マイクロファイナンス
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動画コレクション2011年3月10日 13:50
スタディツアー報告 vol.4:借り手が返せなくて困るということは、私たちも困るということ
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ツアー参加者の方の感想です。是非ご覧下さい。
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昨今、マイクロクレジットは、いろいろな国、地域に登場してきている。それと同時に、マイクロクレジットがビジネスとして利益を上げ得るということで、巨大資本が流入し、マイクロクレジットの多重債務者が生まれてきているなど、その弊害を伝える報道をしばしば耳にするようになった。では、実態は、どうなのだろう、そんな興味からこのスタディツアーに参加した。
数か所のマイクロクレジットを扱う団体を訪れ、それぞれ担当者から、詳細な説明を聞いた。もちろん私たちが知り得たのは、ほんの表面的な事だけだったかもしれないが、私が強く印象に残ったのは、“借り手が返せなくて困るということは、私たちも困るということだ”、と、借り手と同じ目線に立って働こうとする彼らの真摯な姿勢だった。また、私たちは、何人かの借り手を訪れ直接話が聞けた。最初に訪れた借り手の女性は、今の融資が8回目だと言う。一つ返し終わらなければ次は借りられない。だが、着実にそれを繰り返していくことで、少しずつ、生活状態をよくしていくことができる。
ただ、貧しさの中で、そのまま流れていくに任せるだけの生活から、自分の力で生活を向上させていく事が出来るという事を彼らはマイクロクレジットを通じて、実感しているようでもあった。そういう意味では、マイクロクレジットは、人々の意識の啓蒙という役割すら担っているのかもしれない。借りた数百ドルの資金で、何かが劇的に変化するということはおそらくない。だが、自分の努力で、計画的に生活をよくしていく事が出来るということは、やはり、人々の大きな希望になり得ると思う。
あるマイクロクレジットバンクのCEOは、人々は、マイクロよりもう少し大きな資金を借りたいと思うようになってきた。だが、銀行には、貸し出せる資金がない、と言った。“応援してみたいな、カンボジアⅢも参加しよう、“ そう思いながら帰国の途に就いた今回のツアーだった。
(笑顔が素敵なソチアさん※。カンボジアを愛し、日本と日本語が大好きなガイドさんです。このツアーがこれだけ素晴らしいものになったのは、彼の存在が大きいです。)
増山利子
※現地日本語係員の方です。
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「早くスタディツアーを企画して下さい。」以前、Living in Peace主催の懇親会でお会いした際に、投資家の増山さんに言われた言葉が、ずっと心に残っていました。
ファンドを企画する際、投資家特典として「スタディツアー」を考えましたが、実際の所、投資先を本当に見に行きたい方がいらっしゃるのか、正直よく分かっていませんでした。
今回初めて企画・開催したツアーで、お申込期間が短かったこともあり、当初なかなかお申込は増えませんでした。しかし、増山さんは率先してご参加下さり、このような感想を頂き、改めて、実際にマイクロファイナンスの現場を見ていただくことの大切さを思いました。
当然、全ての方が、ツアーに参加できるわけではありませんので、こうしてブログ等を通して、他の投資家を始め、多くの方と経験を共有できるよう、担当者としては努力をしていきたいと思います。
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