医薬品の研究開発3
2019年11月17日
京大発VB 大腸がん個別化医療ファンド
皆様
いつもブログをご覧頂きありがとうございます。
秋も深まり寒い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。
前回は医薬品の研究開発には多大な時間と労力がかかるのは、一般的には図のように開発プロセスがステージごとに分かれているケースが多く、それぞれのステージの通過にはある程度時間がかかり、トータルで10年程度はかかる計算になるということをお話しいたしました。
今回から医薬品の研究開発のプロセスに関して各ステージに関して順を追ってお話しできればと思います。
[創薬研究]
このステージでは病気の原因を解明するとともに、薬の人での有効性を研究するステージになります。薬の開発候補物質が、タンパク質、遺伝子、細胞レベルで、さらには疾患モデル動物を用いてその有効性を確認すると同時に、臨床に向けて毒性と安全性をクリアーするかを動物レベルで確かめます。
[医薬品開発]
前述のステージで動物での有効性と安全性が確かめられた薬の開発候補物質を用いて、臨床で人での有効性と安全性を確認し、医薬品としての承認を得たのちに医療現場に提供されます。
[育薬]
市販後に医療現場で使用されながら、さらに多数の患者さんでの有効性と安全性のエビデンスを獲得していくととともに、他の疾患にも適応拡大していきます。
次回からは各ステージをさらに細かくお話しできればと思います。
ますます寒くなって参りますが、体調にお気をつけて素敵な年末年始をお過ごしくださいませ。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。