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被災地からのレポート2012年9月15日 14:05
気仙沼の現状、課題、「心の格差」
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マルトヨ食品の清水です。
9月14日(金)、広島のラジオ(エフエムふくやま GO!GO!B びんご~)に出演しました。
下記、ラジオパーソナリティの高橋さんとのやり取りです。
◆高橋P(Hidetoshi Takahashi):今朝は、震災発生後一年半たった今、
気仙沼 マルトヨ食品取締役営業部長の清水さんに気仙沼の現状をお伺いします。
さて、清水さんから見た気仙沼の現状はいかがですか?
◆清水: 一年半たって一見瓦礫が片付いて綺麗になったように見えるかもしれませんが、
瓦礫は見えるところからなくなっただけで、課題は解決されていないと思います。
◆高橋P:清水さんのお考えになる課題とはどういったことでしょうか?
◆清水:建物が残っている人、なくなってしまった人との間などに生じる「心の格差」です。
物質的な格差はもちろんなんですが、心の格差や、復旧復活していきたいという意気込みの格差、
情報発信しなきゃいけないんですがそれにあたっての(情報発信力の)
格差が広がっているように思えます。その格差を解消するにあたって、
導いてくれる人材が、行政にも民間にも少ないことが問題だと思います。
◆高橋P:19兆円という巨額の復興予算が投じられていますが、その実感はおありですか?
◆清水:正直実感はないですね。もちろん中央の企業などが来て、かさ上げをしたり防波堤を作ったり
高台移転などが大きな予算をかけて行われるのはわかっていますが、
自分たちの生活にどのように復興予算が活用されているかとなると実感があまりありません。
行政からも補助金があったとしても、こちら側からアンテナを張っていなかないと、わからない。
行政側としてはアナウンスしているんでしょうが、住民の耳に届かない。
自分たちで探してとりにいかないとならない。
情報が取りに行ける人と行けない人の格差がここでも生じていると感じます。
また、いろいろな事業ひとつひとつに予算がついているのですが、
全体をプロデュースする人がいないことも問題だと感じます。
◆高橋P:ただいま清水さんのお考えになる課題をお聞きしましたが、今、
気仙沼の市民の方たちの多くが問題だと思っていることはどういったことでしょうか?
◆清水:生活の再建に対しての不安だと思います。自分たちの土地がどのような形になるのか、
移転するにしても補償がどうなるのか、買い上げがされるとしても値段がいくらになるのか、など
先が見えず、非常に不安な状態にあると思います。行政の方針が見えない。
国が指針を示さないと、市や県などの方針が定まらないのもわかりますが。
◆清水:鹿折に打ち上げられた船(高橋P: 第十八共徳丸ですね)ですが、
残すべきかそうでないのかは、住民の側で考えると非常に難しい問題です。
広島には、原爆ドームがあり、広島の方々がそれを残そうと考え、
世界へメッセージを発信していることは、考えさせられるのですが。
◆高橋P: 私も3月に気仙沼に伺って、船のところにも参りましたし、
陸前高田の奇跡の一本松(昨日保存のために伐採されましたが)も見に行きました。
あくまで私の意見としてはですが、やはり、後世に震災を語り継ぐためには、
復興のシンボルとして残していただきたいと思っています。
そして、また今日こうやって(清水さんと)お話をして、
広島からも(被災地の皆さんへ向けて)メッセージを発信していきたい、と思いました。
◆高橋P:最後に、この番組を聴いている(広島 福山の)リスナーの方に
伝えたいことを教えて下さい。
◆清水:まず、広島 福山の方には、震災後に気仙沼の大島という島へ渡るフェリーを
(貸与の)支援していただいたことなど、多くの支援をいただいたことに御礼申し上げます。
(震災発生から一年半、記憶の風化や関心の減少がある現在ですが、)
今後とも忘れずに見守っていただきたいとおもいます。
それが日々頑張っていかなければならない我々の糧になります。
この機会を与えていただいてありがとうございました。
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