ソーシャルインパクトボンド(SIB)は営業者となる民間事業者が成果に応じて行政から報酬が受け取れる契約で受託した事業に対して出資を行う新たな金融手法です。持続可能な社会を支える新たな資金調達スキームとして今、世界中で注目されています。
この仕組みにより、行政は成果が出ない事業に対するコストを軽減でき、営業者は事業を行うことで成果に応じて報酬を受け取ることができます。また出資者は、成果に応じて適正なリターンを得ることができ、地域住民は地域の課題が解決されることで生活が豊かになります。 例えば2010年に初めて組成されたイギリスのSIBは、なかなか下がらない再犯の防止を促す事業に対して組成されるなど、世界ではSIBを活用した取り組みは増加しています。今後日本におけるSIB市場の拡大が期待されています。
セキュリテSIBは、行政が抱える課題に立ち向かいながら収益の獲得を目指す事業者とのネットワークを構築し、多くの方々へSIB事業の意義を実感して頂きたいと考え立ち上げられました。セキュリテSIBを通じて、SIB市場の拡大と行政・営業者・セキュリテ会員の皆様・地域住民の皆様がそれぞれの目的を達成できることを目指していきます。
行政サービスに対する民間の投資が求められる背景には日本の行政が抱えている2つの課題が挙げられます。1つ目は少子高齢化社会です。内閣府の調べによると約50年後には1人の高齢者を支える現役世代は1人に減ってしまうとされています。2つ目の課題は、財政問題です。国と地方の債務残高に着目すると、地方自治体の借金は国の借金と共に増加傾向にあることが分かります。高齢化で行政の財源が縮小していく中で、債務が増えていくと、行政サービスの質の低下は免れません。
行政サービスの質の低下
こうした中、十分な結果が出ていない事業分野において実績を持つ民間企業へ成果連動型の業務委託をすることで、企業努力により事業の成果が最大化されやすくなります。成果が最大化されれば、行政サービスの質の向上と地域住民の公共サービスへの満足度が高まります。
また、成果連動型で業務を受託する民間企業は成果が出ないと報酬が減額される為、事業の収益を獲得できないリスクが生じます。しかし、通常は単年度で委託されることが多い行政の事業を複数年度にまたがって業務委託を行うことにより成果を出し易くなっています。
必要な金額の調達
長期的に持続可能な資金
想いのある出資者の皆様からの
インパクト重視の応援資金
成果報酬に応じた金銭的リターンと
社会的インパクトの最適なバランス
持続可能な社会の実現
成果連動型で民間企業に業務委託をすることで、企業に対して成果を最大化させる動機づけにつながります。こうして行政は限られた財源の中で成果が最大化され、行政サービスの質の向上を期待できます。一方で成果がうまく出なかった場合は行政コストの軽減につながります。
行政から複数年度にわたり業務を受託することができるので、期待される事業を実施しやすくなります。また、受託する事業を実施する為に必要な資金を、思いのある出資者から調達し、成果に連動して報酬が支払われる為、事業の成果を最大化させるモチベーションにつながります
出資者は、セキュリテSIBへの投資によって経済的リターンと社会的リターンを期待することができます。セキュリテSIBにおける経済的リターンは社会の課題を解決する事業の成果によって行政から支払われる報酬が、投資した金額を上回ることです。一方、社会的リターンは、投資対象事業が実施される地域の行政サービスの質の向上とそれに伴う生活の質が高まることが考えられます。
営業者によって行われる事業の成果によって、例えば今まであまり認知されていなかった特定検診を受診する機会が生まれ、病気の早期発見が可能になるなど、生活の質が高まることが考えられます。
広島県内の6つの市にお住まいの方々の大腸がん検診の受診率を高め、健康を守る事業を行います。 官民連携で行う事業に対するSIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)として皆様の資金が事業者へ届けられ、社会的インパクトと経済的なリターンを狙います。
広島県内の6つの市にお住まいの方々の大腸がん検診の受診率を高め、健康を守る事業を行います。 官民連携で行う事業に対するSIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)として資金が事業者へ届けられ、社会的インパクトと経済的なリターンを狙います。