【第2回】食の安全を願う生産者ファンド2016~生産者紹介連載~
2016年11月21日
食の安全を願う生産者ファンド2016
お世話になっております。
現在募集中の【食の安全を願う生産者ファンド2016】をより身近に感じていただくために、素晴らしい商品を作っている生産者の方々を知っていただく連載を前回よりスタートいたしました。
第1回目は山形県鶴岡市にて無農薬・無施肥で米づくりをされている「佐久間権左衛門」の佐久間優さんのご紹介とこだわりの栽培方法についてお伝え致しました。第2回目の今回は、引き続き「佐久間権左衛門」が栽培する「亀の尾」と「女鶴」のストーリーをお伝えいたします。
そのうち、無施肥栽培に切り替えました。牛糞・豚糞・鶏糞堆肥と、作物の味は資材によって変わります。無施肥栽培にすると、米の成分が何年かかけて稲に吸われ、最終的に資材の残留がゼロになります。そうするとコメの味がどんどんなくなります。でんぷん質ですから、噛んでいると甘みはありますが、さらっとしています。コンクールで試食の審査までいっても、うま味のある米としてひっかからなくなりました。「おかずの味をごはんが吸収して、1回ずつフレッシュな舌でおかずを味わえる。飲み込むと口の中がさっぱりとリセットされる」というのが米屋のコメントです。
稲が育つ養分を根っこが吸収して、1/3は稲の葉っぱや茎に、1/3は実に行き渡り残りの1/3は新陳代謝をして排出されます。その老廃物も土の中で養分になります。イトミミズやドジョウなど、土や水の中の生き物も死ねば次の年の養分になり、稲が生きていく元になります。
穂が熟して生きている状態で稲刈りをしますが、稲という植物を切り取って殺してしまうわけではありません。種として取って、また来年もこの田んぼに植えて、子孫を残すためにやっているのです。そうやって収穫した恵みを頂戴して我々農家が生きていく。そんな風に思っています。
佐久間権左衛門 佐久間優さん
隣の酒田市の「女鶴」というもち米は亀の尾同様、倒伏しやすく、栽培が難しい品種です。たった 1 軒の農家が何十年も種を守ってきました。そこに電話をかけて、「種まきをして余ったら」という条件で種を分けていただけることになりました。座敷に上がって待っていたら、息子さんがばっと登場し、「種はやれねえ」 。ドラマのようでした。「近所の数人に分けたら、自分だけがいい思いをしようとして」と懸念する息子さんに、「自然農法で栽培し、化学物質過敏症の方にも安心して食べていただきたい」と粘りに粘って、やっと片手に乗る分くらいの種を分けていただきました。
1年目は味見をしつつ種を増やすことに注力し、2年目は少量作り、3年目となる今年は4反歩くらい栽培しています。この辺は 10 アールあたり 10 俵くらいとれる地域ですが、収量が上がらず、条件が悪いと4俵しかとれません。それなのになぜ、女鶴にこだわったか。亀の尾の「亀」に対して、「鶴」はないかと探したら、近くにあったというわけです。亀の尾は全体が白っぽく、女鶴は穂の先端がピンク色だから、そろうと紅白になります。
少ない収量でひいひい言っていますから、少しはおもしろみもないと(笑)。今後は、東北の酒蔵と組んで、風土に合った日本酒も作りたいですね。
2回に亘ってご紹介させていただいた「佐久間権左衛門」の佐久間優さんのお話はいかがでしたでしょうか。次回の連載第3回目は岩手県九戸村にて山ぶどうを栽培・生産されている「下田澤山ぶどう園」の下田澤榮吉さんをご紹介させていただきます。
https://www.securite.jp/fund/detail/2673
現在募集中の【食の安全を願う生産者ファンド2016】をより身近に感じていただくために、素晴らしい商品を作っている生産者の方々を知っていただく連載を前回よりスタートいたしました。
第1回目は山形県鶴岡市にて無農薬・無施肥で米づくりをされている「佐久間権左衛門」の佐久間優さんのご紹介とこだわりの栽培方法についてお伝え致しました。第2回目の今回は、引き続き「佐久間権左衛門」が栽培する「亀の尾」と「女鶴」のストーリーをお伝えいたします。
味がない清廉な「味」に
有機栽培を始めようと思ったときに、山形県川西町の米農家に話を聞きに行きました。その方が食味コンクールで何回か入賞していたことをきっかけに自分も挑戦してみましたが、最初の1〜2年は決勝に残りませんでした。機械による数値測定の1次審査を通過するために、たんぱく質を低くすることが絶対に必要だったのです。そういう作り方を勉強して、賞をもらうようになりました。そのうち、無施肥栽培に切り替えました。牛糞・豚糞・鶏糞堆肥と、作物の味は資材によって変わります。無施肥栽培にすると、米の成分が何年かかけて稲に吸われ、最終的に資材の残留がゼロになります。そうするとコメの味がどんどんなくなります。でんぷん質ですから、噛んでいると甘みはありますが、さらっとしています。コンクールで試食の審査までいっても、うま味のある米としてひっかからなくなりました。「おかずの味をごはんが吸収して、1回ずつフレッシュな舌でおかずを味わえる。飲み込むと口の中がさっぱりとリセットされる」というのが米屋のコメントです。
土壌の養分が稲を育む
育て方は天気次第です。稲の生育にベストな方法を自然の天候の中で選んでいかなくはいけません。数字ではなく経験が大切です。なるべく多くの方法を引き出しに用意して、「この天気だったらこの手かな」と引っ張り出して使います。方法論はたくさん持っている方がいいと思います。稲が育つ養分を根っこが吸収して、1/3は稲の葉っぱや茎に、1/3は実に行き渡り残りの1/3は新陳代謝をして排出されます。その老廃物も土の中で養分になります。イトミミズやドジョウなど、土や水の中の生き物も死ねば次の年の養分になり、稲が生きていく元になります。
穂が熟して生きている状態で稲刈りをしますが、稲という植物を切り取って殺してしまうわけではありません。種として取って、また来年もこの田んぼに植えて、子孫を残すためにやっているのです。そうやって収穫した恵みを頂戴して我々農家が生きていく。そんな風に思っています。
佐久間権左衛門 佐久間優さん
紅白の鶴亀で、めでたい米
米は、亀の尾、コシヒカリ、ササニシキがメインです。亀の尾は、「東の亀の尾、西の旭」といわれた代表的な銘柄ですが、今ではあまり作られていません。3〜4年前に秋田の方に種を譲っていただいて以来、自家採種で育てています。自分のところでとった種を使って、この種とともに生きていく。この種と、太陽と水と土という重要な3要素のおかげで、我々は生きていけるのです。隣の酒田市の「女鶴」というもち米は亀の尾同様、倒伏しやすく、栽培が難しい品種です。たった 1 軒の農家が何十年も種を守ってきました。そこに電話をかけて、「種まきをして余ったら」という条件で種を分けていただけることになりました。座敷に上がって待っていたら、息子さんがばっと登場し、「種はやれねえ」 。ドラマのようでした。「近所の数人に分けたら、自分だけがいい思いをしようとして」と懸念する息子さんに、「自然農法で栽培し、化学物質過敏症の方にも安心して食べていただきたい」と粘りに粘って、やっと片手に乗る分くらいの種を分けていただきました。
1年目は味見をしつつ種を増やすことに注力し、2年目は少量作り、3年目となる今年は4反歩くらい栽培しています。この辺は 10 アールあたり 10 俵くらいとれる地域ですが、収量が上がらず、条件が悪いと4俵しかとれません。それなのになぜ、女鶴にこだわったか。亀の尾の「亀」に対して、「鶴」はないかと探したら、近くにあったというわけです。亀の尾は全体が白っぽく、女鶴は穂の先端がピンク色だから、そろうと紅白になります。
少ない収量でひいひい言っていますから、少しはおもしろみもないと(笑)。今後は、東北の酒蔵と組んで、風土に合った日本酒も作りたいですね。
2回に亘ってご紹介させていただいた「佐久間権左衛門」の佐久間優さんのお話はいかがでしたでしょうか。次回の連載第3回目は岩手県九戸村にて山ぶどうを栽培・生産されている「下田澤山ぶどう園」の下田澤榮吉さんをご紹介させていただきます。
現在募集中のファンド
【食の安全を願う生産者ファンド2016】https://www.securite.jp/fund/detail/2673