被災地からのレポート 2022年03月

世嬉の一酒造2022年3月11日 08:00

出資者の皆様へ 震災から十一年 十と一歩・・・感謝と未来に向けて

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震災から十一年 十と一歩・・・感謝と未来に向けて

 

拝啓

世嬉の一では福寿草の芽がでており、明日咲くかと日々心待ちにしております。

皆様におかれましては、お健やかにお過ごしのことと思います。日頃から皆様には世嬉の一をご支援ご愛顧いただき本当にありがとうございます。

さて、震災からあっという間に十一年という月日が経ちました。世の中では震災ということが遠い昔のように言われることが多いのですが、私はそれでいいと思います。当時二歳だった娘もあまり覚えていないようで、毎日元気に中学校に通っています。皆様の記憶から遠くなればなるほど、私たちも日々復興していることになるのだと思います。

しかし、私どもが皆様からご支援いただいたことや、応援していただいたことに対しての、感謝を忘れたことはありません。

あの震災の折、目の前のことに忙殺され、次の日が見通せず悩んでいた中で、明日からも生きていける、そして営業が続けられるかもしれないと思えたのは、皆様に多くのご支援により支えられたからです。

あの日から十一年、この一〇年は会社を復興させ継続させるためにスタッフと一丸となって努力してきました。おかげさまで修復工事もすべて終えることができました。残念ながら、コロナ禍で震災時の売上に戻ってしまったのですが、それでもスタッフと共に前を向いて進めるのは皆様から支えられていることを感じることができるからです。

震災を経て「震災があったから今の良い世嬉の一の状態がある」そう思えたように、「コロナがあったから世嬉の一はよくなった」と言えるような未来にしようと決意しました。この地に酒蔵を復活させるため、新プロジェクトを立ち上げております。今年の八月には、新しい清酒工場が稼働する予定です。

皆様には、まだまだ未熟な部分や失敗する部分をお見せするかもしれませんが、前に向かって努力していきます。世嬉の一は、「世の人々が嬉しくなる一番の酒造り」を大切にし、自社だけでなくスタッフや地域がよりよくなるよう努力し続けていきたいと思います。

今後とも何卒よろしくお願いします。いつも本当にありがとうございます。

末筆となりますが、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。

敬具

令和四年三月十一日

世嬉の一酒造株式会社

代表取締役社長 佐藤 航

日頃からお世話になっている皆様

追伸:投資家の皆様のおかげで今も前を向いて歩けます。今は、毎日コロナ禍で売上減をどうしようかではなく、酒造りをはじめ、様々なモノづくりをスタートさせ、10年後にはイキイキワクワクするスタッフでいっぱいの世嬉の一になりそうです。今年の8月以降、私が先頭にたって酒造りに挑戦していると思います。50歳になってからビール醸造から清酒醸造と祖業にもどるという不思議な運命ですが、ぜひ楽しみにしてください。
 


 

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