えこふぁーむニュース

えこファンド20132012年5月2日 18:46

えこふぁんど2010:スタッフブログその5~野菜の成長報告ほか

・ 野菜の成長報告(本城)

 

キヌサヤ、スナップエンドウ収穫開始

 

キヌサヤ・スナップエンドウ

 

順調に成長したキヌサヤやスナップエンドウの収穫を開始しました。4月になって夏日になる日もあり、日差しの強さに本土最南端大隅半島の気候を感じます。キヌサヤの成長も勢いづいて、次々に花が咲き、鞘が膨らんでいきます。笹竹とアケビのつるを利用して作った支柱に巻きついて、収穫が続いています。

 

完全無農薬で育てたキヌサヤやスナップエンドウは、筋取りして塩茹ですると驚くほど甘くて好評です。豆類は今後、インゲンやササゲ、枝豆、小豆も収穫できる予定です。

 

 

無人販売の様子

 

無人販売の様子

 

 

イタリアンレストランセラーノ前の良心市もどんどん販売品目が増えています。先ほどのキヌサヤやスナップエンドウだけでなく、ラディッシュ、ミニキャロット、水菜やレタス類、さまざまなハーブティー用の生ハーブなど。自然農法で栽培した水菜は珍しく、香草のような香りがします。多少虫食いですが、味噌汁に入れても存在感のある「立った野菜」に育ちました。生ハーブではジャーマンカモミールの花が一番人気です。リンゴのような香りのする花で、フレッシュでのハーブティーは清涼感があります。まだ咲き始めの季節で1日数個しか並べられませんが、あっという間に売れてしまいます。レストランのお客様だけでなく、最近では近隣にお住まいの方が野菜を求めて立ち寄っていただけるようになりました。1日10個以上売れる日もあり、生産者としての喜びを感じています。

 

 

トラクターを使わない農法

 

トラクターを使わない農法

 


4月から私が畑専属になり、畑チーム総出で夏野菜の定植に向けて畑の大改造をはじめました。基本はトラクターを使わないこと。自然に落ち葉が堆積し、微生物による有機物の分解や物質循環が成立している土手の土はやわらかくふかふかで草も良く育っています。ワッキーのスタミナ源、ニンニク大のノビルの収穫が手でできます。そのような自然な土の構造を畑に作るために畝そのものを耕すことなく手鍬で高畝化し、土の表面に生き物の層をつくるために草マルチをしています。広大な畑を手鍬でおがしていくことは大変ですが、畝ごとの土質や排水の特徴の違いが分かって、発見の連続でした。

 


自然農法用高畝

 

自然農法用高畝1

 

自然農法用高畝2
 
 
大隅半島では雨が多く、火山灰によるシラスの土地なので肥料分が流出しやすく、土壌が団粒化する前に雨で固まってしまいます。耕運してすぐ播種した場合はなんとか成長しますが、収穫後に耕運せずに播種しても土が固まっていたり、肥料分が無くなっていたりしてうまく成長しません。水はけの悪い畑では作物の根腐れも起こりやすく、秋蒔きでは作物どころか雑草もほとんど生えない畑がありました。

 

自然農法用の畑への改造として、畑を手鍬で高畝化しました。思い切って畝幅を1m以上を基本として広く取り、30センチ以上の溝を掘ることで水はけを良くしています。さらに土壌表面の肥料分流出や乾燥防止のために、畑の土手や畦の草や栽培していた牧草のイタリアンライグラスを刈り取って、畝表面を草マルチしています。

 

変わっていく畑の風景に、畑チームのワッキーや研修生の大西君も大興奮。携帯電話を取り出して記念撮影をしていました。4月上旬だけで、6面ある畑のうち2面の高畝化が完了しました。育苗のペースにあわせて、あと2面の畑を高畝化していきます。5月8日まで研修で一緒に働いてくれる大西くんの力は偉大で、ワッキーが農家レストランさなぎ食堂の調理師として抜ける時間に、私と二人で汗だくになりながら鍬を振るっています。

 

高畝化した畑にはコンパニオンプランツや虫除けとしてのハーブ類を植え、トマトやインゲン用の支柱を笹竹で立てました。笹竹はもちろんアケビのつるで結わえています。4月22日に台風並みの低気圧が通過し暴風警報が出ましたが、手作りの支柱は一箇所もほどけませんでした。ひとつ一つの作業に、確実な手ごたえを感じています。

 

 

草マルチ栽培によるサニーレタス収穫開始

 

サニーレタス

 


 
いよいよ畑チームの汗と努力の結晶、草マルチ自然農法栽培のサニーレタス類収穫開始です。セキュリテのえこふぁーむ野菜サラダセットも多くの注文を頂いており、秋蒔きミニキャロットの次は、写真のサニーレタスをお送りする予定です。野菜本来の滋味あふれる旨みと苦味が元気をくれます。野菜単独でのレストランからの注文も入るようになりました。ワッキーとも草マルチの仕方について畑で意見交換してまさに真剣に畑と向き合っています。「まじめに、そして、正直に」。えこふぁーむの理念であり、畑チームの作業の基本です。

 

 

夏野菜の準備

 

夏野菜の準備

 


 
少量多品種で育苗している夏野菜の苗たちです。ズッキーニやカボチャ類、地這きゅうりの定植はすでに完了し、いよいよこれからトマト類、ピーマン、ナス類の定植が始まります。5月下旬まで、育苗、畝たて、草マルチ、定植のサイクルが続きます。トマトの苗は水遣りをすると鮮烈にトマトの青い香りが漂います。露地トマトの植え方にも私なりの工夫があります。来月号のブログでご報告します。

 

一日畑で仕事ができるようになって、すっかり日焼けしました。4月にして大隅半島の日差しの厳しさに驚いています。畑に定植したカボチャの苗たちも日中は若干しおれ気味で強すぎる日差しを受け流しています。

 

自分の人生を見つめなおす意味もあって、40歳を前にえこふぁーむに転職しました。えこふぁーむの理念に共感し、その取り組みを支えたい。前職の傍ら趣味で取り組んでいた自然農法の実践をえこふぁーむでさせていただいて、幸せです。まだ取引先のレストランも少なく、2ヘクタールほどある3箇所の畑すべてを有効に活用できていませんが、「まーくんの作る野菜はえこふぁーむの商品なんだから!」と励ましてくれる専務や職場の仲間たちに支えられて、ワッキーや大西君と日々汗を流しています。これまでえこふぁーむでは夏野菜の出荷は出来ていませんでした。難しいと言われることだからこそ、自分の経験と仲間の知恵を頼りに頑張ります。

 

 

スタッフ:まーくん

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