がします。

大人が子どもたちから学び、与えられ、一緒に成長することができるならば、より多くの社会人が施設に興味を持つきっかけになりそうです。(菅原崇)

 

寄付の状況

寄付者数     32名
寄付金総額   90,000円
今月の寄付金 46,000円
(※2010年12月19日現在)
 

1月23日(日)LIP主催セミナー「社会を変える新しい経済学:マーケットデザインの進展と学校選択制への応用」



LIPの新年最初のセミナーは、1月23日(日)に、安田洋祐氏(政策研究大学院(GRIPS)助教授)をゲストスピーカーにお迎えして、学校選択制についてご講演いただきます。

安田氏はゲーム理論とメカニズム・デザインをご専門とする気鋭の若手経済学者で、学校選択制度などの政策提言も積極的に行われています。
ブログ、twitter、各種メディアでの経済学の分かりやすい解説でも知られています。

【安田氏からのメッセージ】
経済学を現実の市場・制度設計に直接応用する分野として、近年注目を集めているマーケットデザイン。講演では、その理論的な背景や近年の発展をご紹介すると共に、私自身が分析している学校選択制に関する研究を、できるだけ分かりやすく解説させて頂きます。一見すると結び付かない経済理論と学校選択が、制度設計という視点を通じてしっかりと繋がっていることを、感じとって頂ければと思います。

同セミナーの詳細及びお申込みは、こちらからお願いします。

参考リンク:http://goo.gl/AUSd


LIPメンバー募集のお知らせ



LIP教育プロジェクトでは、私たちと一緒に活動してくれる仲間を募集しています。

見学も随時受け付けておりますので、ご興味のある方は、下記フォームから是非お気軽にご連絡くださ い。
http://goo.gl/de2nr

このニュースレターはLiving In Peaceマンスリー寄付プログラム「Chance Maker」に参加されている皆様にお送りしております。

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