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被災地からのレポート2013年11月18日 12:57

【宮寒梅】 蔵を継ごうと思ったきっかけ

みなさま、こんにちは。

「宮寒梅」醸造元 合名会社 寒梅酒造 5代目 岩﨑真奈です。

いつも応援ありがとうございます。

いよいよ当蔵では、本格的な仕込みを行っており11月20日に新酒の
「宮寒梅 純米吟醸45% 無加圧中汲み」の蔵元出荷が開始いたします。


この時期になると、一年て早いなぁ~と改めて実感します。
年々、月日が経つのが早く感じています。その分、すごく充実しているし実り多い日々を
過ごしているのかなぁ~と解釈しています!

 さてさて、たまに家業である「酒造り」を継ぐということに関して、
 「どうして?」というご意見をいただきます。

●小さいころから、後継ぎしようと思っていたの?
●醸造学科卒業?
●小さいころからお酒に興味があったの??

 ナドナド。。。

 というわけで、急な感じですがこの蔵に戻ろうと決断したまでの経緯を記載させていただきたいなぁと
 思いました。


私は、この蔵を実家に、4姉妹の長女に生まれました。

物心ついたときには、当時岩手県の石鳥谷から南部杜氏の方たちが団体で冬は仕込みに来ていました。
母は私たちの子育てをしながら、朝昼晩と15人分くらいのご飯を作っていました。

自宅に繋がって、蔵があり朝は蒸しの蒸気が空高く昇っていき、その光景を見ながら学校に通っていました。

 正直、蔵に入った記憶というものはあまりありません。

 その代り、夜になると南部杜氏の人たちが住み込みしているところに行きたくさん遊んでもらいました。

 そんな感じで子ども時代を過ごし、高校生くらいになってくると、日本酒や蔵とは無縁の生活を送っていました。

 世間の方たちには、いずれあなたが跡を継ぐんだから・・・的なことを言われていましたが、両親はそのようなことは一切言いませんでした。

 自分自身も「継ぐ」ということがすごくプレッシャーというか、考えたくないことで、避けて通ってきました。

 大学も、醸造学科がある大学などは調べもせず福祉系の大学に進学しました。

 大学へ行くために家を出るときに、妹たちに「あとは任せたから~」と言って家を出た記憶があります。

 両親も、「自分がしたいことをしなさい」という考えだったので「継ぐ」ということを言われたことは一回もありませんでした。

 そんな中、大学3年生になり就職活動が始まりました。もちろん家業ということは頭にもなく、東京方面での就職活動ばかり行っており県外に行くということしか考えていませんでした。
 しかし、就職活動を行っていく中で「ものづくり」ということに興味を抱く機会があり、

 「生産から販売まで自分で行えたらいいのに・・・」とふと考えることが多くなりました。
 
 そんな矢先、母から「家業が大変」という連絡を受け、初めて「日本酒醸造」ということを考えるようになりました。

 自分で造って、販売まで行えたらすごく楽しいんじゃないかなぁ・・・と。

 漠然としていましたが、思い立ったら即行動的なところがあるので、

 「よし、家に戻ろう」と決意し家業を継ぐことになり、今に至っています。


 長々と記載してしまいましたが、このような感じで継ぐことになりました。

 今思うと、すごく突発的な行動だし安易のような気もするし。。。

 しかし後悔とかそのようなことはなく、すごく充実しているし楽しい日々を過ごしています。

 これでよかったのかなぁ・・・と思えます。

 今、私にも息子がいますが親となると、いずれ一人くらいは継いでくれれば・・・と心のどこかでは考えている自分がいます。でも、好きなことはやらせようと思っています。

 そして、いつか自分で家業を継いでみようかなと決心してくれればうれしいなぁ~と。


 
 これからも、頑張っていこうと思います!

 引き続き応援よろしくお願いします!
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