LIVING IN PEACE BLOG 2009年11月

メールマガジン2009年11月25日 07:55

10/25 LIP2周年記念イベントを開催しました

こんにちは。

Living in Peaceの高橋です。今日は、代々木で行われたLIP2周年記念イベントの報告をしたいと思います。

 

7月末に恵比寿で行われたLIP EVENT 1から3ヶ月を経て、今回は、深まりゆく秋を感じる日曜の昼下がりに「Living in Peace 2nd Anniversary Special Event:マイクロファイナンスファンドが出来るまで × カンボジアへの応援リレートーク― 誰にだって出来る、ちょっとした世界の変え方 ―」と題して、代々木駅近くのカンボジア料理レストラン「アンコールワット」で行われました。

 

まず、第一部としてLIP代表の慎が、LIP設立から日本初のマイクロファイナンスファンドの募集にいたるまでの経緯について紹介しました。

 

みなさん熱心に聞いています。

 

Living in Peaceは、2007年10月に数人の有志によって始められてから2年を迎え、今年9月には、カンボジアのマイクロファイナンス機関CHCを支援する日本初のマイクロファイナンスファンド「カンボジアONE」を、ミュージックセキュリティーズ社から募集を開始することができました。コミュニティ登録者数も600人を超え、LIPはこの2年間でたくさんの方に広まっています。代表のお話の中で、私の心に残ったのは「ルビコン川を渡る」で、LIPがその時々で試され、決断をすることで、単なる仲間ではなくチームになったというものでした。

第二部は、軽食とともに、「カンボジアへの応援リレートーク」と題してお話をされる方たちを含め、歓談の時間となりました。

 

 

リレートークの様子です。

 

LIPの教育プロジェクトに参加されている方たちもたくさん来てくださり、アルコールはなかったはずなのにここまで?!というくらい大いに盛り上がっていました。

 

 

みなさん楽しんでいます。

 

たくさん食べて交流を深めて、参加された方たちにとって有意義なひと時となればうれしいです。

また次のイベントでもお会いしましょう。

都合がつかなかった方も、今後のイベントでお会いできることを楽しみにしています。

 

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メールマガジン2009年11月11日 21:19

10/9岩瀬大輔氏×慎泰俊トークセッションのレポート その3

10/9岩瀬大輔氏×慎泰俊トークセッションのレポート その1(こちら)とその2(こちら)に引き続き、最終回となりますトークセッション編後半部分をレポートいたします。

フロアからの質問5:

岩瀬さんの長所と短所を教えて下さい。

岩瀬氏の回答5:

短所はたくさんある。長所の裏返しかもしれないが、瞬発力があっても、継続性がないこと。思いつき派。他の弱みは、忘れっぽい、雑など。仕事はチームでやるので、継続性があって弱みを補えるパートナーとやることが重要。欠点は誰でもあるので、悪いことではない。ただ、欠点に気がつかないこと、補わないことは悪い。

自分の強みは、人を喋りでわくわくさせること。講演会のリアクションが良かったり、リクルートに役立ったりする。副社長はチアリーダーみたいなもので、あまり実務能力はないので、手堅い実務家をくどいて働いてもらう。

自分はマーケティングをやったことはない。なので、他社でマーケティングをしていた人を採用し、ライフネットで働いてもらっている。

相方の出口治明にハドリアヌス帝のように素直だと褒められたことがある。長所は素直なこと。感動したら感動するし、間違っていたら素直に認める。軌道修正のスピードが速い。

 

フロアからの質問6:

ライフネットを今後20年間続けられる自信、工夫、ベンチャーゆえの信頼性は何か?

岩瀬氏の回答6:

我々の本質的な価値は、消費者目線になって、おかしいことを正しくやっていること。当たり前のこと。欧米ではもっと安い保険商品はある。

信用はある意味セグメントの問題。ネット保険を信用せず絶対に買わない人は必ずいる。ただ、生保は40兆円のマーケットなので買ってくれる人もたくさんいる。信用は実績や歴史から作られる。20年経たないとその実績は得られない。コンシューマービジネスでは、テレビCMがあると、ファンダメンタルがダメでも、実体が大きく見えることもある。

僕らは変わり続けないといけない。某リアル証券会社は、10年かかってオンライン証券に進出して、撤退した。オンライン通販でアマゾンが勝った理由は、ひたすら改善を続けていいサービスを作り上げただけ。ライフネットも同じで、1年前のやり方は今では大きく改善された。今から追いかけられても、まだ優位性があると考えている。

慎のコメント: セブンイレブンの鈴木敏文氏は著書で、当たり前を積み重ねると非凡になる、と言っていた。

 

フロアからの質問7:

自分は今学生で、将来社会企業家やNPOを支援する仕事をしたい。誰もやったことがないので不安も感じている。求められる資質は何か?

慎のコメント7:

求められる資質は言いだしっぺであること、自分が信じることを最後までやり続けること。やると決めたらやり続けるかどうかだけ。山口絵理子さんのセミナーを聞いてますます強く感じたのが、普通の人とそうではない人の差はほとんどないということ。

今年のマイクロファイナンスファンド組成も去年のマイクロファイナンスフォーラム開催も、できるわけがないとか無理と言われたこともあった。自分の身の回りで自分の信じることが見つかると思う。

社会的企業という言葉に懐疑的。普通の企業も雇用を作ることで十分素晴らしいこと。世の中に認められなかったり、人々に求められなくなったら、それはその企業がいなくなる時。

マザーハウスが開発途上国のバッグを先進国で販売していることのように、企業のとは世の中に価値のないものをマーケットのロジックに合わせて価値を生み出すこと。市場では、価値のあるものはお金に変わる。それが社会的企業と言えるかもしれない。

 

岩瀬氏の回答7:

若い方には、やりなさい、というだけ。自分が信じたことをやること。我々はマザーハウスの山口絵理子さんファンで、彼女は社会起業家といわれることを好んでいない。世のため人のためとは思っていない。自分が楽しいからやっている。

社会企業家になりたいというのはモチベーションにはならないのではないか。もう少し具体化して、この人を助けたい、これをやりたいといった気持ちがモチベーションになるのではないか? 

山口さんは社長もやったことないし、何も経験がない。けど、現地でただやっているだけ。修行も勉強もしていない。インターンやコンサルタントの経験などよりも、熱くなれるものに夢中になった方がいい。

幸い、NPO業界は凄腕のビジネスマンがたくさんいるわけでもなく、競争がそれほど厳しくない。誰でもやればできる分野。あまり深く考えすぎでも仕方がないし、作戦を立てすぎても意味がない。

ビジネスプランは変わるものだし、明日死んでしまったら終わりだから、考えすぎるよりも今すぐできることをやった方がいい。山口さんは今を生きるという迫力がすごい。

岩瀬氏の『永遠に生きるつもりで夢を見て、明日死ぬつもりで精一杯生きる』という言葉でイベントは終わり、その後短い時間ながら懇親会が行われました。

 

 

あとがき

岩瀬氏も引用されたように、この日のトークショーのエッセンスは、アップルの創立者スティーヴ・ジョブズのスタンフォード大学卒業式のスピーチ(合計約15分)と共通点があります。(こちらから)

『点と点を繋ぐこと、明日死ぬと思って自分の心に正直になること、何かに飢えておりバカであること』

 

自分の心が求めているものは真実であるから、それが少し奇抜で他人にバカにされようと、生きられる時間は限られているから、勇気を持ってその欲求を信じること。

そうやって生きていると、自分のやってきたことが断片的であっても、結果的に一本の線で繋がるように見えるのかもしれません。

信念を持っているからこそ、不確実な時代でも恐れることなくヴィジョンが持てるようになるのでしょうね。

 

自分の信じることを貫き通すことについては、ランディ・パウシュの最後の授業(合計約80分)もオススメです!

ぜひご覧ください!(こちらから)

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メールマガジン2009年11月9日 13:26

10/9岩瀬大輔氏×慎泰俊トークセッションのレポート その2

10/9岩瀬大輔氏×慎泰俊トークセッションのレポート その1(こちら)に引き続き、トークセッション編前半部分をレポートいたします。

 

フロアからの質問1:

あそこまで情報公開すると保険業界から攻撃されないか? どうやって会社や自分の身を守っているのか?

岩瀬氏の回答1:

脅迫が来たら、音声や訴状などブログで公開したい(笑)。そんな圧力は今まで一度もなかった。ネットの時代になって、消費者の力がより強くなった。規制業種なので金融庁は意識しなければならないが、消費者に支持されることの方が大事だと思う。

生保大手はスマートなのでいちいちライフネットに目くじらを立てず、下手な発言でマスコミに面白おかしく書かれるリスクを認識している。ライフネットに対しては、ノーコメントかただ沈黙するだけ。

 

フロアからの質問2:

日々の情報収集はどうやっているか? 時間の使い方はどうか?

岩瀬氏の回答2:

日経やザ・ファクタを読んでいるくらいで、日々の情報収集はあまりしていない。漫然と情報収集するのではなく、目的意識や軸を持って情報収集をするとクリエイティヴにやれると思うので、テーマ別かつ広めにテーマを学ぶようにしている。

たとえば、大人が世界史を学ぶ時、塩の歴史、海苔の歴史といったテーマ別に学ぶといいのではないか。

自分が生保のマーケティングを学ぼうとした時、保険や金融のマーケティングにはあまり興味がなく、普通のマーケティングの本を多く読んだ。マーケティングというテーマを決めて、広く情報収集する。普通、生保とフリーペーパーは結び付けられないが、最近参考になったのは『R25の作り方』。P&Gのマーケティングの本も示唆に富むので好き。

ブログネタとしてAIGを書こうとして、そのテーマで情報収集した。目的やアウトプットを意識して情報収集に取り組むといいと思う。

時間の使い方は、自分は波があるのであまりうまくない。慎さんほどストイックではない。計画してやるというよりも、自分の力の出し方を知ることを意識している。受験生の時、図書館のあの席だと集中できる、とか。続かないと思ったら、人と話すとか喫茶店に行くとかジムに行くなどする。気分がノっている時はものすごいやる。

慎のコメント:

世間の勉強本が提唱する脅迫的な方法は違って、自然体で自分の強みを生かす勉強法を提唱する岩瀬さんの勉強本はかなりオススメ。

岩瀬氏のリプライ: 本当は早起きして計画的に勉強をしたいけど、どうしてもできない。自分のスタイルを受け入れて、その中でパフォーマンスを最大限に生かす方法を考えた方が良い。だからこそ自分のスタイルを知ることが重要。勉強本や仕事本を読んでも、勉強や仕事ができるようになるわけではない。自分のスタイルを知って、生かすことが大事で変える必要はない。

 

フロアからの質問3:

慎さん、岩瀬さんの共通点・相違点は何か?

岩瀬氏の回答3:

書くこと激しいけど、トークはシャイなところが似ている(笑)。文章から熱気が感じられる。行動力があって、形にしているところは、慎さんのすごいところ。能力の差はなく、やるかやらないかの差でしょう。慎さんはサラリーマンなので、それは誰でも真似できる。

慎のコメント:

お互いJAZZが好き。今もJAZZドラムを習っている。オーケストラは指揮者がいるが、JAZZは相手の音を聞いてその場次第でどのようにも変化していく。岩瀬さんの価値観で自由が重要視されているのは僕と同じ。自分は男兄弟で育ったこともあり、女性と一対一で話せない(フロア、LIPメンバーどよめき)。

岩瀬氏のリプライ:

楽譜通りに弾くのが嫌い。ただし、JAZZは最低限のルールがあるので、生保ベンチャーと似ているかも。2030年先までレールが敷かれて将来が見えていたら、どれだけハッピーな未来でも気が狂いそうになるほど嫌なこと。自分も女性と一対一で話せない。喋る方が好きで、書く方は苦手。喋るように書けるようになろうと思ってブログをはじめた。

 

フロアからの質問4:

(岩瀬さんへ)過去のキャリアが今で輝いて見えることや、解釈が変わることはあるか?

(慎さんへ)マイクロファイナンスにおける金利の役割についての意見を教えてください。

岩瀬氏の回答4:

昨日物置で醤油の一升瓶を二本壊した。泣きそうになりながら片付けているうちに、行方不明になっていたかぼちゃが偶然見つかった。醤油瓶を壊したのは、神様がかぼちゃを見つけるためなのではないかと思ってしまう。昔から運命論者で、何事も解釈をしてしまう。思い込みかもしれないが、ある意味得な性格だと思う。

アップルのスティーブ・ジョブズのスタンフォード大学におけるスピーチと全く同じ。点と点をつなぐこと。後から振り返ると、全てつながっている。

高校の時に数学が好きだったが、しばらく数学をやっていなかった。生保業界で勤務するようになってから、数学が役立つのは、運命のめぐり合わせだと都合良く前向きに考えている。

慎のコメント:

最後の授業もおすすめ。信じたことをずっとやる。これは今日の岩瀬さんのメッセージと同じ。

慎の回答:

普通の答え方をすると、リターンというのはリスクフリーレートとリスクプレミアム。マイクロファイナンスでもし金利が低かったら返さないかもしれない。マイクロファイナンスで重要なのは自立するというインセンティヴ。これまでの援助は自立の意思を殺いでしまっていた。ルビコン川を渡る(後戻りできないところに一歩踏み込む)こととマイクロファイナンスの2030%という決して低くない金利は、自立のインセンティヴとして機能しているのではないか。

日本の今後は心配で、めちゃくちゃな法案が通らないことを祈っている。 

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