歌津小太郎こぶ巻ファンド ファンドニュース

被災地からのレポート2013年9月10日 13:46

由来

”歌津小太郎こぶ巻ファンド”の有限会社橋本水産の千葉孝浩です。

今回は”歌津小太郎”と”橋本水産”と苗字の"千葉"の関連が
よく 判らないと出資者の方からご質問受けることが多いので、
その辺の 解説と、震災から2年半を迎える、今の地域の状況
との2部構成で 報告したいと思います。

まず、”歌津小太郎”についてです。
現在の南三陸町はもともと歌津町(うたつちょう、人口約5000人)と
志津川町(しづがわちょう、人口約12000人)が合併し2005年に誕生しました。
その歌津町の地名と、創業者の千葉小太郎の名前を取って、贈答用の昆布巻きを
はじめとした商品のブランド名にしたのが”歌津小太郎”です。





 田舎では古くから苗字のほかに屋号を持っていまして、
ウチの場合は近所に 千葉の苗字の方が沢山いらっしゃったので、
そもそも海に 流れる小川に橋がありまして、その近くに当家があった
ので”橋本”と 屋号を名乗っていました。



震災前までの工場跡地です。
ここが「橋本」由来の場所です。
(平成23年3月13日撮影)

 ちなみに、田舎は近くに親戚がまとまって住んでいることが多いので、
 一つの集落に同じ苗字の家が多く、そのために区別をつけるために
 屋号が欠かせないのです。
その屋号を会社名につけたのが”橋本水産”です。

正直、合併直後は南三陸町という名前にあまりなじめず、
歌津の地名が なくなっていくことが悲しかったのですが、
震災後に全国からのご支援で 建設された、地域の直売所「みなさん館」
の名前を決めるときに、 南三陸を略すと”みなさん”になり、”皆さん”に通じる
ので”みなさん館”と 名前が決まった際には非常にしっくりきていい町名だなと
思いました。



そんな南三陸町にある”歌津小太郎”の新工場ですが
元の町名では歌津町(うたつちょう)の管の浜(くだのはま)と
いうところに ありまして海からは約1kmの内陸に入ったところになります。
 
震災前からの従業員の皆さんのほとんどが旧・歌津町の出身者で、
以前は元の工場のすすぐお近くにお住まいの方ばかりでしたが、
沿岸部の自宅が津波で被害を受けた方が多く、今でも家庭の事情など、
様々な理由で遠く離れた地域で暮らしている方もいて、現在は12名いた
従業員のうち、5名の方が歌津小太郎を離れ、違う環境で生活しています。


 「震災から2年半、今の地域の状況」

 あの日から、2年半という時間が経過しますが、町の景観など、
ここ最近は特に 大きな変化が見られず、震災からの復興はなかなか
目に見えてきません。
先日あった新聞報道では、南三陸町の事業者の7割が震災後に廃業した
との記事も 流れました。ここに来て、故郷での生活再開を断念する方など、
さらなる人口流失 も始まってきています。

次の世代が働く場所があまりにも少ない、近くに緊急病院が無い(石巻の緊
急病院 までは救急車でも1時間かかります。) 子供たちの教育環境も、
なかなか改善されない。 住み続けたくても暮らしていけない、これが被災地に
暮らす私たちの、悲痛な思いです。

沿岸部にあった以前の工場の近くで、歌津地区で最初の災害公営住宅の
建設が急ピッチで 行われています。町も1日も早い復興を目指し、担当部署
と地域住民が一体となって、 今後のまちづくり計画などの合意形成を進めて
います。

<建設中の災害公営住宅の写真>







がれき撤去や道路工事など、復旧工事の段階はほぼ終わり、
これからが本当の意味での 復興に向けて、正念場を迎えます。

今後も、ファンド出資者の皆さまには、これまで同様、被災地の
復興に強く関心を持って いただき、末永く寄り添い、見守って
いただければ本当にありがたいです。

これからも応援よろしくお願いします。
 (記事担当 千葉)
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