本ファンドの営業者である横井貴志さんは、先代が昭和26年4月から始めた農業を平成14年4月から引き継ぎ平成22年に代表に就任しました。これまで、湖北の地で製法と食味にこだわる農産物の栽培を行ってきました。主品目は高島産の近江米ですが、ここ数年は、糖度の高く無農薬栽培にこだわった白にんにく及び黒にんにくの開発・栽培を続けてきました。数年の研究が実を結び需要は増加、引き合いに答えられていない課題を解決すべく、本ファンドでは増設費及び仕入れ費等を募集します。
ファンド対象事業の魅力
完全無農薬栽培。甘くて美味しく栄養価の高い「湖国の六片種にんにく」横井さんの栽培するにんにくの特徴は、六片種(ろくへんしゅ)である点です。「六片種」とはにんにくのリン片が六片の種類を指す区分です。日本では青森産の高級にんにくが六片種で有名ですが、横井さんは湖北地方の寒暖差のある気候を利用して、青森産に劣らないにんにくを栽培しています。
市場に多く流通しているのは主に海外産の八片種ですが、温暖な地域でも栽培のできる八片種に比べて、六片種は寒暖さのある地域でしか栽培できません。湖北地方の寒暖の厳しさにより、片が少ない分一粒一粒が大きく、味と栄養がたっぷり凝縮されたにんにくが生み出されます。口に入れた途端、優しい香りと凝縮された旨味が口の中に広がります。
また、横井さんは黒ぼく土に牛糞、米ぬかなどの肥料をふんだんに利用した完全有機質の圃場で完全無農薬栽培にこだわっています。
その結果、にんにく特有の臭みも少なく食べやすい口当たりが人気の理由になっており、栄養価が高く食べやすいにんにくに仕上がりました。また、光合成細菌を年に3回散布することにより土壌がふかふかになり、にんにくの根を強くしています。自然由来の肥料にこだわり、身体に優しく栄養価も豊富、しっかり味を楽しんでもらえるにんにくに仕上がっています。
現在、栽培した白にんにくの他に、それを加工した黒にんにくも人気です。熟成発酵することで食べやすく、栄養価も高まります。例えば、ポリフェノールが白にんにくの4倍、 抗酸化作用のあるアリルシステインは11倍、アミノ酸は1.4倍、活性酸素を抑えるSODは4倍、抗酸化力は3倍にもなります。熟成発酵させることで、プルーンやグミのような食感になります。本ファンドの投資家特典では、お米などの他に、この人気商品である黒にんにくをお送りする予定です。是非お楽しみいただければと思います。
約1tのにんにくが販売後1ヶ月で完売。機会損失を克服してさらなる売上高増を目指す
昨期、6月に1t弱の収量が上がりにんにくの本格販売を開始しました。個人や飲食店、駅マルシェ、道の駅等で販売を開始し、早々に完売する結果となりました。今期も6月に収穫した分の白にんにくは7月前半には完売し、黒にんにくにも既に多くの引き合いがきています。
一方で、現状生産量が足りず、まとまった数量が必要な規模の飲食店等との取引が進まなかったり、500名以上の個人の取引先のうち、多くの方の要望にお応えできず機会損失が発生しているという課題がありました。これらの引き合いに答えるべく、本ファンドの資金を活用して増設・増産体制を整えていきます。
旨さの秘密は湖北の厳しい気候にあり
横井さんのにんにくの美味しさが生まれる理由は湖北地方の気候にあります。栽培しているのは滋賀県高島市。琵琶湖の北西部に位置し、陸地面積約511平方キロメートル、人口 50,547名の(平成28年6月時点。高島市市民生活部より)湖西地域で最大規模を誇る自治体です。
東は琵琶湖に、南西部は比良山地を境に大津市と京都府に、北西部は野坂山地を境に福井県に接しており、古来より京都・奈良の両都と北陸を結ぶ中継点として栄えてきました。(若狭湾で獲れた鯖を小浜から高島、大津を経て京都まで運搬する「鯖街道」が有名です。)
そして、この北陸地域に接する地理的要素こそが、美味しいにんにくが生まれる理由です。 最大のポイントは、東北地方にも似た気温の低さとそれがもたらす寒暖差にあります。
気温の低さがもたらす指標として積雪量が挙げられます。高島市の位置する湖西地方の最大積雪深は80−100cm、湖東や湖南の多くが10−40cmであることからすると、その深さは一目瞭然、国土交通省所管の豪雪地帯に指定されています。
寒暖さについて言えば、例えば9月の気温では、最高気温が35度のところ最低気温は12度とその気温差は約23度、12月を見ると、最高17度のところ最低気温はマイナス3度に気温差は約20度になります。
寒暖差が生まれる理由は、冬に日本海(若狭湾)から吹きつける冷たい季節風が湖北地方に冷気をもたらすためです。この極端な寒暖差が冬場に育つにんにくの旨味を凝縮させるポイントになっているのです。
横井さんに就農の経緯や事業への想いをお聞きしました
・お父様の代からお米農家をやられていたと伺いましたが、横井さんご自身は最初から農家を継がれたわけではなかったですね。最初はどのようなお仕事をされていたのですか?
大学を卒業後、ホテルマンを7年やりました。ここでは、おもてなしの心や言葉遣い、礼儀作法、話し方などたくさんの基本を学びました。その後、お誘いを頂いて、外資系の生命保険会社に7年勤務しました。この時の上司が大変厳しく、営業マンのいろはをすべてたたき込まれ今の営業活動にも活かせております。
その後、国内の大手生命保険会社からお誘いをうけ、7年間税理士先生を担当する部門で勤務しました。この時に、経営のノウハウや税務の関係を勉強させて頂き、現在にいたります。
・そのような中で、就農されようと思ったのはどのようなきっかけだったのでしょうか。
直接のタイミングは、父の引退宣言でした。農業にはもともと興味があり、正式に就農する前から、少しずつ手伝ったりはしていました。ちょうどその頃、トレーサビリティ等、作り手と買い手の関係を再検討する動きが社会で言われ始めていた頃で、『食の安心安全』について考えていました。
ある時、お米のお客さんから『横井さんのところのお米は作り手の顔が見えるから安心』と言われたことにすごく感動して、本格的に就農しようと決めました。
・製法にもこだわられていますね。にんにくは完全無農薬で栽培されていますが、 なぜ無農薬栽培にこだわっているのでしょうか?
もともとの就農の動機が「顔が見える関係」でしたから、お客さんに安心してもらえるように安全・安心にこだわるのは自然の成り行きでした。しかし、やってみたら意外と大変(笑)。大きさが揃わなかったり、病気で歩留まりがかなり悪かったり、味が乗らなかったりと四苦八苦でした。
考えたのはもともと湖北地方が持っている特徴を生かした栽培でした。湖北地方の土は黒ぼく土といって土壌の養分が高く、特に根菜などに向いている土壌でした。この土壌を最大限生かすために研究開発を重ねて、牛糞を肥料として使うようになりました。
また、お米栽培の過程で出る米ぬかもこの土壌と相性が良いことが分かり、肥料として活用しました。分量や投下の順序など、少しずつ研究開発を重ねていきました。自分でも学習をする中で、有機質の投入が食物の甘みを増すことも分かったので、数年かけて開発しました。また、植物中の残留濃度が身体に悪いことも勉強したことで、無農薬にこだわるようになりました。
そして、ようやく昨年から商品として出せるクオリティに仕上がりました。まだ満足がいく収量ではないですが、おかげさまで昨年は約1トン弱が完売、今年も6月末から販売を開始した白にんにくは7月上旬には早々に完売するなど、高評価を得てホッとしています。
(ホワイトの六片種にんにく。八片種と比べて片数は少ないですが、サイズが大きいのが特徴です。)
・今後も作付面積を増やされると伺っています。その中で、地元高島の質の良い耕作放棄地を活用されるそうですが、地元湖北に対してはどのような想いを持っておられますか?
湖北地方は滋賀の中でも特殊な気候です。個人的には、野菜・肉・魚・どれをとっても名産地と変わらない旨さがあると思います。一方で、地元にだけ埋もれているものも多くもどかしさもあります。私としては、まずは寒暖差の激しい湖北ならではのにんにくを多くの人に知っていただき、それを契機に湖北地方についても興味を持って頂けたら嬉しいです。
高島も他の地域にもれず農家の高齢化は深刻です。後継がいなくて、毎年のように耕作放棄地が生まれています。自分としてはまずはできることから、ということで作付面積を増やし耕作放棄地の再活用を進めていきたいと思っています。来期以降、数haずつではありますが、作付面積の増加を予定します。また、同時に若い就農希望者の雇用も進めていきたいと思います。ファンドで出資頂いた資金の一部は、雇用のために大切に使わせて頂きます。
・最後に、ファンドの資金を活用して今後やりたいことについてお聞かせください。
やりたいことは3つあります。
1つ目は、動力散布機の導入です。無農薬栽培の一番の問題点は、害虫(土中菌)の駆除です。対策としては、人間のインフルエンザ予防と近い発想で土中に光合成細菌を投入することで、菌同士戦わせ過剰な菌を殺菌する方法をとっております。現状では、エンジンポンプで1畝(幅1m)づづ散布しておりますが、動力散布機を導入することで約15mの幅の散布が可能になり、業務の大幅な効率化につながります。
2つ目は、良質な種の購入です。にんにくの栽培で一番大切なのは、種の選別です。収穫から次の作付けまで約5ヶ月ありますが、この間の種の保管が特に大事なので、個人レベルの設備では管理が難しく、産地の大手種苗会社からの購入が品質の良いにんにくづくりの1歩になるためです。
最後は、「人」です。にんにくは根野菜の中でも特にデリケートで雑草にすぐに負けてしまいます。無農薬での栽培ですので、面積拡大に伴い人でも比例していきます。まさに、栽培期間中は雑草との戦いです。皆様からご出資頂いた資金の一部を人件費として活用させて頂きます。
さらなる売上向上を目指してまいりますので、是非、ご支援頂けますと幸いでございます。
・有難うございました。
営業者紹介
横井 貴志(お米農家のよこい)
1955年 父 横井利夫がお米農家として創業
2000年 息子 貴志が会社に勤めながら兼業農家として就農
2010年 貴志が専業農家として『お米農家のよこい』に名称を変え代表に就任
2012年 友人の勧めにより有機JAS栽培でにんにく生産を始める
代表者紹介
横井 貴志
昭和48年生まれ。
平成7年3月 大阪商業大学卒業
平成7年4月 地元高島市のホテルに就職
平成15年1月 外資系保険会社に転職
平成22年4月 就農、現在に至る
【応援メッセージ】
滋賀銀行 安曇川支店 支店長 音島敏克さん
横井さんが作られている黒にんにくは、山と里の湖の自然に恵まれた高島市安曇川町泰山寺で栽培されたにんにくを原料としています。この地には、今日では貴重な静かさと清らかさ、そして「人々の純粋さ」があり、小説家司馬遼太郎さんの「街道をゆく」の第1巻第1章も「湖西のみち」から旅が始まります。
そんな豊かな土地で、こだわりのオーガニック栽培、高島市安曇川・泰山寺有数の黒ボク土が、美味しく香り豊かなにんにくを育てました。そんな湖西(こせい)の豊かな自然に育まれた、にんにくとお米は横井さんのお人柄と、滋賀県高島市の地が生み出す賜物だと思います。是非一度お召し上がってみて下さい。
【横井さんの黒にんにくを食べた人の声】
・横井さんの黒にんにくとの出会いは、お料理教室で試食させてもらったのが初めてでした。にんにくなのにフルーツのような味わいが衝撃でした。ウチはワインを好んで飲むことが多いので、クラッカーの上にクリームチーズと一緒に乗せてオードブルとして楽しんでいます。赤ワインも白ワインもどちらとも相性が良いです。にんにく独特の臭いが無いので、もっといろんなアレンジで楽しみたいです。(30代・女性)
・口に入れた途端、優しい香りと甘味の加わった旨みが舌の上で広がったのが衝撃でした。あとは、しつこさが全くなかったので食べやすかったのも驚きでした。横井さんに「翌日に臭いが残らないですよ」と言われて半信半疑でしが、翌朝起きてみたら、実際に残っていなくてびっくりしました笑。(30代・男性)
ファンド対象事業内容
営業者が行うすべて農産物(にんにく・お米等)の生産・販売事業及び加工請負事業です。
なお、事業計画上の売上およびその実現施策、事業計画時の分配金額等については「プロジェクト概要 分配シミュレーション」ページをご覧ください。
資金使途
ファンド資金は、以下の内容にて使わせていただきます。
投資家特典
1口につき、「お米農家のよこい特製」投資家限定「高島産黒にんにく・極上近江米2キロ・燻製にんにく醤油」セット(送料・税込6,200円相当)を期間中に1度お届けします。黒にんにくは、健康食品なので、朝でも晩でも、どちらかに1粒がおすすめで、食べるにんにく醤油は、冷奴、だし巻卵、焼肉のタレとしての食べ方がおすすめです!
※新鮮な特典をお送りしたいため、発送時期は2017年9月−11月の間を予定しております。その時期に、獲れたての新鮮近江米と作りたての黒にんにく、製造したての燻製にんにく醤油をお送りします。詳細につきましては別途ご連絡致します。
(注1) |
お申込口数の状況を確認の上、複数口数お申込の場合に、複数回に分けてお届けする場合もございます。 |
(注2) |
海外への発送はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。 |
(注3) |
特典の詳細につきましては、契約期間中、別途ご連絡いたします。 |
(注4) |
特典は、営業者の都合により内容が変更される場合や、実施ができなくなる場合もあることをご留意ください。 |