LIVING IN PEACE BLOG
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メールマガジン2009年11月11日 21:19
10/9岩瀬大輔氏×慎泰俊トークセッションのレポート その3
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10/9岩瀬大輔氏×慎泰俊トークセッションのレポート その1(こちら)とその2(こちら)に引き続き、最終回となりますトークセッション編後半部分をレポートいたします。
フロアからの質問5:
岩瀬さんの長所と短所を教えて下さい。
岩瀬氏の回答5:
短所はたくさんある。長所の裏返しかもしれないが、瞬発力があっても、継続性がないこと。思いつき派。他の弱みは、忘れっぽい、雑など。仕事はチームでやるので、継続性があって弱みを補えるパートナーとやることが重要。欠点は誰でもあるので、悪いことではない。ただ、欠点に気がつかないこと、補わないことは悪い。
自分の強みは、人を喋りでわくわくさせること。講演会のリアクションが良かったり、リクルートに役立ったりする。副社長はチアリーダーみたいなもので、あまり実務能力はないので、手堅い実務家をくどいて働いてもらう。
自分はマーケティングをやったことはない。なので、他社でマーケティングをしていた人を採用し、ライフネットで働いてもらっている。
相方の出口治明にハドリアヌス帝のように素直だと褒められたことがある。長所は素直なこと。感動したら感動するし、間違っていたら素直に認める。軌道修正のスピードが速い。
フロアからの質問6:
ライフネットを今後20年間続けられる自信、工夫、ベンチャーゆえの信頼性は何か?
岩瀬氏の回答6:
我々の本質的な価値は、消費者目線になって、おかしいことを正しくやっていること。当たり前のこと。欧米ではもっと安い保険商品はある。
信用はある意味セグメントの問題。ネット保険を信用せず絶対に買わない人は必ずいる。ただ、生保は40兆円のマーケットなので買ってくれる人もたくさんいる。信用は実績や歴史から作られる。20年経たないとその実績は得られない。コンシューマービジネスでは、テレビCMがあると、ファンダメンタルがダメでも、実体が大きく見えることもある。
僕らは変わり続けないといけない。某リアル証券会社は、10年かかってオンライン証券に進出して、撤退した。オンライン通販でアマゾンが勝った理由は、ひたすら改善を続けていいサービスを作り上げただけ。ライフネットも同じで、1年前のやり方は今では大きく改善された。今から追いかけられても、まだ優位性があると考えている。
慎のコメント: セブンイレブンの鈴木敏文氏は著書で、当たり前を積み重ねると非凡になる、と言っていた。
フロアからの質問7:
自分は今学生で、将来社会企業家やNPOを支援する仕事をしたい。誰もやったことがないので不安も感じている。求められる資質は何か?
慎のコメント7:
求められる資質は言いだしっぺであること、自分が信じることを最後までやり続けること。やると決めたらやり続けるかどうかだけ。山口絵理子さんのセミナーを聞いてますます強く感じたのが、普通の人とそうではない人の差はほとんどないということ。
今年のマイクロファイナンスファンド組成も去年のマイクロファイナンスフォーラム開催も、できるわけがないとか無理と言われたこともあった。自分の身の回りで自分の信じることが見つかると思う。
社会的企業という言葉に懐疑的。普通の企業も雇用を作ることで十分素晴らしいこと。世の中に認められなかったり、人々に求められなくなったら、それはその企業がいなくなる時。
マザーハウスが開発途上国のバッグを先進国で販売していることのように、企業のとは世の中に価値のないものをマーケットのロジックに合わせて価値を生み出すこと。市場では、価値のあるものはお金に変わる。それが社会的企業と言えるかもしれない。
岩瀬氏の回答7:
若い方には、やりなさい、というだけ。自分が信じたことをやること。我々はマザーハウスの山口絵理子さんファンで、彼女は社会起業家といわれることを好んでいない。世のため人のためとは思っていない。自分が楽しいからやっている。
社会企業家になりたいというのはモチベーションにはならないのではないか。もう少し具体化して、この人を助けたい、これをやりたいといった気持ちがモチベーションになるのではないか?
山口さんは社長もやったことないし、何も経験がない。けど、現地でただやっているだけ。修行も勉強もしていない。インターンやコンサルタントの経験などよりも、熱くなれるものに夢中になった方がいい。
幸い、NPO業界は凄腕のビジネスマンがたくさんいるわけでもなく、競争がそれほど厳しくない。誰でもやればできる分野。あまり深く考えすぎでも仕方がないし、作戦を立てすぎても意味がない。
ビジネスプランは変わるものだし、明日死んでしまったら終わりだから、考えすぎるよりも今すぐできることをやった方がいい。山口さんは今を生きるという迫力がすごい。
岩瀬氏の『永遠に生きるつもりで夢を見て、明日死ぬつもりで精一杯生きる』という言葉でイベントは終わり、その後短い時間ながら懇親会が行われました。
あとがき
岩瀬氏も引用されたように、この日のトークショーのエッセンスは、アップルの創立者スティーヴ・ジョブズのスタンフォード大学卒業式のスピーチ(合計約15分)と共通点があります。(こちらから)
『点と点を繋ぐこと、明日死ぬと思って自分の心に正直になること、何かに飢えておりバカであること』
自分の心が求めているものは真実であるから、それが少し奇抜で他人にバカにされようと、生きられる時間は限られているから、勇気を持ってその欲求を信じること。
そうやって生きていると、自分のやってきたことが断片的であっても、結果的に一本の線で繋がるように見えるのかもしれません。
信念を持っているからこそ、不確実な時代でも恐れることなくヴィジョンが持てるようになるのでしょうね。
自分の信じることを貫き通すことについては、ランディ・パウシュの最後の授業(合計約80分)もオススメです!
ぜひご覧ください!(こちらから)
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