LIVING IN PEACE BLOG
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Chance Maker マンスリーニュースレター2012年8月21日 23:14
Chance Maker マンスリーニュースレター vol.19
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平素よりLiving in Peaceをご支援いただき、誠にありがとうございます。
ニュースレター第19号をお届けいたします。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
目 次
(1)寄付の状況
(2)活動報告
(3)今月の一冊
(4)ロンドンだより
(5)LIPメンバーからのメッセージ
(6)LIPからのお願い
(7)LIPメンバー募集のお知らせ
(1) 寄付の状況
基本情報(括弧内は5月分)寄付者数 289名(283名 )寄付金総額 4,459,000円(3,954,000円 )6月分の寄付金 505,000円(495,000円 )※2012年6月末日現在。
(2) 活動報告 ~6月交流会~
機能和声という言葉をご存じだろうか?
「個々の和音が、根音と調の主音との関係に従って一定のシステムを形成している」と考える音楽理論のことで、16世紀以降の近代音楽の根幹をなす形式だ。
普段聞き慣れているコード進行の音楽は皆この形式に従っている。いきなり固い話から入ってしまったが、どんな場所でも形式は重要だ。強固な形式は感性の在り方さえ規定する。しかし、それは時に窮屈だ。
フランスの作曲家ドビュッシーは、この機能和声にとらわれない自由な和声法を用いて新しい音楽を創りだした。名前は知らなくても、曲を聞けば「聴いたことがある」という方は多いのではないだろうか?
さて、今回のキャリアセッションでは、講師にピアニストの加納裕生野さんをお招きして3時間のセッションを行った。加納さんはドビュッシーを得意のレパートリーにされており、
プロの演奏を目の前で聴きながら音楽を楽しめるのは非常に貴重な機会だ。簡単なリズムゲームでウォーミングアップし、最初はご挨拶代わりに先生のミニコンサートから。曲はドビュッシーの『月の光』だ。と、K君は最初からクスクス笑いっぱなし。
どうやらツボに入ったようで、先生から「聴くときは静かにしようね」と早速優しいお目玉を貰っていたのが微笑ましい。その後はドビュッシー『金魚』を題材に曲のイメージを絵で表現するパート、カエルの歌をピアノで輪唱演奏するパート、加納さん自身の子どもの頃の話と続く。
最初は恥ずかしがってなかなか真剣に取り組めなかった子どもたちも次第に活き活きしてくる。カエルの歌をピアノで演奏する頃にはリラックスして音楽を楽しんでいる姿が印象的だった。今回のゲストはピアニストなので、子どもたちが直接この職に就く可能性は低いだろう。だが、音楽に関連する職業はたくさんある。
例えば、調律師、録音技師、コンサートホールのスタッフ、スタジオ経営… 音楽は芸術であるとともに、社会としっかり繋がった産業でもあるのだ。
まだ中学生くらいの子どもたちなのでセッションはまず楽しいことが第一だが、三年後五年後真剣に進路を考えるとき、今日の体験を思い出して、社会の広さ、そして狭さを感じてくれたらと思う。
3時間はあっという間に過ぎ、先生からの最後の贈り物は『喜びの島』。このタイトルを選んでくださった気持ちに心が揺れる。
子どもたちは名残惜しそうだ。「学校行かないで毎日LIPがいい!」などと言われて少し気恥ずかしい。そろそろ帰る時間だが、みなもう少しここにいたいようだ。
スタジオの奥のスタインウェイがどっしりと鎮座して子どもたちと戯れている。平和な時間だ。昼下がりは素直な笑い声で溢れている。
それはまるで、機能和声の呪縛を解き放った、自由な音楽のようだった。
(3) 今月の一冊 『まるで雪など降らなかったかのように』
この本は、会社の同期が働きながら書きあげた本です。お互いが児童養護施設に関わることをしていると知らずにいましたが、近いものを感じていた理由がこの本をきっかけに明らかになりました。
虐待を受けた子どもの過去と、それが今にどのような影響を落としているのか、物語を読み進めていく中で深く感じることができます。私たちに過去の経験に根ざした今があるように、
虐待を受けた子どもたちには残酷なまでに過去が付きまとうのです。
こうした重い題材を扱っているにも関わらず、この小説で綴られている言葉は、とても綺麗で読みやすく、一つ一つの言葉が心に沁みわたっていくようです。
Living in Peaceの活動とは異なる形で、児童養護施設のこと、虐待を受けた子どもたちのことを知って頂けると嬉しいです。
あらすじ(amazonより)
「一緒に北海道に行かないか」。女子大生の夏希の前に、10年前まで施設で一緒に暮らしていた司が突如現れ、こんな誘いを持ちかけてきた。
ともに親から虐待を受け、捨てられた子供だった司と夏希は、強い絆で結ばれていたが、この10年音信不通となっていたのだ。
ためらうことなくおんぼろのフォルクスワーゲンに乗り込んだ夏希・・・・・・。こうして二人の「ひたすら北を目指す旅」がはじまった。
(4) ロンドンだより
今回は、イギリスの里親家庭で育つ子どもたちが経験する、実親と里親の間の「違い 」 についてです。この「違い」には様々な種類や性質のものがありますが、その中の大きな要素の1つとして、人種や文化的な違いが挙げられます。イギリスの里親家庭で育つ子どもたちのバックグランドは様々ではありますが、どうしてもエスニック・マイノリティに属する子どもの占める割合が、
全人口にエスニック・マイノリティが占める割合よりも高くなる傾向になります。一般的には、里親と里親家庭に入る子どもの人種や文化的なバックグランドが一致している方が好ましいと考えられてはいますが、そうした状況から、
自分とは異なる肌の色や文化を持った里親の元で暮らすことになるケースも少なくありません。里親と里親家庭に入る子どもの人種や文化的なバックグランドが異なる場合、周囲から好奇の目で見られたり、時にはその目に見える違いによって心無い言葉に晒されることがあるかも知れません。また、同じ人種や文化を持った家族であれば当然知っているであろう情報が存在しない、といったことも考えられます。
たとえば、白人の里親家庭で黒人の子どもが育つことになった場合、髪の毛の手入れをどうしたらよいか?どこの美容院に連れて行ったらよいか?という疑問は、
まず日常生活の中で多くの里親がぶつかるものでしょう。このような違い理解し合い、個々のアイデンティティを尊重する家庭環境を用意することは、子どもたちがポジティブな自己イメージを形成し、豊かな人生を築いていくために必要不可欠です。
そのためには、子どもの声に耳を傾け、地域のコミュニティと積極的に関わりを持ち、新たな学びにオープンであることが重要であると考えられています。規模は異なるとはいえ、日本で社会的養護を受ける子どもたちの中にも、日本人以外の血を引いた子どもたちがいます。「すべての子どもに、チャンスを」と考えた時に、
そうした子どもたちに対してどのようなサポートが必要かといった点も、忘れてはいけないポイントである思います。(5) LIPメンバーからのメッセージ
第18回 小野
チャンスメーカーの皆様、初めまして。4月からLIPで活動している小野と申します。普段は物流会社で働いており、好きな言葉は「配達完了」です。
以前よりNPOに関心があり、社会に働きかけを行っている人々とお会いする中で、自分自身でも何かを始めたいと思いLIPに参加しました。
さて今回は、私が活動をし始めてから、印象に残っていることを皆様にご紹介したいと思います。
私が入会後、初めてつくば愛児園の園長先生や職員の方にお会いしたのは、4月末のスタディーツアー後の懇親会のときでした。
つくば駅近くの居酒屋で、私は園長先生の隣に座ることになり、お互いウーロン茶を飲みながら、園長先生がこれまで関わってきたお仕事のことや、一緒に接してきた子どもたちのお話を伺いました。
そのお話をしている姿からは、ご自身のお仕事や子どもたちへの熱心で、真摯な姿勢が強く伝わってきました。
懇親会も半ばを過ぎたころ、私はお手洗いへ向かったのですが、偶然園長先生も後からいらして、入り口で立ち話をしました。
その中で、どういう経緯でその話になったのかは覚えていないのですが、園長先生は、こういう懇親会でも、愛児園からの急な呼び出しがあるときもあるので、お酒は飲まないのです、とおっしゃっていました。
私はそれを聞いたとき、まさに「頭が下がる思い」というのは、今自分が感じているこの気持ちのことだ、と思いました。
おそらく、色々なお話を伺った後だったので、その言葉が、園長先生の仕事への姿勢を表しているように感じ、心にジンワリと広がったのだと思います。
(小野)(6)LIPからのお願い
平素より子どもたちへのご支援を賜りありがとうございます。
Living in Peace では”子どもたちにより広い就業の機会を”との考えから、月に1回キャリアセッションを実施しています。
キャリアセッションでは様々な職業の方をお呼びし、職業体験及びお話を伺う機会を設けております。つきまして、現在9月以降のセッションにご協力いただける方を募っております。子どもたちからは鉄道運転、エンジニア、パン職人、心理カウンセラー、スポーツ関連の仕事、写真家、ゲーム関係の仕事への興味を確認しており、もしこのようなお仕事に就かれている方、もしくはこのようなお仕事に就かれているお知り合いがいらっしゃる方はlivinginpeace.edu@gmail.comまでご一報いただけますと幸甚です。具体的にご協力いただく方法については、個別にご相談させていただければと思っております。重ねてのお願い恐縮ではございますが、何卒宜しくお願い致します。
(7)LIPメンバー募集のお知らせ
LIP教育プロジェクトチームは、一緒に活動してくれる仲間を募集しています。見学も随時受け付けて
おりますので、ご興味のある方は、下記フォームから是非お気軽にご連絡ください。http://goo.gl/de2nr
※LIPでは、Twitter、Facebookでも、イベント情報や活動の様子をお伝えしています。Twitter: @lip_eduFacebook: Chance MakerこのニュースレターはLiving In Peaceマンスリー寄付プログラム「Chance Maker」に参加されている皆様にお送りしております。
Copyright (C) 2010 特定非営利活動法人LIVING IN PEACE All rights reserved. -
お知らせ2012年8月20日 00:50
8月に代表の慎が出演するイベントのご案内!
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8月に代表の慎が出演するイベントをご案内致します。
詳細は各主催者のページを参照下さい。
※イベントの追加がございましたら適宜追記致します。
■紀伊国屋書店新宿南店super wakuwaku live talk@ふらっとすぽっと
2012年8月22日(水)19:00~
『ソーシャルファイナンス革命』
慎泰俊さんライブトーク!!
http://www.kinokuniya.co.jp/store/Shinjuku-South-Store/20120725175046.html
■英治出版 EIJI PRESS Lab
2012年8月24日(金)19:00〜
【子どもの未来のために、私たちにできること】
『できるかも。』著者の林恵子さんと『働きながら、社会を変える。』著者の慎泰俊さんによるトークセッション
http://www.eijipress.co.jp/blog/2012/08/10/12946/
※当日の模様が掲載されました!
英治出版公式ブログ:http://www.eijipress.co.jp/blog/2012/08/27/13067/
Facebook:http://www.facebook.com/eijipress
■Better than today.TVへの出演
2012年8月26日(日)20:00~
【ソーシャルファイナンスのこれから~『小商い』で生きる~】
ゲストは「ココナラ」を運営していらっしゃる、
株式会社ウェルセルフ代表取締役 南 章行(みなみあきゆき)さんと
Living in Peace代表理事の慎 泰俊 (しん てじゅん)です。
Ustream :http://www.ustream.tv/channel/better-than-today-tv
Facebook:http://www.facebook.com/betterthantodayTV
※当日の模様の映像が掲載されました!
YouTube:http://www.youtube.com/watch?v=go-3gnbZqmI&feature=share&list=UUH5mwyNRXBWU6ptHyWsEwyw
■蔦屋書店1号館 1階総合インフォメーション
2012年8月31日(金) 19:00~
『ソーシャルファイナンス革命』出版記念
慎 泰俊×西田亮介トークショー
http://tsite.jp/daikanyama/event/000822.html
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☆彡 LIP寄付プログラム Chance Maker(チャンスメーカー)
http://www.living-in-peace.org/donation/
Twitter: http://twitter.com/lip_edu
Facebook: http://www.facebook.com/chancemaker
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勉強会・セミナー2012年8月7日 23:39
8月のChance Maker アワー
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皆さま
いつもLiving in Peaceの活動をサポート頂き、誠にありがとうございます。
さてLIP教育プロジェクトでは、毎月1回「Chance Maker アワー」を開催しており、
8月も開催いたします!
この「Chance Maker アワー」では、LIP教育プロジェクトの児童養護施設向け
寄付プログラム「Chance Maker」に込めた思いやその仕組みなどについて、
メンバーから直接お話をさせていただきます。
また、ご参加の皆様から、ご意見やご質問もお伺いします。
教育プロジェクトに関心を持ってくださっている方、寄付をご検討くださっている方、
「Chance Maker」としてご寄付いただいている方など、ぜひお気軽にお立ち寄りください。
◆日時 : 2012年8月19日(日)15:10〜16:00 (受付15:00〜)
◆会場 : Creator's District 808号室
(東京都渋谷区渋谷1-17-1 TOC第2ビル)
【Google Map】 http://goo.gl/mLAJ2
※渋谷駅東口 「宮益坂下」交差点より明治通りを原宿方面へ。
「宮下公園」交差点を右折し、1階に「ON THE CORNER」がある建物です。
◆定員 : 10名程度
◆参加費 : 無料
◆参加お申込フォームはこちら → http://goo.gl/DRBeI
◆プレゼンター紹介
今回のプレゼンターは、東京にある証券関係の会社に勤務しています。
20代後半から30代前半にかけての比較的若いメンバーが多数を占める
LIPにあってはお兄さん的な立ち位置の社会人13年目、35歳です。
LIP教育プロジェクトには2年半前に参加し、チャンスメーカーの開始時から
今までずっと同プログラムを担当してきました。
この機会に、チャンスメーカープログラムにこめた私たちの思いをお伝え
したいと思います。
◆ 主催 : 特定非営利活動法人 Living in Peace 教育プロジェクト
☆彡 LIP寄付プログラム Chance Maker(チャンスメーカー)
http://www.living-in-peace.org/donation/
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勉強会・セミナー2012年8月5日 20:28
LIPエクセル講座のご案内
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皆さま、こんにちは。「え、LIPがエクセル講座!?」と、思われた方もいるかと思いますが、先月に引き続き、いつもとは趣向の異なるセミナーのご案内です。Living in Peace(LIP)は、メンバー全員が本業を持ちながら活動しているパートタイムのNPO法人です。過去3年に渡り、マイクロファイナンスプロジェクトでは、カンボジアとベトナムのマイクロファイナンス機関の調査や毎月の財務モニタリングを行う中で、エクセルなど、必要なスキルについては、得意なメンバーが、他のメンバーに教える「講座」という形で、様々なノウハウを共有してきました。これらの講座が、メンバーの間でも、大変好評で、ミーティングを見学にいらした方からも、是非、一般公開してやってほしい、というお声を頂いておりました。そこで、大変僭越ではありますが、このような形で公開講座とさせて頂きました。LIPのプロジェクトのノウハウやメンバーのスキルをいかしたエクセル講座です。「エクセルの機能をもっと使いこなすことができたら…」このように感じたことがある方、是非ご参加ください。内容は以下の通りです。~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・1)ショートカット編・基本的なものから実務に役立つ複雑なものまで網羅的に学びます2)エクセル機能編・置換、形式選択貼付、条件付き書式などの主要機能を、基礎から応用まで学びます(マクロの説明未満となります)3)関数編・基本的なものを数学関数や論理関数などに分けて体系的に学びます(VLOOKUP程度まで)※一部内容はエクセル2007以上限定となりますが、9割以上はエクセル2000以降共通となります~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・【開催概要】◆ 日時 : 2012年8月18日(土)13:30~16:30 (受付13:10~13:25)◆ 会場 : 糀屋箱機構 Creator's District 808号室(東京都渋谷区渋谷1-17-1 TOC第2ビル)◆ 定員 : 10名程度◆ 参加費 : 4,000円※領収書がご入用の方は、受付にて係の者にお申し付けください。◆ 主催 : 認定特定非営利活動法人 Living in Peace マイクロファイナンスプロジェクト◆ 参加お申込フォームはこちら → http://goo.gl/2yS7Nお名前(ふりがな)、所属、連絡先メールアドレス、本セミナーを知ったきっかけを明記下さい。※定員に達した場合はお断りさせて頂く場合がございます。あらかじめご了承ください。【受講者対象】普段からエクセルを使用しているが、独学に頼り、作業効率の悪さを感じている社会人、学生の方。※本講座ではマクロは学びませんのでご注意下さい。【持ち物】出来る限りMicrosoft Excel がインストールされているPCを持参下さい。こちらでPCを用意は致しません。また、Excel for Macの場合、ショートカット編の半数程度は使えないことをご留意下さい。【講師略歴】木下祐馬(きのした ゆうま)1982年生まれ。大阪大学大学院基礎工学研究科修了。専攻は量子情報科学。本職は主にデータマイニングを軸とした金融系コンサルタント。LIPには代表の慎泰俊と共に設立当時から参加しており、現在理事職を務める。
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勉強会・セミナー2012年7月19日 07:13
7月のChance Maker アワー
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皆さまいつもLiving in Peaceの活動をサポート頂き、誠にありがとうございます。さてLIP教育プロジェクトでは、毎月1回「Chance Maker アワー」を開催しており、7月も開催いたします!この「Chance Maker アワー」では、LIP教育プロジェクトの児童養護施設向け寄付プログラム「Chance Maker」に込めた思いやその仕組みなどについて、メンバーから直接お話をさせていただきます。また、ご参加の皆様から、ご意見やご質問もお伺いします。教育プロジェクトに関心を持ってくださっている方、寄付をご検討くださっている方、「Chance Maker」としてご寄付いただいている方など、ぜひお気軽にお立ち寄りください。◆日時 : 2012年7月29日(日)15:10~16:00 (受付15:00~)◆会場 : Creator's District 808号室(東京都渋谷区渋谷1-17-1 TOC第2ビル)【Google Map】 http://goo.gl/mLAJ2※渋谷駅東口 「宮益坂下」交差点より明治通りを原宿方面へ。「宮下公園」交差点を右折し、1階に「ON THE CORNER」がある建物です。◆定員 : 10名程度◆参加費 : 無料◆参加お申込フォームはこちら → http://bit.ly/P0XmSr◆プレゼンター紹介今回のCMHのプレゼンターは、LIPに入会して2年、都内の商社に勤めて5年目の教育メンバーです。ビジネスを通した途上国支援を目指していた彼が、児童養護施設向けの活動に関わり始めたきっかけ等も、当日はお話させて頂きます。◆ 主催 : 特定非営利活動法人 Living in Peace 教育プロジェクト☆彡 LIP寄付プログラム Chance Maker(チャンスメーカー)
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Chance Maker マンスリーニュースレター2012年7月16日 18:46
Chance Maker マンスリーニュースレター vol.18
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チャンスメーカーの皆様へ、ニュースレター第18号(2012年6月号)をお届けします。平素よりLiving in Peaceをご支援いただき、誠にありがとうございます。
ニュースレター第18号をお届けいたします。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
目 次
(1)寄付の状況
(2)活動報告
(3)イベントのお知らせ
(4)今月の論文紹介
(5)ロンドンだより
(6)LIPメンバーからのメッセージ
(7)LIPからのお願い
(8)LIPメンバー募集のお知らせ
(1) 寄付の状況
基本情報(括弧内は4月分)寄付者数 283名(272名 )寄付金総額 3,954,000円(3,459,000円 )5月分の寄付金 495,000円(472,000円 )※2012年5月末日現在。
(2) 活動報告 ~5月度交流会~
5月27日(日)につくば愛児園との交流会が行われました。今回はLIPのメンバーがつくばの愛児園を訪問し、体育館でバドミントンをしながら子ども達と交流しました。
この日は天気がよく、愛児園から近くの体育館への道を、横に筑波山を眺めながら気持ちよく歩きました。子ども達やメンバーと歩いていると、小学生の時に歩いた通学路を何故か思い出します。さて、体育館に着くと、皆でネットを張って、準備運動です。いち、に、さん、し、の声が体育館に響きます。そして男女に分かれて、ダブルスでの試合開始です。子ども同士のペアもあれば、子どもとLIPメンバーのペアもあります。バドミントンに慣れていない子も、上手な子も、皆でわいわい話をしながら楽しんでいるようでした。途中、一部でバスケやバレーボールの即興もあった中、約2時間、子ども達とシャトルを打ち合い、最後に体育館の片付けをして愛児園に戻りました。また、今回は、私達が隔月で行っているキャリアセッションの今後の参考とするために、子ども達の興味を聞く機会を愛児園の先生が設けてくださいました。子ども達と話した内容を、今後の活動に反映させていければと思っています。(3) イベントのお知らせ
ある児童養護施設を8年間も撮影し続けた話題のドキュメンタリー映画「隣る人」、皆さまはもうご覧になられましたでしょうか?6月22日(金)、映画上映後のトークショーに、代表の慎が登壇させていただくことになりました。まだご覧になられていない方も、もう一度観たいとお感じの方も、ぜひ、ご友人やご家族をお誘い合わせの上、ご来場ください。場所: ポレポレ東中野 (http://www.mmjp.or.jp/pole2/)時間: 19:00からの上映終了後「隣る人」公式サイト: http://www.tonaru-hito.com/予告編: http://www.youtube.com/watch?v=aD_OkGxXyew(4) 今月の論文紹介
「リジリエンスについて」
庄司順一 人間福祉学研究 第二巻第一号 2009.11リンク先: http://www.kwansei.ac.jp/s_hws/attached/0000007289004.pdf皆さまは、「リジリエンス」という言葉をご存知ですか?貧困家庭での生活、被虐待体験、施設養護体験、あるいは未熟児として出生することなどは、子どもの発達や精神保健上のリスクとなります。しかし、これらのリスクを持ちながらも、良好な発達や社会適応をする人がいます。このような「リスクや逆境にもかかわらず、よい社会適応をすること」をリジリエンスといいます。同じような環境で過ごしながら、なぜその後の社会的適応に違いが生じるのか、不思議に思うことはないでしょうか。その疑問を探るのがレジリエンス研究です。本論は、リジリエンスの起源から研究過程と今後の展望が述べられています。発達心理学では、「発達」とは遺伝と環境の相互作用によって決められると考えられています。つまり、身体的、心理的(たとえばIQ)、社会的な諸要因が、時間の経過の中で、どのような相互作用をしてくるかということです。そのような要因の中で,リジリエンスがどのように達成されるかというと、自分あるいは自分の置かれた環境と体験をどう捉え直すか、つまり自己理解がとても重要であり、このことを「意味づけ」として説明する立場もあるとされています。自らの体験もふまえ、研究者Walshは、「逆境にもかかわらず」ではなく「逆境をとおして」であると述べています。私たちができることは少しでも自分を肯定してあげられる環境作りをお手伝いすることなのかもしれません。レジリエンスは日本ではまだ研究が必要な分野だそうです。今後、研究が進めば、ソーシャルワークの発展に大いに期待できるとともに、一筋の希望が与えられそうです。
(5) ロンドンだより
チャンスメーカーの皆さまは、「アタッチメント理論」という考え方をお聞きになったことがありますか?これは、イギリスのジョン・ボウルビィという精神科医が1940年代に確立させたもので、今日でも児童養護の現場などで、子どもの精神的発達を理解するための考え方として広く応用されています。新たに里親家庭に入る子どもは、多くの場合実親との関係を継続しており、また場合によっては既に他の里親との生活を経験しているなど、多様な人間関係の中に置かれています。こうした子どもたちの心理を理解する際に、アタッチメント理論が大きな手助けとなります。ボウルビィは、人間の肉体的な発育のためにビタミンやたんぱく質が不可欠であるのと同様に、人間の精神的発達のためには身近な大人へ愛着形成が不可欠であると考えました。そして、この愛着形成のプロセスが、その後の人生で出会う人との関係構築に影響を与えたり、はたまた自分自身への見方にも影響を与えたりすると考えられています。社会的養護を受ける子どもたちは、例えば母親が時々姿を消したり、度々代わる義理の父親が存在したりと、安定しない家族関係の中に長く置かれることで、このアタッチメントが正常に機能していないことが多くあります。それによって、家族関係は突然変化するもの、身近な人を傷つけることは当たり前、といった考え方をしていることがあるので、里親が想像しないような行動に出たり、自分の存在に価値を見出せなかったりします。里親は、そうした子どもの行動を理解し、信頼できる人間関係が存在すること、人生は自らの力で切り開けること、などを伝えていくことが求められます。さらに、里親に実子がいる場合は、彼らとの関係にも配慮しながらサポートをすることが必要です。このように、里親の役割は多岐に渡るものであり、そうした役割を果たすためには深い知見が求められます。
第18回
チャンスメーカーの皆さま、こんにちは。私は、LIPに参加して約1年が経ちます。本業で、企業のコミュニケーション活動のサポートをしているのですが、「伝え、人を動かす」コミュニケーションの力を、何か社会の役に立てたいと思ったのが活動を始めたきっけかです。完全パートタイムNPOを標榜するLIPには、20~30代を中心とする、様々なバックグラウンドを持つメンバーがいます。それがとても刺激的で、LIPで活動することが、自分の専門性をもっと磨こうという本業へのモチベーションにもなっています。また、毎月の愛児園の子どもたちとの交流も、自分にとってとても大事な時間になっています。目の前の彼ら彼女たちのために、そして同じような状況にある子どもたちのために、自分たちの活動があるということを、改めて実感する機会になっています。子どもたちにとって、よく遊びに来るお姉さん(おばさん?)のような存在になれれば嬉しいなと思っています。「世の中は1人の英雄によって変わるのではなく、大勢の人びとが参加する一つ一つの小さな取り組みを 一つの流れとすることによって変えることができる」というLIPの信念にとても共感しています。私1人の力は微力ですが、これからもメンバーと共に長く活動を続けていきたいと思っています。引き続き、チャンスメーカーの皆さまのご支援、ご協力をよろしくお願い致します。(宇花)(7)LIPからのお願い
平素より子どもたちへのご支援を賜りありがとうございます。
Living in Peace では”子どもたちにより広い就業の機会を”との考えから、月に1回キャリアセッションを実施しています。キャリアセッションでは様々な職業の方をお呼びし、職業体験及びお話を伺う機会を設けております。つきまして、現在9月以降のセッションにご協力いただける方を募っております。子どもたちからは鉄道運転、エンジニア、パン職人、心理カウンセラー、スポーツ関連の仕事、写真家、ゲーム関係の仕事への興味を確認しており、もしこのようなお仕事に就かれている方、もしくはこのようなお仕事に就かれているお知り合いがいらっしゃる方はlivinginpeace.edu@gmail.comまでご一報いただけますと幸甚です。具体的にご協力いただく方法については、個別にご相談させていただければと思っております。重ねてのお願い恐縮ではございますが、何卒宜しくお願い致します。
(8)LIPメンバー募集のお知らせ
LIP教育プロジェクトチームは、一緒に活動してくれる仲間を募集しています。見学も随時受け付けて
おりますので、ご興味のある方は、下記フォームから是非お気軽にご連絡ください。http://goo.gl/de2nr
※LIPでは、Twitter、Facebookでも、イベント情報や活動の様子をお伝えしています。Twitter: @lip_eduFacebook: Chance MakerこのニュースレターはLiving In Peaceマンスリー寄付プログラム「Chance Maker」に参加されている皆様にお送りしております。
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お知らせ2012年7月12日 00:02
児童養護施設 筑波愛児園 スタディツアーのお知らせ
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Living in Peaceは、7月22日に、筑波愛児園のスタディツアーを下記の要領で開催いたします。施設の見学、職員との懇談、子どもたちとの交流などを通じて、児童養護施設の今を知ることができる絶好の機会です。また、スタディツアー終了後、希望者向けに児童養護施設の職員との懇親会も企画する予定です。お申込みをお待ちしております。お申込は、こちら。●開催要領催行日 2012年7月22日(日)費 用 2,000円程度(各自でご負担いただく昼食代及び交通費です)※ご自宅から集合場所、解散場所からご自宅までの交通費は上記費用には含まれません※移動にタクシーを利用するコースがあるため参加人数によっては上記費用に多少の変更があります※解散後、懇親会へ参加を希望される方は別途夕食代をご負担いただきます定 員 3人●日程表11:45 つくばエクスプレス「つくば駅」に集合12:00 筑波愛児園へ出発12:20 筑波愛児園に到着12:30 筑波愛児園にて昼食(子どもたちと同じ食事を用意しております)13:30 統括主任小林弘典先生をはじめ愛児園の先生方と懇談15:00 施設内見学(子ども達の生活環境も御覧いただけます)17:00 グループホーム「つくし」へ移動17:10 グループホーム「つくし」に到着、見学17:30 つくばエクスプレス「つくば駅」へ出発18:05 つくばエクスプレス「つくば駅」に到着 解散<希望者>18:05 愛児園先生方との懇親会お店(つくば駅周辺)へ移動※夕食代は3,000円程度の予定です参考URL児童養護施設 筑波愛児園 http://www.aijien.e-tsukuba.jp/index.htm筑波愛児園ブログ http://tsukuba-aijien.at.webry.info/
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勉強会・セミナー2012年7月3日 00:59
LIPエクセル講座のご案内
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皆さま、こんにちは。「え、LIPがエクセル講座!?」と、思われた方もいるかと思いますが、今日はいつもとは趣向の異なるセミナーのご案内です。Living in Peace(LIP)は、メンバー全員が本業を持ちながら活動しているパートタイムのNPO法人です。過去3年に渡り、マイクロファイナンスプロジェクトでは、カンボジアとベトナムのマイクロファイナンス機関の調査や毎月の財務モニタリングを行う中で、エクセルなど、必要なスキルについては、得意なメンバーが、他のメンバーに教える「講座」という形で、様々なノウハウを共有してきました。これらの講座が、メンバーの間でも、大変好評で、ミーティングを見学にいらした方からも、是非、一般公開してやってほしい、というお声を頂いておりました。そこで、大変僭越ではありますが、今回このような形で公開講座とさせて頂きました。LIPのプロジェクトのノウハウやメンバーのスキルをいかしたエクセル講座です。「エクセルの機能をもっと使いこなすことができたら…」このように感じたことがある方、是非ご参加ください。内容は以下の通りです。~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・1)ショートカット編・基本的なものから実務に役立つ複雑なものまで網羅的に学びます2)エクセル機能編・置換、形式選択貼付、条件付き書式などの主要機能を、基礎から応用まで学びます(マクロの説明未満となります)3)関数編・基本的なものを数学関数や論理関数などに分けて体系的に学びます(VLOOKUP程度まで)※一部内容はエクセル2007以上限定となりますが、9割以上はエクセル2000以降共通となります~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・【開催概要】◆ 日時 : 2012年7月21日(土)13:00~16:00 (受付12:40~12:55)◆ 会場 : 糀屋箱機構 Creator's District 808号室(東京都渋谷区渋谷1-17-1 TOC第2ビル)◆ 定員 : 10名程度◆ 参加費 : 4,000円※領収書がご入用の方は、受付にて係の者にお申し付けください。◆ 主催 : 特定非営利活動法人 Living in Peace マイクロファイナンスプロジェクト◆ 参加お申込フォームはこちら → http://goo.gl/w84sLお名前(ふりがな)、所属、連絡先メールアドレス、本セミナーを知ったきっかけを明記下さい。※定員に達した場合はお断りさせて頂く場合がございます。あらかじめご了承ください。【受講者対象】普段からエクセルを使用しているが、独学に頼り、作業効率の悪さを感じている社会人、学生の方。※本講座ではマクロは学びませんのでご注意下さい。【持ち物】出来る限りMicrosoft Excel がインストールされているPCを持参下さい。こちらでPCを用意は致しません。【講師略歴】木下祐馬(きのした ゆうま)1982年生まれ。大阪大学大学院基礎工学研究科修了。専攻は量子情報科学。本職は主にデータマイニングを軸とした金融系コンサルタント。LIPには代表の慎泰俊と共に設立当時から参加しており、現在理事職を務める。
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お知らせ2012年6月15日 08:47
映画「隣る人」上映後トークイベント 代表の慎が登壇
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「隣る人」という映画、皆さまはもうご覧になられましたでしょうか?6月22日(金)、「隣る人」上映後の刀川和也監督とのトークイベントに、代表の慎が登壇させていただくことになりました。映画をまだご覧になられていない方も、もう一度観たいとお感じの方も、ぜひ、ご友人やご家族をお誘い合わせの上、ご来場くださいませ!場所: ポレポレ東中野 (http://www.mmjp.or.jp/pole2/)時間: 19:00からの上映終了後■映画紹介「隣る人」公式サイト: http://www.tonaru-hito.com/予告編: http://www.youtube.com/watch?v=aD_OkGxXyew少し映画の紹介を。この映画は、ある児童養護施設を8年間も撮影し続けたドキュメンタリーです。その施設では、1人のスタッフ(保育士さん)が数名の子どもの世話をまさに親代わりで担当する「担当責任制」という方法がとられていて、タイトルにあるように、子どもの隣にいつもそっと保育士さんが寄り添っています。その保育士さんの愛情深さや、子ども、実母との関係性などを見ていると、愛情について、子育てについて、職業としての福祉について、里親と施設養育の違いについて、など様々なことを考えさせられます。子供の教育や児童福祉に関心のある方はもちろん、子育て中の方もきっといろいろ感じられることがあるのではないかと思いました。多くの方に観ていただきたい映画です。(文責:上堀)
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Chance Maker マンスリーニュースレター2012年6月11日 23:48
Chance Maker マンスリーニュースレター vol.17
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チャンスメーカーの皆様へ、ニュースレター第17号(2012年5月号)をお届けします。平素よりLiving in Peaceをご支援いただき、誠にありがとうございます。
ニュースレター第17号をお届けいたします。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
目 次
(1)寄付の状況
(2)活動報告
(3)今月の記事紹介
(4)ロンドンだより
(5)LIPメンバーからのメッセージ
(6)LIPからのお願い
(7)LIPメンバー募集のお知らせ
(1) 寄付の状況
基本情報(括弧内は3月分)
寄付者数 272名(262名 )
寄付金総額 3,459,000円(2,987,000 円 )
4月分の寄付金 472,000円(463,000円 )
※2012年4月30日現在。
(2) 活動報告 ~4月度交流会~
4月22日の今年第4回目の交流会では、島根県立美術館等などで作品を展示しつつつ、PARCOで自作のアクセサリーの販売等も行っている芸術家の池平撤兵さんを招き、池平さんのお話を聞く時間と共に、池平さん制作の壁画鑑賞並びにアクセサリー作りを行いました。渋谷のギャラリーにて壁画を鑑賞した後は、腹ごしらえ!ということで、本来、お昼はオープンしていない渋谷のレストラン「ハストバラ」をオーナーのご好意で空けて頂き、ご飯をごちそうになりました。メニューは炊き込みご飯カレー!具材も大根などが入ったとてもユニークなランチに子ども達も大人も大興奮でした。
お腹がいっぱいになった後は、アクセサリー作りを二時間行いました!とても細かい作業でしたが、子ども達は全く集中力を切らす事無く、とても楽しそうにアクセサリーを作っていました。
完成した作品は、池平さんに持ち帰って漆をぬってもらった結果、こんな立派なものに仕上がりました。
完成した作品、池平さんからのお手紙と一緒に、子ども達に届けられました。子ども達は、とても喜んでくれたとのことです。絵やファッションに興味のある子ども達も多いのですが、今回の交流会が、何か将来の仕事を具体的にイメージするための一つのきっかけになったらよいなと思います。最後に、本企画は、アーツアライブという、アートの力で医療と福祉の現場を変えていくことを活動方針に据えている社団法人と、アーツアライブをご紹介してくださったチャンスメーカーの宮寺修也さんのご協力で実現することが出来ました。この場を借りて御礼申し上げます。本セッションの内容は、アーツアライブのブログでも紹介されておりますので、お時間の有る方は、是非、ご覧下さい。(3) 今月の記事紹介
The economist 2012年5月5日号よりドイツの家庭政策 Pay to stay at home今回はThe Economist誌から、ドイツの子育て支援政策についての記事を紹介する。記事によれば、ドイツでは「母は家に」なる保守的考えが未だ根強い。メルケル政権は、女性が働きながら子育てを続けられる環境づくりを進める一方、子どもを預けず家で育てる「働かない母親」に対して手当を交付する政策を推進しているという。この政策をして「道路を作っておきながら、運転しない者にお金を払うようなもの」との批判が紹介されている。さて、記事はドイツについてのものだが、翻って日本を見てみようと思う。最近では、与党民主党の看板政策(だった)子ども手当の頓挫が記憶に新しい。ドイツにしろ日本にしろ、金銭を直接交付する政策は「バラマキ」などと言われつつもよく見かけるものである。だが、利害関係者の動機をコントロールする策を上手くセットにしたものはあまり見かけない。さらに言えば、これから利害関係者になる可能性のある者への働きかけを含んだ政策はほとんど見ない気がする。例えば、子ども手当政策は既に子どもがいる世帯に一定額のお金を渡しただけで終わってしまった。まだ子どもを持っていないカップルが子作りへのインセンティブを持てなければ意味がなかったはずなのだが。政府であれNPOであれ、お金を集めて渡せば事足りる事業などないのだと思う。重要なのは事実に寄り添うこと、対象のインセンティブを考えて行動を促すこと、そして、これから来る者への眼差しを持ち続けることである。自戒も込めて。
(4) ロンドンだより
過去2回の記事で、イギリスにおける里親制度についてご紹介してきましたが、児童保護を専門とする英国のチャリティであるNSPCCによると、イングランドでは、
しかし、こうした子どもたちには必ずしも親元で安住できる環境が約束されているわけではなく、約半数が再び社会養護の枠組みに戻ってくると言われています。このように里親家庭から親元への復帰がうまくいかなくなる理由としては、虐待やアルコール・
そして、こうした問題を解決するためには、以下のような点が重要であると考えられています。・親元への復帰を決定するに際して、子どもが直面し得るリスクを明確な事実に基づいてに査定すること・復帰に際して、子ども、実親、里親、ソーシャルワーカーとの間で密接なコミュニケーションを行うこと・親と子ども双方に対する心理的サポートを提供すること日本の児童養護施設においても、子どもたちの退所は職員の方々が非常に気を使われて対応される部分であり、チャンスメーカーの皆さまにご支援頂いている愛児園においても、親子訓練施設の運営という取り組みがなされています。日本と英国で社会養護の形は違えど、子どもへの適切な養育環境の提供からその後の生活へのスムーズな移行、という包括的なサポートが必要という点では変わりがないようです。
第17回
こんにちは、LIPに入会して2ヶ月のNです。しかし、大学入学に伴い日本で生活していく中で豊かに見える日本にも貧困問題があることを知りました。その中でも特に子どもの貧困問題は根深いと感じました。子供は自分が育つ環境を自分で選ぶことができません。全ての人に与えられるはずの機会が本人の手の届かないところで奪われてしまうことほど悲しいことはないと思います。そのような思いがあり、手に取った代表 慎の著書「働きながら、社会を変える。」をきっかけに活動を始めました。
海外で育った私は日本には貧困なんてないと思っていました。
また本業では知り合うことのなかった方々とともに同じ目標に向かい活動をしていくことは大変刺激的であり、とても楽しいものです。これからもメンバーの方々、チャンスメーカーの方々と共に活動を続けて行きたいと思っています。
先月チャンスメーカーの皆様にお知らせ致しましたキャリアセッションへのご協力ですが、ニュースレター配信後多数の方々からご返信を頂きました。
心より御礼申し上げます。頂いた協力案については愛児園の先生方と協力し子どもたちのために実現していく予定でおります。
引き続きご協力頂ける方は livinginpeace.edu@gmail.com までお知らせ頂けると幸いです。
以下、ご協力の内容になります。
Living in Peaceでは、子どもたちの養育環境改善のための寄付プログラム「Chance Maker」のほか、毎月つくば愛児園の子どもたちとキャリアセッションを行っています。
退所後に施設を出る必要がある子どもたちの多くは、高校時代から卒業後の生活のためアルバイトに追われており、将来のことをゆっくり考える機会が限られてしまっています。そうした中、Living in Peaceは将来のことを考えるきっかけ作りとして、様々な職業と触れる機会作りや、子どもたちの希望に合わせた職業体験を行っています。今年度、子どもたちからの希望を受け、Chance Makerの皆さまにもご協力を頂けないかと、お願いのご連絡を差し上げました。皆さまご自身、また、知人・友人で下記の職業の方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報頂けますでしょうか。美容関係の職業(ネイルアーティスト、美容師、メイクアップアーティスト等)飲食関係の職業(パティシエ、料理人等)動物に関わる職業(ドッグトレーナー等)ご一報頂けましたら、具体的にどのようなご協力を頂けるか個別のご相談し、実際に子どもたちが職場見学やお話を伺うなどの機会を頂ければと思います。子どもたちにとって、実際に現場を見ることは、自分の夢をしっかりと持ち続けるために本当に大切なことです。皆さんにご協力頂けますと幸いです。livinginpeace.edu@gmail.com
(7)LIPメンバー募集のお知らせ
LIP教育プロジェクトチームは、一緒に活動してくれる仲間を募集しています。見学も随時受け付けておりますので、ご興味のある方は、下記フォームから是非お気軽にご連絡ください。http://goo.gl/de2nr
※LIPでは、Twitter、Facebookでも、イベント情報や活動の様子をお伝えしています。Twitter: @lip_eduFacebook: Chance Maker
このニュースレターはLiving In Peaceマンスリー寄付プログラム「Chance Maker」に参加されている皆様にお送りしております。
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