LIVING IN PEACE BLOG
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勉強会・セミナー2009年10月27日 22:35
10/9岩瀬大輔氏×慎泰俊トークセッションのレポート その1
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2009年10月9日19時より、日本財団にて行われましたライフネット生命保険株式会社代表取締役副社長の岩瀬大輔氏とLiving
当日は、金曜日の夜という時間帯にも関わらず、30名以上の方にご出席いただきました。LIPのイベントに初めて参加される金融関係者の方、初めて岩瀬氏のイベントに参加される方が多かったです。
in Peace代表慎泰俊によるトークセッションをレポートいたします。
岩瀬氏には多くの著書(こちら)があり、ハーバード留学記、生命保険立ち上げ日誌(移行後はこちら)といったブログを運営されてきました。
当日のアジェンダです。- イントロ(5分)
- 岩瀬氏のプレゼン(30分)
- トークセッション(55分)
1.イントロ
代表の慎から、LIPが今日のようなイベントだけでなく、毎週勉強会を開催していることのアナウンスがありました。ご興味のある方はご連絡ください(lip@securite.jp)。
2.岩瀬氏のプレゼン
岩瀬氏のプレゼンは、『世界を変えるキャリアUP』です。
岩瀬氏の略歴をご紹介すると、1976年埼玉県生まれ、在学中に司法試験に合格し、東大法学部を卒業されました。その後のキャリアは、戦略系コンサルティング会社のボストン・コンサルティング・グループ、米系ベンチャー・キャピタルのインターネット・キャピタル・グループ(現在日本オフィスは閉鎖)、バイアウトファンドのリップルウッド、ハーバード・ビジネス・スクールを日本人4人目となるBaker Scholar(上位5%の成績優秀者のこと)で卒業され、ライフネット生命保険株式会社を創立し、代表取締役副社長に至ります。
岩瀬氏のプレゼンテーションは、「法学部の学生時代からはとても想像ができない」というご自身のキャリアについてでした。
岩瀬氏の一つのターニングポイントが、ハーバード留学記を読んでいたあるベンチャー投資家からのメッセージです。「ずっと前から君に会いたいと思っていた。」「君は起業したら、絶対に成功する。君が起業するなら、僕は全力で応援する。」
「志が高く、バランス感覚も良い。」
「一度きりしかない人生。自分にしかない個性とエッジを活かした生き方をしてみないか?」
「世間体なんか気にしなくていいんじゃないの?」
と。彼は大雪の積もる真冬のボストンまでわざわざかけつけてくださいました。
その投資家から、「岩瀬君は生命保険が向いていると思う。」と、生保業界のエキスパートである出口治明氏を紹介されました。
最初は生保に「生保レディー」に代表されるようなイメージ抱いていた岩瀬氏ですが、調べていくうちに「この業界ならば新しい波を作れる」と確信するようになりました。
金融業界は規制産業であるがゆえに業界特有の非効率性があること、信用を作ればやっていけると思ったこと、生保のマーケットは約40兆円と非常に大きくシェアの1%(4000億円)でも十分やっていけること。これは、ハーバード・ビジネス・スクールで学んだ新規参入の3つのポイント「矛盾が大きいこと、効率性を改善できること、市場が大きいこと」とも整合性がありました。
また、生保にはIT、数理、医学、法律、社会保障などさまざまな分野での知的な刺激があります。金融機関の観点からも保障、ローン、投資など商品の裾野が広く、ドイツでは生保の下に銀行がぶら下がっているくらい規模が大きいことも魅力的でした。
そして、2006年に溜池山王の小さなオフィスで出口氏とともにインターネット専業の生命保険会社「ライフネット生命保険株式会社」の起業に至りました。ふと気がつくといつの間にかブレイクし、2009年第一四半期の決算では、保険契約金額が一千億円を超えました。
司法試験に合格して弁護士にならなかったのは例外中の例外です。それは母親にも嫌がられたことです。ご自身のキャリア観「誰もやったことがないことをやりたい」を貫き通さなかったら、「今ここにスピーカーとして招待されることはあり得なかった」とおっしゃいました。
これまで4社でさまざまな経験を積んできましたが、その共通点は「何をやるかよりも誰とやるか。思い込みでもいいから自分らしさを出したい。」でした。
岩瀬氏は、プレゼンテーションの最後を次のように結びました。
天職なんてない。野球の4番バッターと8番バッターの重要性は全く変わらない。
先輩社員には転職が多いことを批判されたこともあったが、自分が正しいと思うようにやってきただけ。
『計画された偶然性』という言葉が好き。自分が信じることを貫き通しても今やっていることが将来どのように役に立つかわからないけど、将来になってから過去を振り返ると、その時やっていることはたまたまではなく、あたかも計画されてやってきたかのように見える。
こういったマインドセットを持つ前までは、A地点からB地点に行く時、急ぐことだけしか考えられなかった。しかし、こういったマインドセットを持つようになってからは、例えて言うなら大陸を横断する鉄道旅行のようにそのプロセスも楽しめるようになった。
キャリアの場合も同じで、結果だけを重要視するのではなく、悩んだりもがいたりすることもまたキャリアと受け止められるようになった。今しかないから今を楽しむようになった。トークセッション編に続く。
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