ゆっくり、いそげ?~セキュリテ自由帳~ イベント

ゆっくり、いそげ?~セキュリテ自由帳~

イベント2019年3月1日 23:00

セキュリテ10周年企画【対談~ゆっくり、いそげ~】

※ 本記事は、2019年2月15日のセキュリテニュースの記事を転載したものです。

皆様、こんにちは。
平素より「セキュリテ」の事業内容に深いご理解を賜り、誠にありがとうございます。
当社は2000年に創業し、アーティストが音楽CDをつくるための費用を集める音楽ファンドから始まり、その後、純米酒や飲食店をつくるファンドなどを手掛け、2009年に「セキュリテ」をオープンしました。
早いもので、この2月16日にセキュリテが10周年を迎えます。
これまでファンドを組成して下さった事業者様と、出資し支えてくださった投資家様に深く感謝申し上げます。
そして、この大切な節目に、セキュリテの立ち上げから今日までの道のりを、取締役の影山と杉山とで振り返ってみました。よろしければご一読ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




杉山:早いものでセキュリテ10周年ですね。


影山:昨日のことのように感じます。
もともと音楽ファンドから始まって、その後、純米酒や飲食店のファンドに取り組んだ歴史がありましたから、その仕組みを他の分野にも広げていくという発想はずっとあったわけです。そんなタイミングでちょうど事業者の方からのご相談もあったので、その機会に、カタカナでいえば「プラットフォーム」、言い方を変えれば「市場」を作ってみたら、そこに事業者の方も参加して、投資家の方も参加して面白いことが起こるんじゃないか。そんな発想でした。





杉山:「セキュリテ」のサイトオープンのお知らせ記事を改めて見てみたら、「人をつなぎ、未来をつくる みんなの資本主義プラットフォーム 」、「大切なものを守る、という投資」と紹介されていました。


影山:なつかしい(笑)。当時、過去から受け継がれてきた大事な伝統や技術を守るという趣旨に加えて、ここから新しい挑戦が起こり、未来がつくられていくようなことになったらうれしいよねとよく話をしていたことを覚えています。



2009年:セキュリテWEBサイト


杉山:いまや、当社が扱ったファンドは、募集総額 83億6,966万6,538円、 事業者数 549社、 ファンド数824本、 償還済ファンド数 364本です。


影山:すごいことだと思います。単純計算すれば1年あたり8億円以上のお金が動いたということだものね。始まりのころを知っている自分からしたら、まずはここまで来られた自分たちのこと、一旦は認めてあげてもいいんじゃないかという気になります(笑)
杉山さんはこの10年、一番近いところでこのセキュリテを見守ってきたと思うけど、印象に残るファンドはありますか?





杉山:一つ一つ、どのファンドも思い出深いですね。
関わった順番でいうと、2009年に、自分で初めて作ったファンドの「カンボジアONE」。カンボジアのマイクロファイナンス機関のファンドですが、これをやりたくて転職して入社しました。それから、自分の人生観や会社との関りを含めて大きく変えたのが、東日本大震災のあとに作った「セキュリテ被災地応援ファンド」。これは最初の立ち上げ時の6社から始まり、38社すべてに思い入れがあります。そのあと、2013年に大阪に西日本支社をつくることになり、最初に担当したファンドが、神戸の靴屋さん、ベルのファンドですが、これも強く印象に残っていますね。



2009年:セキュリテイベント。当時杉山は、NPO法人Living in Peaceのマイクロファイナンスプロジェクトのリーダーとして、事業者サイドでゲスト参加しました。


影山:「マイクロファイナンス」という言葉を使う時って、少額の貸付だったり運用サイドがマイクロであるという意味で普通使われるわけだけど、セキュリテのそれは調達サイドもマイクロ(少額)だったわけだものね。そんな仕組みは、当時世界のどこを探してもきっとなかったんだろうから、ものすごく画期的なことをやっていたんだと思う。
今でこそ「クラウドファンディング」っていう言葉も一般化してきたけど、それを10年前から実現していたということは、国際協力や開発援助といった文脈で考えてもセンセーショナルなことだったんじゃないかと思いますね。


杉山:影山さんが記憶に残るファンドは何ですか?





影山:僕は、「丸光製麺」のファンドかな。
当時の自分の問題意識として、お金を出してもらう事業者の側だけでなく、お金を出す投資家の側にとっても意義があって魅力のある仕組みになったらいいなって思っていたんです。
それにある意味チャレンジしたのが「丸光製麺」のファンドでした。「ファンミーティング」のようなもの開催したり。うまくいったことばかりではなくて、反省点もたくさんあるけれど、あの取り組みをしたことで出会えた人もいるし、特別な関わりの機会になったことは事実だろうと思うんです。いい形でそういう経験ができると、出資した人にとっても「セキュリテ」という仕組みが特別な存在になっていくということもあるんだろうと思うんです。



2011年:セキュリテ被災地応援ファンドWEBサイト



杉山:事業者数549社、この中には影山さんの「クルミドコーヒー」ファンドも入ってますね。





影山:そうですね。新しいお店(胡桃堂喫茶店)をつくるときの資金を応援してもらいました。もうすぐ丸2年になるんですが、出資してくださった方々のことは、力を合わせて一緒に事業を育てていく仲間だと捉えています。
僕の思い描く理想形は、「投資家向け」などといった形で特別に交流の機会を作らなくても、特に僕らみたいにお店をやっている事業者であれば、普段の営業やお店でやるイベントなどを通じて、自然に出会って、かかわってくれて、でも実は普通の参加者以上にお店のことを思ってくれている。
そうした方々が実際に何人もいてくださるので、外目には見えにくいし、説明の難しさもありますけど、出資を通じたかかわりは確実に育っていっているとも感じます。





杉山:私は、理想形にはまだまだ遠くて、やっぱり投資した人の体験としては不十分だと思うし、事業者さまにとっても「セキュリテ」を利用したことの意味を十分に感じてくれている人がそんなにまだ多くないんじゃないかと感じています。10年で実績も出てきたけど、同時に300本以上と償還も増えてくると色んな課題が見えてきて、まだまだやることはあるなと。


影山:そうですね。ただ、足りてないと思うのは分かるし、もっとがんばらなきゃだけど、一方ここまでこられたということも、素直に認めていいと思いますよ(笑)





杉山:それから、今ペルーでも動いているんですけど、日本の皆さんのお金で海外の事業を応援できたり、セキュリテのような仕組みがない国で新しくそういう仕組みをつくることができたらいいなと思っています。また、東日本大震災から間もなく8年ですが、「セキュリテ被災地応援ファンド」も去年3つ、償還も迎えているので、投資があって、分配があったら、またそれを元手に投資できるんだというお金の循環という体験を、沢山の人にしてもらいたいなと思っています。
影山さんは、この先の「セキュリテ」の課題って何だと思いますか?





影山:僕は、「セキュリテ」はもっとメディアになるといいなと思っています。
つまり、募集の局面でも、運用の局面でも、その事業のひとつひとつの中身がいかにユニークで面白いかっていうのは、やっぱりプロジェクト概要というシートだけでは伝わらりきらないって思うんです。
事業者の方の肉声とか、現場で実際日々起こっていることなどをうまく拾い上げて、文字だけじゃなく音声とか動画とか触れやすい形にして、投資家に届けることができたらなってよく考えます。投資家説明会などリアルなイベントを開催すれば、「応援したい」って熱もやっぱり自然と高まるじゃない? それをセキュリテのサイト上でも再現できたらいいのになって思うんです。

また、投資家の方々の中でも、一歩二歩踏み込んで事業にかかわってくれる方がいらっしゃる時に、どうして踏み込む気になったのか、踏み込んでみてどう感じたかっていうのは、他の投資家の人たちもきっと知りたいことだと思うし、事業者の側にとってもそういう関わり方をしてくれる可能性があるんだと思えると、この仕組み自体をより魅力的に感じるということがあると思うんだよね。そういうメディア的な機能が、もう少し付加されてくるといいのになと感じています。

それから、個人的には、もっとローカルなお金の地産地消をやりたいなと思っています。
地域で挑戦する人がいて、それを応援する人がいて、そういう距離感でお金の流れをつくっていけたらなって。
自分なら、国分寺というこのまちでも色んな取り組みがあるから、地域の人に応援してもらえるような仕組みを「セキュリテ」と一緒に作っていけたらなと思っています。





杉山:そう考えると、「セキュリテ」って、グローバルにもローカルにも可能性がありますよね。


影山:そうですね。「セキュリテ」は今、「インパクト投資プラットフォーム」として歩みを進めているけど、関わり始めて17年、その可能性や魅力はやっぱりすごいなと思っています。自分もベンチャーキャピタルの仕事などもしてきたわけだけど、金融がもたらす事業活動への影響力ってすごいわけで、「セキュリテ」のお金みたいなものが金融の選択肢の一つとして出てくると、単純な売上とか利益の成長だけじゃない、もっと目に見えにくい部分も含めて価値がつくり出されているっていうことを、経営者も応援する側も共有できる。
そしてもしそれが広まっていったなら、世の中全体に生み出される価値のシェアが変わってくるというか、金銭的な価値以外の価値も同じように大事にしていける。
「セキュリテ」にはそういう可能性があると思っています。





杉山:セキュリテのファンドは、影山さんの著書「ゆっくり、いそげ」の中の言葉を借りると、個人の「消費者的な人格」を刺激するというよりは、自分のお金によって、社会がこんなに変わるとか、いい事業が出来るよっていう方向で「セキュリテ」が成長していければいいなと、改めて思います。
今回、セキュリテはこれで10年ですが、来年、当社は創業20周年を迎えます。日本でも、世界的に見ても、いわゆる「クラウドファンディング」という言葉がまだない時期から、どこよりも早くこの仕組みを実践している会社の一つとして、まだまだ新しいことにチャレンジし、社会の、世界の資金ニーズに応え、皆さまに魅力的な投資の機会をつくっていけたらいいなと思っています。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
企画・編集:加藤
撮影:杉本
対談場所:胡桃堂喫茶店

この記事だけを表示

イベント2018年10月12日 15:04

ミャンマーのマイクロファイナンスプロジェクト、始まりました!

ミュージックセキュリティーズは、新たにミャンマーのマイクロファイナンス事業を支援するため、特定非営利活動法人Living in Peace(LIP)とミャンマーのマイクロファイナンス機関MJI(エムジェーアイ)を子会社にもつ、合同会社quarante(キヤラント)と業務提携を結びました。
(詳細はこちら:ニュースリリース

/data/blog/archive/original/43701.jpg

実は、私、マイクロファイナンスファンドをつくりたくて、ミュージックセキュリティーズに転職しました。そのきっかけとなったのが、2009年のLIPとMSの業務提携でした。当時、私は別の会社にいながら、ボランティアとしてLIPに参加し(LIPの活動は今もすべてボランティアによって運営されています)、マイクロファイナンスプロジェクトのリーダーをしていました。しかし、自分の本業として、本気で取り組みたくてMSにきて、今に至っております。

それからまもなく丸10年。LIPとMSの枠組みの中では、これまでにカンボジア、ベトナムを中心にファンドをつくってきましたが、今回、新たにミャンマーにパートナーを得て、ミャンマープロジェクトを始動しました。その第一歩となるのが、今回の業務提携です。

(参考)これまでのファンドの実績

下の写真の真ん中にいるのが、ミャンマーのマイクロファイナンス機関、MJI microfinance のCEOを務める加藤侑子さんです。
そうなのです。なんと、京都出身の日本人女性が、ミャンマーのマイクロファイナンス機関の代表なのです。

/data/blog/archive/original/43702.jpg
(業務提携契約への捺印が完了した後の記念の1枚。左:LIPのマイクロファイナンスプロジェクトのリーダーのキョウさん、真ん中:MJIとキャラントの代表の加藤さん、右:私)

多くの方に加藤さんのミャンマーでの取り組み、想いや奮闘の様子を知っていただきたいと思いまして、ファンドの募集開始まで待ちきれず、3者でイベントを企画しました。
加藤さんのお話の他、現地調査に行ったLIPメンバーの報告もあり、後半はミャンマーのおやつを頂きながらの交流タイムも予定しています。

ぜひお越しくださいね!
 
『ミャンマープロジェクト立ち上げ記念 現地報告会&交流会〜マイクロファイナンスで紡ぐ未来〜』
■日時 2018年11月3日(土) 13:00~15:00
■場所 LIPオフィス(東京都中央区日本橋兜町5番1号 兜町第1平和ビル)
■内容 本業務提携に関してお話しする他、MJIのCEO加藤氏がミャンマーの現状やミャンマーにおけるマイクロファイナンスについてお話しいたします。
■参加費 無料

お申し込みフォームへ
 

<ミャンマーにおけるマイクロファイナンスについて>
ミャンマーは、政治的理由により国際取引がほぼなく、金融セクターが脆弱な状況が長らく続いていました。1997年に国連開発計画(UNDP)主導でマイクロファイナンスが導入され、2011年のテイン・セイン就任後に市場開放が加速、外資によるマイクロファイナンスも可能となりました。
経済成長を遂げつつあるミャンマーですが、未だ国際連合が定める後発開発途上国(最貧国)であり、都市部を除いてはマイクロファイナンスサービスが十分には提供されていない状況です。
※マイクロファイナンスとは、貧困層や収入の低い世帯向けに提供される小規模金融サービスの総称です。

(ミュージックセキュリティーズ・杉山)

※ 本イベントは、ファンドの勧誘を目的としたものではありませんが、イベント中、現在企画中のファンドについて言及される場合がございます。その際、LIP及びキヤラントはファンドの勧誘を一切行いません。ファンドについてのご説明はミュージックセキュリティーズがいたします。

 

この記事だけを表示

イベント2018年7月3日 10:00

セキュリテ被災地応援ファンドの初償還!斉吉商店ファンドサンクスパーティー(7/6)

東日本大震災後、私が一番最初に東北に行ったのは2011年4月7日でした。しかし、仙台に入ったところで、当時最大とされた余震が起こり、予定していた三陸沿岸部での予定はキャンセルとなり、そのまま東京に戻りました。翌週再び訪れた際には、何とか陸前高田、気仙沼、南三陸と回ることができ、八木澤商店さんや斉吉商店さん、丸光製麺さん、石渡食品さん、アンカーコーヒーさん、山内鮮魚店さんら、セキュリテ被災地応援ファンドの立ち上げのきっかけとなった最初の事業者さんたちにお会いすることができました。その時はまだまだ混乱が続く中で、道は瓦礫だらけの未整備でナビも効かず、ミーティングをするにもオフィスや工場もないなか、皆さんには避難先の教習所や学校の校庭、ご自宅などで対応頂きました。その時のことは、また別の機会に書きたいと思いますが、私はその時の印象がとにかく忘れられません。
被災地応援ファンドを立ち上げた時には、私はこのファンドとともに、事業者さんや投資家の皆さまと最後までしっかり伴走していかなければならないと、使命感のようなものすら感じていました。

そういう背景もあり、私にとっては、今回、セキュリテ被災地応援ファンドの中で初めて、斉吉商店さんのファンドが満期で償還(しかもすばらしい結果で!)するということは、通過点の一つに過ぎないことは分かっていますが、それでも、とても嬉しく感慨深いできことです。

ちょうど4月には今では毎年恒例となっている被災地応援ファンドツアーで気仙沼に行く機会がありましたので、その際、延泊して翌日に、斉吉商店の和枝さん、社長、吉太郎さんに、ファンド募集開始当時から今までを振り返るインタビューをさせて頂きました。もしまだご覧になっていない方がいましたら、ぜひご覧になってください。



遠方の方には、ぜひ動画で斉吉さんの声をお届けできればと思いますが、もし今週の金曜日の夜、東京でお時間ある方がいらっしゃいましたら、斉吉商店ファンド サンクスパーティーに是非お越しください。
見どころは、斉吉さんによるプレゼンと、後半のお楽しみ抽選会(ハズレくじなし!)です。
当日ご用意しているおつまみは、斉吉商店の隠れた人気メニュー、国内産焼き羅臼昆布と煎り黒豆の「ぽりぽり道中」です!
イベントやツアー、百貨店の催事等で斉吉さんをご存知の方、金のさんまが大好き!という方、投資家の方でなくてもご参加いただけますので、ぜひご検討ください。

<イベント概要>
日 時
:平成30年7月6日(金)19:00-21:00 (18:45 受付)
会 場:新丸ビル10F 東京21cクラブ・コラボレーションスペース 

プログラム
「第1部」
1.開会・挨拶 ミュージックセキュリティーズ株式会社 代表取締役 小松真実
2.トークセッション 株式会社斉吉商店 専務取締役 斉藤和枝, 日本橋店店長 斉藤かなえ, 斉藤吉太郎
「第2部」
3.来賓挨拶
4.乾杯挨拶
5.歓談タイム (お楽しみ抽選会をします!)
6.閉会 

詳細・お申込みhttps://www.securite.jp/thanks/

当日の司会は、私と影山さんで行います。影山さんは、2011年5月に、初めての被災地応援ファンド説明会を東京で開催した時、インタビュー動画中、和枝さんがお話されている、ピカピカの靴を買ったエピソードの時の説明会でも司会をしていました。投資家の皆さまと顔の見えるはじめてのつながりが生まれた同じ場所で、斉吉商店のファンド償還のご報告をさせて頂きたいと思います。皆さんと一緒に、この機会をお祝いできればと思います。

最後に、インタビュー動画撮影時のオフショットを少しご紹介します!

/data/blog/archive/original/42620.jpg
インタビュー前、私は少し緊張していましたが、斉吉ファミリーのこの雰囲気に和みました。
/data/blog/archive/original/42618.jpg
インタビューも終わり、ほっと一息。
/data/blog/archive/original/42622.jpg
お待ちかねのお昼です!
/data/blog/archive/original/42617.jpg
定番の海鮮丼。この瞬間が、私の仕事の原動力になっています^^
/data/blog/archive/original/42621.jpg

今回の撮影は、斉吉さんの本店「鼎・斉吉」​にて行いました!

最後までお読み頂き有難うございました。
7月6日のイベントでお会いしましょう!

(ミュージックセキュリティーズ・杉山)

この記事だけを表示

イベント2018年6月12日 12:28

東吉野村「つくばね小水力発電所」を見学して

私が見学に行ったわけではないのですが、「東吉野村 つくばね小水力発電復活ファンド」の出資者の岩田岳久さんが、ファンドの特典にもなっている現地見学ツアーに参加し、素敵なレポートを書いて下さいましたので、ぜひこちらでもご紹介したいと思います。



------------------------------------------------------

東吉野村「つくばね小水力発電所」を見学して

岩田岳久
 
当日は、最終的に11名の参加者が13時に近鉄榛原駅に集合し、小型バスに乗り、東吉野水力発電株式会社の大谷様のご案内で、まず丹生川上神社に参拝した後、つくばね発電所を見学しました。位置的に関西方面に住んでおられる出資者が多く、また東日本大震災の被災企業支援のファンドにも出資されている方が複数おられました。

榛原駅を出発すると、道路はすぐにこんもりとした山林部に入って行き、事前に観光案内で調べていた「天誅組」(幕末に結成された倒幕のための組織のひとつ)の終焉の碑を道路わきで眺めながら丹生川上神社に着きました。
ここで、同社の森田代表取締役ほか役員の方々にお迎えいただき、同神社が水神を祭っていることから豊富な水量に恵まれた山林であることなどをお聞きしました。



つくばね発電所はこの神社のまさに裏手に位置し、近くの川辺のキャンプ場施設も同社が管理していました。
同発電所は、大正3年に地元の有力者、船津弥八郎氏らによって林業を育成するための電力供給を目的として建設され、昭和38年に老朽化を理由に停止されてものを29年7月に同じ場所で復活させたものです。
そこで以前の発電小屋など一部施設を残し、その横に新たな発電所が作られました。したがって、新たな発電所の少し手前からくの字に水道管が曲げられていましたが、そのほか取水口などの設置場所は昔のままでした。(説明では水力は落差(105メートル)によって決まるので、管を曲げても減らないとのこと)
発電機は、チェコのシンク社製クロスフロー水車で、水量にうまく対応でき、葉などが詰まりにくい構造だそうです。
竣工式にはチェコ大使も奈良県議会議員などと共に参列されたとのこと。


発電量は最高毎時82KWhで、今年の3月の発電量は昨年8月の発電開始以来月間最高の59,490KWhを記録しました。
ちなみに中部電力への売電金額も過去最高の2,202,061円に達しました。
森田社長の話では、これからの時期は水量が増えるので、最大の発電量を継続する見通しとのことでした。


(古民家を改装した事務所)

ミュージックセキュリティーズによれば、同ファンドの年間損益分岐点売上金額は、19,090,909円で、昨年8月から今年3月まで8ヶ月間の売上金額の累計13,460,850円から単純に初年度の年間売り上げ見通しを算出すると、
20,191,275円となり、損益分岐点売上金額を上回ると見られます。

同発電所は、その利益を東吉野村の活性化に当てることにしていて、環境教育の場の設営、林業再生に向けた支援を行うとしています。
実際、再生エネルギー供給の観点から数少ない民間主導の事例として多くの視察が行われていて、学校教育の一環としても利用されています。
初夏には水辺をほたるが乱舞するそうで、一度キャンプをしながら見に行きたいと思いました。
林業再生のために、村に1件しかなくなった木材加工業者を増やしたり、木工作家の移住を勧めたり、様々な活動をしているようですが、同じく居住者の減少問題を抱えているその他多くの山間部との協力体制なども必要と感じられました。

ひとつの光明は、今回のツアーの募集から案内までしてくれた大谷様は、お子様を含め1家で東吉野村に移住してきて、同社の業務を担っていることで、このような若者が一人でも多く新たな生活の場を東吉野村に求めやすくするような活動を続けていただければよいなと感じました。
最後になりましたが、森田社長ほか今回のツアーでお世話になった皆様にお礼を申し上げると共に、これからも目標達成のためにご活躍されることを願っております。​

------------------------------------------------------

これを読むと、改めて素晴らしい事業をされているな、と嬉しく思いました。

現在、セキュリテでは、再生可能エネルギーのファンドを複数募集しています。
太陽光エネルギーファンドの他、途上国の電力問題に真っ向から取り組むファンドもあります。
おまとめ記事から、ぜひご覧ください。

未来を照らすエネルギーファンド特集

最後に。上記ツアーでは見学後は、地元旅館「高見山荘」にて、アマゴ(アメゴ)の塩焼きやマスのお造りをはじめ、たくさんのお料理で、懇親会があったそうです。きっと盛り上がって、皆さんでいい時間を過ごされたことでしょう。お食事も美味しそうですね!
セキュリテの「顔の見える投資」、こうした機会をもっと増やしていければな、と思います。



(ミュージックセキュリティーズ・杉山)

この記事だけを表示

イベント2017年7月20日 16:00

セキュリテトークイベントのご案内【8月1日(火)】

この度、当ブログ「ゆっくり、いそげ?~セキュリテ自由帳~」の開設記念として、ミュージックセキュリティーズ(MS)の取締役2名によるトークイベントを開催します。
セキュリテの過去、現在、未来について、2002年頃、MSがまだ有限会社だったころからMSに関わっている影山と、2009年のセキュリテ立上げの頃に入社した杉山の2人がお話します。
当日は、会場からのご質問やご意見も伺いながら、進行してまいります。
もし、ご参加できない方も、以下のお申し込みフォームから、ご質問だけでも頂けましたら、後日こちらのブログでできるだけ回答させて頂きます。
多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

<概要>
日時:8月1日(火)19:00-20:30 (開場:18:45)
場所:丸ビルホール&コンファレンススクエア・ルーム5(丸ビル8階) 
アクセス:http://www.marunouchi-hc.jp/hc-marubiru/access.html
参加費:無料
申込方法:下のお申し込みフォームよりお申込みください。

<登壇者プロフィール>
影山 知明(非常勤取締役 )
東京大学卒。戦略系コンサルティングファームMckinsey&Companyに入社。広く金融機関、ヘルスケア、製造業等の各分野で新規事業立ち上げ、マーケティング戦略立案、組織運営システム再設計等のコンサルティングに従事。 2002年5月弊社取締役就任。自身も「クルミドコーヒー」を経営する。

杉山 章子(取締役(新任))
国際基督教大学卒。米国コロンビア大学大学院修了。国際協力銀行、日本政策金融公庫等を経て2009年弊社入社。海外のマイクロファイナンスファンドや被災地応援ファンド等の担当を経て、2013年弊社西日本支社開設時に支社長就任。2015年弊社執行役員就任。2017年顧客担当役員として取締役就任。


この記事だけを表示