LIVING IN PEACE BLOG
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勉強会・セミナー2009年8月20日 17:25
メールマガジン Piece & Peace No.021
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リビング.イン.ピース(LIP)メールマガジン Piece & Peace No.021 09/08/10号
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こんにちは。
慎の現地調査の報告(後編)をお届けします!
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続いて向かったのは、郊外の農村地帯。まるで別世界のような風景がここにはある。農村に住むソフィアさんは、この7月に初めてマイクロファイナンス機関からお金を借りた。
その金額は100ドルで、満期は12か月、金利は3.25%。ローンが低額の場合、金利は高くなる。彼女はこのお金で野菜と魚を購入し、販売するという。
まだビジネスを始めたばかりでわからないことも多いが、今後どうなるかをみて、
これからも資金を借り入れるか考えようと言っていた。借入のきっかけは、Samicの宣伝活動によるものだったという。
Samicは農村地帯の集会に参加し、宣伝活動を行っている。農村部の借手には、この宣伝によってマイクロファイナンス機関の存在を知り、
借入を開始する人が多い。これまでのインタビューからは、半分以上が宣伝活動によって新規借入を行っているようだ。
家族の生活をかけて新しいことを始めるには勇気がいる。
マイクロファイナンス機関はこういう勇気のある起業家たちにとっては、
よりよい生活を手に入れるためのきっかけを提供することができる。もちろん、彼女・彼らがそのチャレンジに失敗したときのためのセーフティネットが
未成熟なのは、解決すべき重大問題だ。マイクロファイナンス機関のなかには、
NGOとして純粋な援助活動を並行して行っているところも多い。
政府によるセーフティネットが機能するのには時間がかかるため、
自分たちの手で民間によるセーフティネットを構築しようとしている。あるマイクロファイナンス機関の総裁が、自分たちは市場を完成させるために
この活動を行っていると説いていたのを、ふと思い出した。
次に訪れたのは、同じ農村のヘムさん。
彼女も今回初めて借入を行った。
100ドルの借入の満期は6か月。金利は3.25%。有機肥料を購入し、農作物の生産を一気に増やそうと考えているようだ。
もちろん、農業は天候に左右されるものだし、有機肥料による効果は、初めてなのでわからない。
だが、今年は天候も良く、彼女は今年の生産に賭けてみようと思ったと言っていた。原油価格と関連して、穀物価格は、再び上昇している。
彼女の生産が増大し、穀物価格が延び、生活がよりよくなればよいが。
(一方で、穀物価格の上昇は、一部の人々を飢餓に陥れるため、
必ずしも歓迎できるものではないのだけれど)
アンコール・ワットに向かう道で出会ったのは、この遺跡の絵を売っているクンさん。
借入金額は2,000ドルで、満期は18か月、金利は2.5%だ。
借入のうち、700ドルは絵の材料に当てられ、
1300ドルは飲料品などの仕入れに充てられている。
絵の材料費は10ドルで、描くのにはだいたい1週間くらいかかる。
それが一つ60ドルで売れるが、売上の周期がかなり変動するのが難点だ。一方で、飲料品の売り上げ利益率は25%で、こちらは安定した収入がある。
アンコール・ワットの絵を描いている人は多く、
この遺跡周辺では車窓からみただけでも5つの絵画屋さんがあった。
観光客が空港に持っていくには大きすぎるので、
近くのホテルやモーテルなどで買われているのだろうか。子どもたちがとてもかわいかった。
借手をまわって、皆が食事をしている間に、30分だけ、アンコール・ワットを観光。短い時間だったけれど、最高だった。
遺跡の中心部では、大寺院が鳥のさえずりのみが聞こえる静寂のなかに、
時の流れさえも調伏しているかのように屹立していた。その壮大さに思わず手を合わせた。その場にはたった3分くらいしか入れなかったのだけれど、
この美しさを忘れることは一生無いと思う。悠久の時を刻む荘厳な美しさは、筆舌や絵で表現するには余りにも美しい。
その場で見なければわからない美が確かにあることを改めて思う。
世界中の遺跡に、行ってみたくなった。
遺跡を出ると、物売りの子どもに囲まれる。
何も買わないでいたら、ある小学1年生くらいの男の子に、
”F○cking dog!”と悪態をつかれて、少し悲しかった。
マイクロファイナンス機関の人と合流し、またシェムリアップ支店にもどる。支店長のラモニーさん、ありがとうございました。(終わり)
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それでは。代表の慎の初の著作がダイヤモンド社より本を出版しました。
タイトルは『15歳からのファイナンス理論入門―
桃太郎はなぜ、犬、猿、キジを仲間にしたのか?』
(http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4478008256/)です。
書店で手にとって頂ければと幸いです。<メールマガジンの購読解除方法>
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