資本性借入金について
1.「資本性借入金」によるセキュリテ被災地応援ファンドへの効果
2011年11月、金融庁によって金融検査マニュアルの中で「資本性借入金」の要件が明確化されました。 これは、東日本大震災の影響等により、資本不足に直面している企業が、積極的に「資本性借入金」を活用し、 経営改善できるようにするもので、セキュリテのファンドによる出資金も、一括償還や一定条件下での利益配当の制限など 、一定の要件を満たすことで、今後、金融機関による審査の際には、企業の資本として評価できることになります。
震災後、被災地の企業の多くは、地価の下落や工場の倒壊などにより、担保となる資産が失われており、新規に融資を受けるのが難しい状況でした。 再建のために「セキュリテ被災地応援ファンド」を通して調達した資金についても、 これまでは、金融機関による審査の際には、借入金と同じように負債として評価されていました。
今回の動きを受け、「セキュリテ被災地応援ファンド」によって被災企業が調達した資金は設備資金等に活用され事業再開につながるだけでなく、 被災企業の経営基盤を改善し、資本性の高い資金とみなされることで、債務超過であっても金融機関からの新たな融資を受け易くし、 事業の継続や復興の加速につながります。
2. 事業者コメント「債務超過の企業と地域の金融機関にとって、大きな力に」
セキュリテ被災地応援ファンドによって集まった資金の意味とは、 その資金によって新工場の設備等を購入でき再建につながるということだけでなく、 応援してくださる方の人数の分だけ、「八木澤商店は、必要とされている企業なんだ」 という実感を持てることで、非常に希望となりました。
そして、今回の金融庁の発表により、その皆様からの希望のお金が、 資本と評価されることは、名実ともに、当社を支えて頂けるお金として見て頂けることになります。 これまで共に歩んできた地域の金融機関にとってもお金を貸しやすくなります。 これからは地域金融機関とこうした個人からの小口出資ファンドが手を取り合って頂きながら、 当社以外も含め、被災企業の再建を支えて頂く、本当に力強いものになっていくと考えています。(株式会社八木澤商店代表取締役 河野通洋)
3. 資本性借入金の要件を満たすファンド
セキュリテ被災地応援ファンドのうち、金融庁によって資本性借入金の要件が明確化された2011年11月22日以降に募集を開始したファンドは、資本性借入金の要件を満たすファンドになっています。
- 山元いちご農園ファンド
- 北海道網元浜中丸サケファンド
- いわ井 器・和雑貨・地酒ファンド
- 船大工 佐藤造船所ファンド
- さんいちファーム野菜ファンド
- 盛屋水産つなぎ牡蠣ファンド
- 八木澤商店しょうゆ醸造ファンド
- 木村水産めかぶファンド
- 大木代吉本店自然郷再生ファンド
- KFアテイン雪滑り塗料ファンド
- マルトヨ食品さんまファンド
- とらやのたらこ・明太子ファンド
- 三陸オーシャンほやファンド
- 歌津小太郎こぶ巻ファンド
- ドラゴンフラワーズ花の苗ファンド
- 世嬉の一酒造 蔵とビールファンド
- 藤田商店わかめウニファンド
- 鵜の助4人の漁師ファンド
- 丸光食品ファンド+(丸光食品ファンドは資本性借入金の要件を満たしていません。)
参考ウェブサイト
金融庁ホームページ:「資本性借入金」の積極的活用について
資本性借入金による効果や金融庁検査局による「金融検査マニュアルに関するよくあるご質問」など、資本性借入金の積極的な活用を促進するために、金融庁がまとめた資料がアップされています。