LIVING IN PEACE BLOG 2010年05月
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勉強会・セミナー2010年5月26日 01:34
4/24 LIP教育プロジェクト主催 セミナー&ワークショップ報告(後編)
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こんにちは。LIPメンバーの高橋です。
自宅のベランダにある緑のぐんぐんと濃くなる姿に触れるのが楽しみなこの頃です。
みなさんはいかがお過ごしですか?
さて、今回は、LIPメンバーの後藤氏によるセミナー&ワークショップの後編をお送りします。
休憩をはさんで行われたワークショップは、以下の内容について、社会人であることを活かしたパートタイム活動からできるプロジェクトの立案を行いました。
対象:児童養護施設の中高生
期間:一年間
目標:中退率の低下および進学率の向上、生徒のコミュニケーション能力の鍛練
会場を6つのチームに分けてアイディアを出し合いました。様々な経験や視点を交えての話し合いの結果、最終的には力作が出揃いました。内容は、子どもたちが主体的にパーティに携わることによりコミュニケーションを学んでもらうもの、社会との接点を持つための職業体験や地域とお祭りを共催するもの、自分を見つめ、他人や、社会の多様性を学ぶものなどにわたりました。また、子どもたちだけでなく、施設と社会や施設同士のつながりに焦点を当てたものもありました。
参加したメンバーからの感想をご紹介しましょう。
「児童養護施設で暮らす子どもたちの得意なことは何でしょうか?」
会場にいる人々、特にLIPメンバーをはっとさせたのがこの質問。「家族と社会実感プロジェクト」を考えたグループはマズローの自己実現理論(人間の欲求は生理的なものから自己実現的なものへ段階的に進む)に基づき、「衣食住→self-esteem(自己肯定感)→夢を見つける→仕事・勉強」の流れで子どもたちの成長を描きました。その中から飛び出した案の一つが「飲食店への調査員」「モバイルコンテンツの企画協力・モニター」です。子どもたちの強みは鋭い観察力と豊かな感性、という後藤さんの答えに対して、このグループはその強みを活かす案を考えてくれました。教育プロジェクトが始動して約8ヶ月、私たちにとって盲点であったこの疑問に直面し、改めて、問題意識をたくさんの方々と共有することの大切さ、背景の違う人々が集まり考えるからこそ拓けてくる新しい可能性を感じました。
自分たちの“家”=誇れる場所でおもてなし。
「ホームパーティー」を開催して他の施設の子どもや地域の人を招待しようと考えてくれたグループや、地域の人や社会人の人たちが施設に集まるように、そして自分たちの家である施設が誇れる場所になるようにと「おまつりプロジェクト」を提案してくれたグループもありました。ホームパーティーでは、自分たちが準備をしてお客さんをお出迎えしなければなりません。一見するとさせられているようですが、誰かの役に立つこと、必要とされ認められるということは、「自分も生きていていいんだ」と子どもたちが思えるきっかけとなり、自己肯定感の向上につながります。また、子どもたちは、施設出身であることを気にかける傾向があることを踏まえ、それならば、自分の家である施設を肯定的に捉えられるよう、お祭・展示会・ライブ等を開催して人が気軽に集まる場にすればいいのではないかという意見もありました。加えて、どちらの案も人と人との交流が不可欠であるため、プロジェクトを実行していく段階で、コミュニケーション能力も磨くことが出来るようにとも考えられています。
他のグループも、子どもの可能性に対して社会人が出来ることを様々な切り口から提案してくださいました。一つ一つの素晴らしい発表から学ばせて頂いたことを、今後の活動にぜひ活かしていきたいと思います。
ご参加くださった皆さんには改めて感謝いたします。また、皆さんにとっても実りあるひと時であれば嬉しく思っています。
次回のLIPイベントはマイクロファイナンス関連です。
「投資が社会にもたらすもの~インパクト・インベストメントの可能性~」と題して、5月29日(土)17:00~18:30、場所はCANPANセンター(虎ノ門)にて行います。
http://www.musicsecurities.com/blog/community_news.php?ba=b10770a30591
*定員に達したため申込受付を終了いたしました。ありがとうございました。
文責 高橋正子 -
勉強会・セミナー2010年5月18日 23:43
5/29 LIP主催セミナーのご案内
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆Living in Peace 主催セミナー◆投資が社会にもたらすもの~インパクト・インベストメントの可能性~◆5/29(土) 17:00~18:30@CANPANセンター(虎ノ門)◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━皆様こんにちは。今回のLIP主催セミナーは、株式会社Kaien(HP: http://www.kaien-lab.com/)の共同創業者・取締役である徐勝徹氏(Blog: http://convisage.com)をお招きし、インパクト・インベストメントについて講演していただきます。従来の投資からさらに踏み込んで、より直接的な社会への影響を与えることを主眼としたインパクト・インベストメントは、近年において注目を高めています。日本でも、開発途上国におけるインフラや医療へのアクセスを高めるためのウォーターボンドやワクチン債が組成されています。本セミナーでは、講演者のライフストーリー、投資の社会変革効果についての基本的な考え方、Mission MarketsやImpact Investment Exchange Asiaなどの具体的な事例を紹介し、その後ディスカッション形式の質疑応答を準備しています。投資が社会にもたらすインパクトに興味のある方は、是非ご参加ください!【講演者プロフィール】徐 勝徹 (そ・すんちょる)1972年東京に生まれる。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、ミシガン大学公共政策大学院修士課程修了、およびノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院経営学修士課程修了。ユネスコ(韓国)、国際赤十字(フィジー、ミャンマー)を経て外資系戦略コンサルファーム(東京、シカゴ)に勤務。昨夏からルワンダのMFIやウガンダのVCでの仕事など、アフリカに7ヶ月余滞在した後、この春帰国。シンガポールのImpact Investment Exchange Asiaに参画するなど、社会起業家や社会的企業が成長するために必要な資金が潤滑に流れるための社会貢献投資の仕組みづくりに関心が深い。―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――【開催概要】◆ 日時 : 2010年5月29日(土) 17:00~18:30 (受付16:30~)※セミナー終了後、同会場で飲み物を用意した簡単な懇親会を予定しております。◆ 会場 : CANPANセンター 海洋船舶ビル10階(東京メトロ銀座線 虎ノ門駅4番出口より徒歩2分)アクセス : https://canpan.info/onlinehelp/info/about_us.html◆ 内容 : 投資が社会にもたらすもの~インパクト・インベストメントの可能性~スピーカー : 徐 勝徹 氏◆ 定員 : 100名◆ 参加料 : 1,000円◆ 参加お申込フォームはこちら →誠に申し訳ありませんが、定員に達したため5/29のセミナー参加申込は締め切らせていただきました。今後もLIPでは定期的にセミナーを開催しますので、またの機会にお目にかかれることを楽しみにしております。何卒、宜しくお願い致します。◆ 協力 : 日本財団 CANPAN プロジェクト―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆ 主催 :特定非営利活動法人 Living in Peace HP:http://www.living-in-peace.org/貧困削減のための活動を行うために設立された特定非営利活動法人。メンバーは20-30代の金融機関・コンサルティング会社勤務者が半分以上を占め、世界の貧困問題に関する勉強会やフォーラムの開催のほか、少額の金融サービスを貧困層に提供し、自立する機会を提供するマイクロファイナンスについての支援を行っている。―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
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勉強会・セミナー2010年5月10日 22:32
4/24 LIP教育プロジェクト主催 セミナー&ワークショップ報告
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皆さんこんにちは。メンバーの高橋です。
5月に入り、さわやかな陽気が続いていますね。今日は、4月24日に行われた、LIPメンバーの後藤宗明氏によるセミナー&ワークショップ【「一番近い他人」が日本を変える~教育格差を乗り越える~】での前半のセミナーについてお伝えします。
セミナーは、教育プロジェクトリーダーの松田より、松田自身がLIPにかかわったきっかけと、プロジェクトの説明から始まりました。松田は、社会人になってからの周囲とのかかわりから、恵まれた環境にいる人とそうでない人には、ちょっとしたチャンスの差があり、その格差に対して自分にもできることがある、という思いから、「すべてのこどもに夢をくれる大人との出会いを。」というマントラを掲げるLIP教育プロジェクトに携わっています。そして、プロジェクトでは、毎月の児童養護施設訪問を通じて、子どもたちの自己肯定感の向上をサポートするための活動をしています。
続いて後藤氏より、自身の人生と教育や貧困課題に携わった経緯について話していただきました。後藤氏は、ニューヨークで語学学校の運営に携わりながら、日米を往復する生活をしていましたが、その間、日本の社会環境の変化を敏感に感じ、ニューヨークで目の当たりにした格差社会や貧困の問題が、日本にも来ると確信していました。
後藤氏が感じる日本の貧困の実情とは、経済的なものといえる、年収が200万円以下の世帯等ということだけではなく、精神的なもの、例えば、児童養護施設で生活する子どもたちは、近親者からの虐待を経験していることがある、というようなものも指します。
そして、この虐待の影響として、継続力や自己肯定感(self-esteem:自分を誇りに思い、他者からも認められる自尊心)の低さがあること。また、施設には18歳までの滞在となることから、その後の進路として就職を選ぶ生徒が多いことと、学歴と収入が比例している日本社会では、彼らが高収入を得る見込みが低い現実や継続力の弱さなどが災いして、施設を出た後に再び貧困に陥るという悪循環を紹介しました。
後藤氏は、ニューヨーク滞在中に、自己肯定感の低い若者へのロールモデル教育を実施していました。ここでいうロールモデルとは、自分が抱えている問題を過去に克服した人や将来の目標となる人を指します。後藤氏は、自身の活動経験から、「一番近い他人」、つまり、親でも友人でもないが、信頼し共感できる第三者の存在の重要性を実感したそうです。それは、その第三者であった後藤氏が、生徒たちの親や友人には心配や関係性の悪化の懸念から話すことができなかった過去に触れることができたからです。その立場でまず互いに信頼を築き、生徒たちへ実際のロールモデルを仲介しました。
帰国後も後藤氏は、教育格差を改善するための様々な活動に引き続き従事しています。そして、貧困とは「ある種のうつ状態」であり、受け入れる私たちの思考プロセスの変化が求められているのではと結んでいます。つまり、日本の貧困というと、当事者の人生への取り組む姿勢や努力の欠如がその状態を招いていると考えがちだが、実際はそうとは言い切れないことを理解する必要があるとのことでした。
この後は、いよいよワークショップです。
児童養護施設の中高生を対象とし、中退率を下げ進学率を上げるために、社会人がパートタイムの活動でできることは何かを考えます。
次回の報告をお楽しみに!
文責 高橋正子
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勉強会・セミナー2010年5月2日 19:55
アースデイ東京2010 参加レポート
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皆さん、こんにちは。
Living in Peaceの高橋です。
いつになく寒い日が続いた4月が過ぎ、大型連休に入りました。
LIPメンバーも帰省したり、海外に向かったりとそれぞれのお休みを過ごしています。
さて、今日は、4月17日(土)~18日(日)に代々木公園にて開催されたアースデイ東京2010についてご報告します。
アースデイ公式サイト:http://www.earthday-tokyo.org/2010/aboutus/
Living in PeaceがNPOとなって、はや1年。せっかくなので野外のイベントに参加してみてはどうか、というメンバーのひと言から、今回の出展が決まりました。
アースデイは、40年ほど前、アメリカで4月22日を地球の日と宣言しイベントを行ったことに始まりました。日本でも今年で10年目の開催となり、来場者数は、今回の2日間で13万人を超えるというビッグイベントとなっています。
そんなアースデイでLIPが何をしたのかというと、カンボジア料理レストラン「アンコール・ワット」の協力を得て、タマリンドジュースとかぼちゃケーキを販売しました。また、アジアに住むマイクロファイナンスの利用者が作った民芸品やショールも並べました。
何ぶんにも初出展のLIP。販売の経験がないばかりか、迎えた初日の朝は雪まじりの冷たい雨となり、先行きを案じましたが…
フタを開ければ完売御礼!
回復したお天気にも助けられて、商品の追加調達をしても間に合わないほどでした。
そして、マイクロファイナンスや教育プロジェクトを紹介したメンバー力作のパネルも、熱心にご覧になる方、質問をされる方が数多くいらっしゃいました。
LIPブースにお越し下さった皆さん、どうもありがとうございました。
今回私は、アースデイの担当として出展準備に関わったのですが、メンバー個人の技術力やLIPのチームワークのよさをあらためて実感しました。
そんなみんなにも心から感謝!
そうそう、18日の打ち上げで、4月生まれのメンバーのお誕生日をサプライズでお祝いしたんです。
♪Happy birthday to you♪
この歌が流れると、お祝いされる方、する方、どちらも幸せになる気がします。
4月生まれの方、お誕生日おめでとうございました。
素敵な1年になりますように!
次回のLIPイベントは5月末を予定しています。
詳細の発表を楽しみにしていてくださいね。
それでは、また。
文責 高橋正子
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