-
プレスリリース2023年4月7日 10:00
2023年、ペルーにイノベーティブファイナンス「セキュリテ」設立へ
-
2023年4月7日
ミュージックセキュリティーズ株式会社
IDB Labからの技術協力が決定。
~2023年、ペルーにイノベーティブファイナンス「セキュリテ」設立へ~
この度、ミュージックセキュリティーズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表:小松真実、以下、MS社)とアバコ貯蓄信用協同組合(本社:ペルー共和国リマ市、代表:José Claros Pachas、以下、アバコ)がペルーにおいて共同で進める、中小零細企業向け金融のプロジェクト(以下、本事業)に対して、米州開発銀行グループのイノベーション・ラボであるIDB Labから約60万ドル(約8,000万円)の支援が決定しました。先日、IDB Lab とアバコとの間で本事業に関わる合意文書の調印が行われましたので、ここにご報告いたします。
本事業は、ペルーにおいて、マイクロ投資クラウドファンディングのプラットフォームを通じて、中小零細企業にオルタナティブファイナンスの提供を促進するもの(正式名称「Promote alternative financing to MSMEs through a “micro-investment crowdfunding” platform in Peru」)で、MS社とアバコは、共同でペルーにマイクロ投資型のクラウドファンディングを実施する新会社を設立し、ペルー版セキュリテを立ち上げ事業化します。
ペルーにおいては、中小零細企業による金融システムへのアクセスが大きな課題となっています。本事業では、MS社が日本において培ったレベニューシェア型のファンドを組成し、個人からの『共感』に基づいた小口の投資資金を広く集めることで、新たな資金調達ツールをペルーに導入し、事業資金や運転資金を必要とするペルーの中小零細企業をサポートしていきます。 尚、ペルーにおいては、2021年に投資型のクラウドファンディングに関する法制度が既に整えられています。
MS社は、今回の支援決定に先立ち、2021年11月にIDB LabとJICAの共催による、中南米・カリブ地域におけるSDGsへの貢献を目指す日本のスタートアップを支援するためのアクセラレーションプログラムである「オープンイノベーションチャレンジTSUBASA2021」に採択されました。このTSUBASAを通じて、現地パートナーであるアバコとの関係を再構築し、プロジェクトの実現に向けた具体的な議論を開始し、TSUBASA終了後にアバコと共同でIDB Labに対して事業計画の精緻化のための実証事業を申請しました。
今回の技術協力では、本事業の総予算1,149,700ドル(約1億5,500万円)のうち、 IDB Labの支援金額は592,600ドル(約8,000万円)で、IDB 内の日本信託基金(Japan Special Fund (JSF))で賄われます。※1ドル=135円として算出
<関連年表>2015年7月 IDB Labとの連携による第1号ファンド「Abaco小さな農家応援ファンド」をセキュリテで募集開始 - この時から当社とアバコの関係が開始
2017年12月 JICAと中南米地域における中小企業の支援等に向けた業務連携・協力覚書を締結 2018年10月 JICAより「ペルー国マイクロ投資クラウドファンディングを活用した地場中小零細企業支援案件化調査」を受託 - アバコメンバーも調査団に構成し、ペルーにおける投資型クラウドファンディング事業についての実現可能性を調査
- 調査報告書: https://openjicareport.jica.go.jp/pdf/1000041078.pdf
2021年11月
JICAとIDB Lab共催「オープンイノベーションチャレンジTSUBASA2021」に採択
◇IDBについて
IDBは、米州開発銀行(Inter America Development Bank)のことで、中南米・カリブ(LAC)加盟諸国の経済・社会発展に貢献することを目的として、1959年に設立されました。IDBの活動を補完しLAC加盟諸国の民間企業に対する投融資を通じて域内経済の発展に寄与することを目的とする米州投資公社(IDB Invest)、アーリーステージの民間投資を促進するための出融資及び技術協力を通じてイノベーティブな開発支援を促進することを目的とするIDB Lab(旧称:多数国間投資基金(MIF))と合わせて、米州開発銀行グループと呼びます。
◇IDB LABについて
IDB Labは、米州開発銀行グループにおける「イノベーション・ラボ」との位置づけで、ラテンアメリカおよびカリブ海地域(LAC)の人々の生活水準向上に向けた革新的な開発支援アプローチのために開発資金およびノウハウを提供しています。IDB Labの目的は、中南米・カリブ地域における貧困層及び脆弱層のさらなる社会的包摂を促進することです。即ち、経済的、社会的および環境的要因によって脆弱な状況に置かれている人々の生活水準向上のための革新的な開発支援アプローチを幅広いパートナーと共創すべく、IDB Labは資金、ノウハウ、並びにネットワークを最大限活用しています。IDB Labは1993年の設立以来、LAC地域の26カ国にて実証事業を支援しており、その累計額は20億米ドル(約2,200億円)を超えており、日本はその最大の拠出国となっています。IDB Labという名称は、2018年10月以降、「多数国間投資基金(Multilateral Investment Fund(MIF))」の新しいアイデンティティとして用いられており、日本はその重要な加盟国の一つです。
IDB Labの詳細はこちら(英語):https://bidlab.org/en
◇TSUBASAについて
TSUBASAは、Transformational Start Ups' Business Acceleration for the SDGs Agendaのことで、日本のスタートアップのイノベーティブなビジネスと、JICAおよびIDB Labの強力なサポートを掛け合わせることで中南米・カリブ地域におけるSDGsへの貢献を目指す、オープンイノベーションプログラムです。2021年11月~2022年1月にその第1回目となるTSUBASA2021が開催され、当社も採択されました。
TSUBASAの詳細はこちら:https://tsubasa-jica.com/
◇アバコについて
アバコは、Cooperativa de Ahorro y Crédito Abacoのことで、1981年、相互扶助・共存・共栄を目指すために日系人によってペルーのリマに設立された、日本の伝統的な頼母子講形式を元にした貯蓄信用協同組合です。事業の拡大に伴い組織を改善し金融機関としての許認可を取得、信用度の高い貯蓄信用協同組合として内外から高い評価を得ています。2021年末時点で、組合員は28,208人、貸付残高は13.4億ソル(約470億円)を超えています。
アバコの詳細はこちら(スペイン語):https://www.abaco.com.pe/
- アーカイブス
-