LIVING IN PEACE BLOG

勉強会・セミナー2009年9月23日 18:50

8/30マイクロファイナンス貧困削減ファンド「カンボジアONE」セミナー要約

大変遅ればせながら、8/30に代々木のオリンピックセンターで行われましたファンドセミナーの模様をお伝えいたします。当日は休日の午前中にも関わらず30名近い方々にご参加いただき、誠にありがとうございました。LIPが作成しておりますCHCに関するデューデリジェンスレポートも近々発表される予定ですので、そちらも併せてご参照いただけると幸いです。


1.マイクロファイナンス貧困削減投資ファンド『カンボジアONE』について
(発表者:ミュージックセキュリティーズ 杉山)


 

◆マイクロファイナンス貧困削減投資ファンド設立趣意


 

・貧困から抜け出すきっかけさえあれば、自らの力で生活していける人はたくさんいる。
・たとえ一口の出資であっても、発展途上国においては、人々が貧困から抜け出すための貴重な機会となりえる。
・日本から寄付ではなく投資という方法によって、マイクロファイナンス機関を支援し、マイクロファイナンスを通して世界の貧困削減を目指す。


 

◆金融を通じた新たな国際貢献


 

・「寄付」が「投資」になることで生まれるお金の循環
・「もらう」が「借りる」になることで生まれるお金の循環


 

◆『カンボジアONE』営業者:CHC-Limited


 

・結核やHIV/AIDSの蔓延を防ぐことを目的としたCHC-NGO(1994年設立)がルーツ
・保健事業の重要性と同様に資金面のサポートが貧困層の削減に寄与するという信条から開始したマイクロクレジット事業がそのはじまり


 

※『カンボジアONE』の詳細については、提携先のミュージックセキュリティーズ社にお問い合わせください。
http://www.securite.jp/microfinance/
*第2種金融商品取引業者の登録のないLIPは、金融商品の勧誘、募集等の行為は一切行っておりません。
 

2.Living in Peaceより報告


 

2-1.カンボジア王国について(発表者:LIP 森田)


 

◆世界の最貧国のうちのひとつ


 

・UNDP人間開発指数は、179カ国中136位(2008年)‏
・3人に1人以上が1日に1ドル以下の生活

・人身売買
・HIV/AIDS
・栄養不良による低体重児
・ストリートチルドレン等の問題


 

◆ポル・ポト時代(1975年~1979年)の影響


 

・約3年9か月の間に100~200万人の死者(当時のカンボジアの総人口の13~29%に相当)→現代:21歳以下が人口の50%を占める


 

◆CHCプロモーションビデオの紹介(発表者:LIP 菅原)


 

・こちらのページで動画を確認できます。http://www.securite.jp/microfinance/mfi_samic/


 


2-2.カンボジアのマイクロファイナンス機関訪問記(発表者:LIP 慎)


 

・以前掲載したブログ記事をご参照ください。
【慎の第1回カンボジア訪問記】
http://www.musicsecurities.com/blog/community_news.php?ba=b10770a30529
【慎の第2回カンボジア訪問記】
http://www.musicsecurities.com/blog/community_news.php?ba=b10770a30532



 
2-3.カンボジアのマイクロファイナンス機関の直近の財務状況について(発表者:LIP 内田)


 

・発表時のスライドをご参照ください。


 


 


 


 


 

3.質疑応答(ファンドに関する質問は、LIPブログ上では省略させていただきます)


 

Q1.CHCを選んだ理由

A1.(回答:慎)
国としてカンボジアを選んだ理由は、①アジアにある。②英語が比較的通じる。③一人当たりGDPが周辺各国よりも低い。
現地に行って感じたことは、カンボジアの成長性。汚職が多く、教育システムは改善の余地がかなりあるが、草の根レベルの教育レベルが高い。実際、中国、ベトナムといった成長を遂げてきた国というのは、それが非常に高かったという事実がある。
また、米著名投資家のジム・ロジャーズ氏が今後の投資目標として「モンゴル国、カンボジア、ラオス」を挙げている。

さらに、ポル・ポト時代の悲しい歴史によって皮肉にも全く規制のない状態からMFIを作ることができた。
悪く言うとドナーの言いなりかもしれないが、今まで各国で積み上げられてきた知識を集約した規制となっているので、MFIが成長するのに有利な状況である。

規制が厳しいこともあり、18行しかMFIの登録がされていないが、その中でもCHCを選んだ理由はCARD MFIが出資していることが大きかった。
また、最初から規模が大きいところは選ばないようにしていた。なぜなら、現在大きなMFIに投資の資金が集まりすぎ、小さなMFIが見向きもされないような状況が続いているから。



Q2.現預金が3月、5月に上がっている理由

A2.(回答:内田)
貸出先の厳格化による貸出残高の縮小が大きい。具体的には09年1月時点でローンポートフォリオ47万ドルが、7月時点では43万ドル。約1割減少している。
また、資本の増強として、従業員による持株会が設立された。危機下における柔軟な財務的対応を可能としている。



Q3.都市部と農村部のデフォルトリスクの違い

A3.(回答:内田)
都市部は金額の大きい貿易・商業のポートフォリオが多くを占める。世界的不況の下においては、都市部の状況が悪く、それを農村部が下支えするようになっているので、MFIとしてのローンポートフォリオの分散が効いているとも言える。
具体的なデフォルト率(30日以上の遅延と定義)は、9つあるCHCの営業エリアのうち、プノンペン:10%、農村部は1~1.5%で推移。

【ご留意事項】
当社が取り扱うファンドには、所定の取扱手数料(別途金融機関へのお振込手数料が必要となる場合があります。)がかかるほか、出資金の元本が割れる等のリスクがあります。
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