ゆっくり、いそげ?~セキュリテ自由帳~ sugi

ゆっくり、いそげ?~セキュリテ自由帳~

sugi2020年3月26日 17:15

「この海のすべてを贈る」フカコラーゲンの商品開発モニターにご協力ください【3/31まで】

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気仙沼でフカヒレ食品を製造する石渡商店さんが、これまでは未利用だったサメの部分を利用したコラーゲンペプチドの精製に成功し、商品開発を進めていましたが、この度、商品がほぼ完成し、モニターを募集できる段階まできたとのことで、石渡商店ファンドの出資者およびセキュリテの会員の皆さまに広くモニター募集のご案内をさせていただきます。

以下、石渡商店の石渡久師専務のメッセージを抜粋し、ご紹介いたします。
 

今現在、ふかひれをメインに製造販売していますがサメには様々な部位があり弊社といたしましても、よりサメの市場での浜値(魚体価格)を上げ漁業者へ還元できる事業を目標としております。燃料の高騰、人材の高齢化などがあり鮫自体の魚体数は減っていないものの船自体が減少傾向にある為結果として漁獲量が減るという状況になっています。

弊社では今後積極的にふかひれをメインに『サメ肉』『サメ皮』『サメ軟骨』『サメ肝臓』等を利用した機能性食材の商品開発を進めてまいります。今回は『サメ皮』を利用したコラーゲンペプチドの精製に成功し、商品化を考えております。

他社でも様々な形で商品化されているコラーゲンペプチドですが弊社の商品は天然の原料の気仙沼産にてトレーサビリティーがわかり国内製造にて作り上げたものになります。

皆様には、純度100%のコラーゲンペプチドを一度お試しいただき、何と一緒に飲むと飲みやすいかやどの様な形態であれば飲みやすいかなど、生の意見を頂き最終的な商品開発へ生かして行きたいのが今回の目的です。

当選のお客様には2週間分をお届けいたしますので是非生の声を頂ければと思います。

先日、「次の10年も共に歩こう。」というセキュリテ被災地応援ファンドの特集ページを紹介しました。そこにも書きましたが、当社では、今年、事業者さんと皆さんが、次の10年も一緒に歩いていくためのきっかけづくりをしていきたいと考えています。

石渡商店は、気仙沼でふかひれ食品を製造販売してきた老舗ですが、東日本大震災後、セキュリテ被災地応援ファンドを活用し当時のクラウドファンディング史上最高額となる1億円を「石渡商店ふかひれファンド」で集め、事業の再建にあたってきました。そのファンドも、9年の時を経て、この度償還を迎えます。石渡商店では、この間、メインのふかひれ食品での事業展開に加え、次の時代を見据えた新規事業の準備も着々を進めてきました。今回、ご案内する新商品も、その一環となります。

セキュリテ会員の皆さまにおかれましては、ぜひこの商品開発にもご協力頂き、石渡商店の次の展開も引き続き、応援頂ければと思います。
ぜひまた皆さんに、石渡商店と同じ船に乗っていただけますように。


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【モニターに関する詳細】


対象商品:フカコラーゲンペプチド
募集期間:2020年3月11日~2020年3月31日迄
募集人数:50名
※人数に限りがございます。多数のお申込みの場合は抽選になる場合がございます。当選、落選は後日メールにてお知らせいたしますのでご了承ください。
依頼項目:商品のモニター実施(2週間)及びアンケートにお答えいただきます。
※アンケート用紙はFAXまたは郵送にてお送りいただきます。
発送日:募集期間終了後、準備が整い次第、随時ご発送いたします。


 




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(モニターを実施していただく予定の商品「フカコラーゲンペプチド」のパッケージ案)

 
 

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sugi2020年3月18日 18:00

9年前の今日、「セキュリテ被災地応援ファンド」が始まりました

実は、セキュリテ被災地応援ファンドには、始まりの日が二つあります。
その一つは、「for 復興 (425)」の願いを込めて、斉吉商店ファンド、八木澤商店ファンド、そして丸光食品ファンドという一番最初の3つのファンドを募集開始した2011年4月25日で、当社では普通、この日をセキュリテ被災地応援ファンドが始まった日として、ご紹介しています。

しかし、実はそれより前に、セキュリテ被災地応援ファンドは始まっていました。それが、9年前の今日、2011年3月18日です。

その時も、今と同じ在宅勤務体制で、私は3月11日以降、まだ一度も出社することができていませんでした。今回のコロナに関する在宅勤務と比べても、あまりに突然に、選択の余地なく始まり、津波の被害と度重なる余震に加えて、原発がどうなるかという大きな不安の中での在宅勤務の体制でした。そんな中でも、自分たちに何かできるだろうかということを、当時はまだ社員数が十数名の今よりさらに小さな会社でしたが、みんなで真剣に考え、リモートで動いていた時期でした。

そして、3月15日には、音楽事業部では、当社に所属していたアーティストのAK-69が呼びかけ人となり「ONE NATION 基金」という義援金サイトを立ち上げ、続く3月18日には、証券化事業部で「セキュリテ被災地応援ファンド『復興義援金』」の受付を開始しました。そうなのです、セキュリテ被災地応援ファンドは、ファンドの前に、義援金の募集から始まったのです。

その時のことを当社の代表の小松がブログに書いていますので、以下に抜粋してご紹介します。


「セキュリテ被災地応援ファンド」 受付開始のお知らせ
2011-03-18 23:03:53

本日より、セキュリテ被災地応援ファンドを募集させて頂きます。

(略)

まだ救助活動が最優先されている現状で、復興を口にするのはまだ時期尚早かもしれないと悩みます。
ただ弊社のできることを、少しずつ実行したいという思いから、
大規模な基金ではひょっとしたら手が届かないかもしれない
被災された事業者の方を応援させて頂くための基金として、
セキュリテ被災地応援ファンドという形で、皆様にご賛同頂ければと願い、受付を開始させて頂きました。

弊社は、東北、関東、被災地すべての皆様のため、
セキュリテですでに関わっている被災地の事業者の方々や、その関係者の方々のため、
復興が実現するまで貢献していきたいと考えております。

(略)

最初は、義援金という形で、寄付になります。
まず想定しておりますのが、すでにセキュリテで関わっている、
甚大な被害を受けた被災地の酒蔵や漁港のためにと考えております。
そして、被災地におけるあらゆる資金ニーズを伺い、
使い道を検討させていただき、
皆様にご報告させて頂きたいと思っております。

(略)

今後の「セキュリテ被災地応援ファンド」は、
「投資」という形で、事業そのものに資金を拠出していただける形にし、
復興のための事業資金にして頂きたいと思っております。
その資金は、長く使って頂けるような形にしたいと思ってます。

この場合、「投資」といっても、
ファイナンシャル・リターンを上げるためではなく、
日本全体のコミュニティ・リターンを最大にするための投資になるよう
組立させて頂きたいです。
みなさまのご賛同心よりお待ちしております。

とにかく、避難所へ物資が十分にいきわたるように、そして、福島原発の早期鎮静化を祈ってます。
実際作業にあたっている方々のご無事を祈ってます。
そして、多くの被災者の方々の心が癒されるように、お祈りしてます。

本当に微力ではございますが、
被災された方々のお役に立ちたいです。

 


残念ながら「復興義援金」のページ(http://www.musicsecurities.com/gienkin/)はもう存在しませんが、今でも当時のSNSの投稿は確認することができます。

 

■セキュリテ被災地応援ファンドのFacebookページ(2011年3月18日の投稿
 おそらく、この投稿がセキュリテ被災地応援ファンドページ、最初の投稿だったと思います。

■セキュリテ公式ツイッターアカウント(2011年3月18日の投稿



この3月18日の「セキュリテ被災地応援ファンド『復興義援金』」の募集は、その後、ファンドをつくる大きなきっかけになりました。というのも、この義援金募集をお知らせする一つのツイートが、ある人の目に留まり、そこから宮城の皆さまとつながることができ、4月1日には当社のメンバーが初めて宮城にお伺いし、ファンドの募集につながっていったからです。是非、来年の3月18日は、その話を詳しく紹介させてください。
 

******



今回、この記事を書こうと思ったきっかけの一つは、折々に思い出していかないと、意外にいろいろなことを忘れてしまうものだな、と最近実感するからです。当社が今年、創業20周年という一つの節目でもあり、私自身は、セキュリテ立ち上げとほぼ同時の入社で現在11年目になりますが、この間、様々な取り組みを行ってきました。今いる社員の中にも、セキュリテ被災地応援ファンド立上げ当時の話を知らないメンバーが増えました。

日本のクラウドファンディング史において、​当時、日本にはまだ他にクラウドファンディングと呼ばれるサービスもない中で、当社が取り組んできたことを、何らかの形で記録に残せればと思っています。とりあえずは、自分が忘れないためにも、今日はここに書かせていただきました。
 

******
 

さて、また話は少し変わりますが、先日、セキュリテ被災地応援ファンドの特設ページ「次の10年も共に歩こう。」を公開しました。今年の3月で震災から9年が経ちましたが、当社では今年を、2021年からの次の10年もまた一緒に進んでいくための準備にあてる年として、最初のファンドの分配の準備や、次の事業展開のための新ファンドづくり、皆さんが交流し情報共有できる場づくり等の取り組みをセキュリテでしていきたいと思っています。是非ご覧になってください。

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前述の通り、当社では、新型コロナウイルスの感染防止対策として3月3日から始めた在宅勤務体制が、2度延長されて今も続いています。私がミュージックセキュリティーズに入社して以来、在宅勤務の体制になったのは、東日本大震災についで、これが2度目。時期もちょうど重なっているせいか、当時と同じ家で在宅勤務をしながら、当時のことをよく思い出しながら、今回のコロナの影響で困っている事業者さんに対して、何かできるのかを、皆で考えています。

現在、事業者様向けの新型コロナウイルスに関する相談窓口を設けており、ご相談が寄せられてきておりますが、こちらに関しても、セキュリテ被災地応援ファンドの時と同様、ファンドの募集に限らず、まずはすぐにできることからやるという方針で動いています。まもなく飲食店を応援する新たなプロジェクトが始まる予定ですので、募集が開始されましたら、その際には是非ご協力を宜しくお願いします。

(ミュージックセキュリティーズ・杉山)
 



<お知らせ>
セキュリテ被災地応援ファンドツアー「425祭 2020」​受付中です。
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お席が大分、埋まってきておりますので、ご検討中の方はお早めにお申込みください。
詳細はこちら

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sugi2020年2月28日 20:15

Kenjiのデビューアルバム『Uchinanchu yaibin』リリースイベント中止のお知らせ

嬉しいお知らせと残念なお知らせがあります。

嬉しいお知らせは、以前こちらの記事「アバコとケンジ」でもご紹介していたペルーの日系人アーティストKenji Igei (ケンジ伊芸)のデビューアルバム「Uchinanchu yaibin (ウチナーンチュヤイビン)」​が遂に2月26日に日本で販売開始となりました。

ふるさと沖縄への愛と日系人の絆をテーマにしたアルバムで、日本語、スペイン語、英語からなる全16曲が収められた大変豪華な内容です。

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アルバム制作にあたっては、Kenji Igeiの家族や仲間たちの大きな支えと協力がありました。メイキング映像には、友人で本作の音楽プロデューサーでもあるミゲル (Miguel Tomas) を始め、Kenjiの両親やたくさんの仲間が登場し、まさに「イチャリバチョーデー(一度会ったら皆兄弟)」という沖縄の言葉が表す通りの現場の様子が伝わってきます。(一瞬ですが、私や当社の小松もちゃっかり登場しています)



実は、このアルバムのリリースに合わせて、ケンジには日本に来てもらい、沖縄に行き、沖縄の皆さんにご紹介する予定をいろいろと立てておりました。

残念なお知らせは、そうです、新型コロナウイルス感染症による影響で、発売記念のリリースイベントやメディア出演を含め、来日する予定自体を中止せざるを得なくなってしまいました。こればっかりは、しょうがありません。

日本の皆さんに直接お会いできる機会は先になってしまいましたが、もし宜しければCDをお聴き頂ければ幸いです。
いい曲ばかりの16曲ですが、私は「ありがとう、 おじぃおばぁ」が好きです。
7曲は、同じ曲で日本語とスペイン語で歌っているので、スペイン語を勉強している人にもおすすめです。
 

<収録内容>
1. イチャリバチョーデー [Icharibachoode]
2. ウチナーンチュヤイビン [Uchinanchu Yaibin]
3. ありがとう、 おじぃおばぁ [Gracias, oji; gracias, oba]
4. ずっと ウチナーンチュ [Siempre uchinanchu]
5. ヌチドゥタカラ [La vida es un tesoro]
6. 紙の舟 [Barco de papel]
7. これが愛なんだ [Esto es amor]
8. 鼓動と共に [Junto a los latidos]
9. Somos nikkei
10. Uchinanchu yaibin
11. Gracias, oji; gracias, oba
12. Siempre uchinanchu
13. La vida es un tesoro
14. Barco de papel
15. Esto es amor
16. We Are Nikkei [Somos nikkei]

【CDの詳細・購入はこちら】
https://www.securite.jp/store/detail/2481
※セキュリテストアでのご紹介なので、支払留保金もご使用いただけます。

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sugi2020年2月21日 10:00

最高償還率を更新|被災地応援ファンドの石巻津田水産が195%

2018年の5月にここで、「最高償還率を更新(177%)。投資家への分配は『喜びでしかない』」という記事を書いたことがありました。
実は昨年の夏、その記録が、セキュリテ被災地応援ファンドを利用した株式会社石巻津田水産(旧津田鮮魚店)の「津田鮮魚店ファンド」によって更新されています。

東日本大震災の被災企業を支援するため「半分寄付・半分投資」を特長とし、1口1万円のうち、半分の5,000円については返済義務のない義援金としてお渡しするセキュリテ被災地応援ファンドにあって、このファンドは償還率194.94%、つまり1口あたり9,747円の分配を行い、義援金部分のほぼ全額までお返しする実績を上げたのです。

このファンドを募集した2011年時点では想像もしなかった、本当に信じられないような出来事です。このような数字が出た背景には、震災直後の先行き不透明な時期に立てた事業計画から、実際には事業内容や売上実績が大きく乖離したことや、売上連動という当社のファンドの性質等がありますが、理由は何にしろ、それだけの分配をしっかり実行できたという事実が、賞賛に値すると心の底から私は思います。実際にお支払いするのは、本当に大変だったと思います。

それなのに、なぜ去年の夏に償還したファンドを今頃になって、と思われる方もいるかもしれません。普段から当社では、ことさらに償還率をPRするということをほとんどやりません。当然、募集時にも高利回りを期待させるような勧誘はしません。実際にそういう商品設計になっていないということもありますが、そもそも資産運用目的や利益追求型の投資家を求めていないから、というのが大きいと思います。いい結果ばかりを宣伝することは、誤った信号を送ることであり、それを期待する投資家が集まってきても、そういう方たちでは、セキュリテを活用する事業者さんが求める「事業の応援団」を形成できないからです。

しかしです。津田鮮魚店ファンドの償還感謝祭とも言えるイベント「ツダセンナイト」(開催報告はこちらからご覧いただけます)を今週終え、あらためて津田さんのお話をじっくり聞き、参加者が心からお祝いしている様子を見たら、私はこのことをたくさんの方に知って頂きたい、多くの人に伝えたくて伝えたくて、たまらなくなりました(笑)。そういうわけで、今日は「セキュリテ史上、最高償還率」をテーマにこの記事を書くことにしました。


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(左から魚谷屋の魚谷さん、私、出資者の佐治さん、津田さん)

 

【津田鮮魚店ファンドの概要】

営業者:株式会社石巻津田水産
募集総額:15,000,000円     
参加人数:550人
1口金額:10,500円(出資金 5,000円、取扱手数料 500円、応援金(寄付) 5,000円)
資金使途:店舗設備(冷蔵・冷凍設備、什器等)や内装工事、車両費等
募集期間:2011年5月25日~2011年9月30日
会計期間:2012年3月1日~2019年5月31日(営業開始日から7年3ヶ月 )
分配総額:9,747円(1口あたり)
償還率:194.94%
ファンド詳細:https://www.securite.jp/fund/detail/175

※償還率は(一口分配総額)/(一口出資金額)で算出されます。


前述のイベントでは、津田さんが、9年前のファンド募集時に立てた復興計画を振り返る時間がありました。
以下がその計画の抜粋です。


復興計画 

(1) 第1段階(2011年6月~)
 ・石巻の浜からの直接買付けによる全国への卸販売再開。→達成!
 ・石巻漁港仮復旧に合わせて、石巻での仮店舗による営業再開。→達成!

(2) 第2段階(2012年~)
 ・加工設備も併設した津田鮮魚店の本店舗開設、および本格営業開始。→達成!
 ・魚の干物等を中心とした加工品を宮城ふるさとプラザ(池袋)等で販売。→達成!
 ・トレーサビリティシステムを導入。→着手!

(3) 第3段階(2015年~)
 ・仙台中心部に石巻の鮮魚を扱った海鮮居酒屋の開業を検討。→達成!
 ・石巻にオーシャンビューの石巻の鮮魚を使ったイタリア料理店の開業を検討。→未達!



非常に具体的な計画ですが、見事にそのほとんどを達成されていました。しかし、ただ一つ、実現できていないのが、最後の石巻のオーシャンビューのイタリア料理店とのことでした。

現在、津田さんの方では、東京、仙台、石巻のそれぞれに、飲食店をつくることを計画中です。非常に具体的なものから、まだ構想段階のものまでありますが、それを実現させる時には、ぜひまたセキュリテを活用していただきたいと思っています。

最初のファンドは償還しましたが、次のステージに向けて、また津田さんと同じ船に乗って頂ける方を募集したいと思います。

未達だった最後の計画が、今後、どういう形で実現されていくのか、本当に楽しみですね!



~・~・~・~・~・~


最後に。前回、最高償還率のファンドをご紹介した際に書いたのと同じ内容を、改めてこちらにも書いておきたいと思います。

今回ご紹介したのは、最高償還率のファンドでしたが、セキュリテのファンドでは、それなりの割合で元本を割れることがあります。(過去の償還済みファンドの償還率は、ファンド検索ページよりご確認頂けます。検索ページはこちら) 

また、割合は少ないですが、中には満期を迎えず破産するなど、ファンドが解散となり分配金が全く支払われないケースもあります。(解散したファンドについては、投資家の方は、マイページからご確認いただけますが、検索ページでは検索いただけません)

セキュリテが新しいチャレンジを後押しするプラットフォームである以上、失敗はつきものであり、すべてのファンドでプラス償還を実現することは困難です。しかし、仮に失敗した時でも、出資者の方にその結果について納得頂けるようなファンドづくりや運営、情報開示に努めてまいります。

そういうサービスでありながら、これまでに多くの方のご賛同を頂き、また、継続的にファンドにご参加下さる出資者の皆さまの存在があるのは、ただただ有難く、同時に、日々責任の重大さを感じています。

いつも本当にどうも有難うございます。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。

(ミュージックセキュリティーズ・杉山)

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sugi2019年12月31日 23:50

2019年の終わりに

結局、2019年も最後までバタバタとしていました。
最終営業週の先週も、新ファンドが3本、新プロジェクトが1本、ストアの新商品が1つ、そして、CDが1枚発売開始となりました。ストアとCDについては、メルマガでもご紹介していませんでしたので、ここで少しご紹介しますね。

<新ファンド>
熊野の香り 天然の和精油ファンド
三鷹 地域が繋がるクラフトビールファンド
羽田発 地域連携クラフトビールファンド

<新プロジェクト>
熊本・阿蘇の希少な和牛、あか牛の生産支援
(購入型クラウドファンディング)

<新商品>
星のり店ちょこっと味見セット
宮城県七ヶ浜の星のり店では昨シーズン、ほとんどの海苔が収穫目前で、仙台港で起きた貨物船事故で流出した重油によってダメになってしまいました。養殖道具も油まみれで使えなくなり、大変な被害を受けました。それから11か月、復活した星のり店の新海苔をセキュリテ会員の皆さんに少しだけおすそ分けしていただけることになりました。
ぜひお試しください。


<新CD>
・Uchinanchu yaibin (ウチナーンチュヤイビン)
日系(ウチナー系)3世のペルー人アーティスト、Kenji Igei (ケンジ伊芸) の日系人の絆をテーマにしたデビューアルバムが、12月27日にペルー国内で販売開始となりました。併せて、日本を除く世界各国でデジタル配信も開始されました。
日本では2月26日にリリースされます。
届いたばかりのメイキング映像を日本では真っ先にこちらでご紹介しますので、ぜひご覧ください。
(これから、日本語字幕を用意する予定ですが、言葉が分からなくても、何となく分かるもの、伝わるものがあるんじゃないかと思いまして、、、​。字幕を付け終わりましたら、またご紹介するので、その際は改めて、見てみてくださいね)

また、Kenjiのおじいさまは、不屈の精神で生きた移民の成功者伊芸銀勇氏で、2019年11月、2020年1月に半生を描いた舞台「伊芸銀勇物語」が沖縄で上演されます。既に前売り券は完売のようですが、当日のキャンセル受付もあるようですので、お近くの方はぜひチェックしてみてください。(詳細はこちら:https://www.imingeki.com/ )





さて、2019年も、まさに終わろうとしています。
今年は、セキュリテ10周年、そして、私自身にとっても、ミュージックセキュリティーズ生活10周年の節目の年でした。
このブログの中でもお伝えしましたが、7月以降、会社の中でも少し立場を変えて、少し客観的に、少し冷静に、(そうでも努めないと、セキュリテのことに関してはどうしても超主観的に、超感情的に、なってしまうので、、、)、セキュリテのこれまでの10年を振り返り、今ある状況や課題、事業者や出資者の皆さまに求められているサービスは何か、私たちがまだ提供できていない価値は何か、そういったことを考えてきました。
11月に本社に復帰して2か月経ち、ようやく私の中ではそれが大分整理されました。
この年末年始はそれらをしっかり言語化し、2020年には皆さんに何らか実感できる形でお届けられるような準備をしたいと思っています。

2020年は、ミュージックセキュリティーズ20周年の年になります。
まだ「クラウドファンディング」という言葉もない時代に、ミュージシャンのCD制作費用を集めるための「音楽ファンド」から始まった会社が、来年には20回目の誕生日を迎えます。
「『金融』を通じた、新たな価値の提供」という当社のミッションを実現すべく、素晴らしい仲間たちと取り組んでいきたいと思います。
2020年もどうぞよろしくお願い致します。

(杉山)

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sugi2019年11月14日 18:45

アバコとケンジ

アバコからケンジのことを聞いたのは、今年の2月頃でした。
若くて才能があるけど、まだCDを世に出す機会に恵まれていない、ペルー生まれの日系人アーティストがいて、何とか当社で支援できないか、という話でした。

「アバコ」というのは、現在、「Abacoペルーの生産者事業拡大ファンド」を募集中のペルーの貯蓄信用協同組合Abacoのことで、「ケンジ」というのは、当社が今まさにCD制作を手掛けているシンガーソングライターのKenji Igei (ケンジ 伊芸)のことです。

アバコからは、ケンジがどういう人間で、なんでアバコとして支援したいか、というとても熱い思いがこもったメールが併せて送られてきました。
一部を抜粋してご紹介すると、

「Because of that experience(沖縄の宜野座村に海外移住者子弟奨学生として滞在した経験のこと) he realised how much he have to love and value his japanese - okinawan heritage and composed a song that let him express the gratitude he felt inside.」

「We should help Kenji becacuse he shares the same philosophy and values that Abaco and Music Securites do, to look for people's development. He has a major cause, purpose and believe than just to be famous or do what he likes.」

「当社としても応援しよう」と、社長の小松が即決でリーダーシップをとり、3月には小松とKenjiもスカイプ会議を行い、4月には私が初めてペルーで対面し、アバコの協力体制のもと、ケンジのCDプロジェクトが始動しました。

実は最初、アバコやケンジは、当社がクラウドファンディングを通じて、彼のアルバム制作費用を集めてくれないか、と考えていました。しかし、アバコやケンジと話す中で、当社として、今回のファーストアルバムについては、クラウドファンディングではなく、当社自身が制作費用を負担することに決めました。当社として、このアバコとケンジとのCDプロジェクトをとても大切に考えています。CDの具体的な内容については、また別の機会に詳しく紹介しますので、どうぞお楽しみに!

現在募集中のアバコの「Abacoペルーの生産者事業拡大ファンド」の募集期間は、今月末、11月30日までとなっております。
皆さまから集めた資金は、ケンジの音楽活動を支援するために使われるわけではありませんが、アバコというのがどういう会社なのか、当社とアバコがどういう関係で、どういう思いでペルーの事業を進めているのか、ということの一端が、ご理解いただけるエピソードではないかと思い、今日はご紹介させて頂きました。

一般的にファンドには、様々なリスクがありますが、アバコのファンドに関して、私が一つ言えることは、これは遠い海外のファンドではありますが、「明日連絡がとれなくなるリスク」というのが、ほとんどないな、ということです。当社とアバコの間には、企業の哲学というか、アイデンティティーの部分での共感がベースとしてありますし、当社とは2013年から継続して、ファンドの営業者ということだけではなく、ペルーにおけるパートナーとして信頼関係を構築してきました。もちろん為替リスクなど、見逃せないリスクもありますが、当社がアバコに対して持っている信頼感については、投資家の皆さんにも安心していただければと考えています。

まとまりのない文章になってしまいましたが、どうぞアバコとケンジを、今後ともどうぞよろしくお願いします。

(ミュージックセキュリティーズ・杉山)

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2019年4月。ペルー・リマのアバコのオフィスにて。初顔合わせ。

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2019年11月。東京の当社オフィスにて、音楽事業部メンバーと制作中のCDについての打ち合わせ。

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楽曲に込めた思いを説明するケンジ。

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2019年11月。東京都内のペルー料理店、荒井商店にて。左から2番目がアバコの部長のミヤシロさん。
 

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sugi2019年10月22日 06:20

「インパクト投資」を考える (2)

私の書いた「インパクト投資を考える」というブログ記事を受け、投資家の通称 m@(エムアット)さんが「インパクト投資が生み出すのは金銭的価値と社会的価値だけじゃない」という記事で応えてくれました。それを読んで以降、それとなくずっと考えていたのですが、最近の動向も踏まえ、ここで一度、「インパクト投資を考える」の続編をまとめたいと思います。
 

インパクト投資が投資家にもたらす価値


詳細は記事を読んで頂きたいのですがm@さんは、インパクト投資は、金銭的価値、社会的価値に加えて、投資家個人の人生にも価値をもたらすものだということ、インパクト投資は、自分を成長させてくれる存在にもなりえるものだと書かれています。

m@さんのこの仮説というか実感について、複数の投資家の方から同じようなことを聞いたことがあります。投資先を視察するツアーや事業者さんの話を聞くイベントに参加し、その事業の背景や課題、取組みなどこれまで知らなかった事業を、さらには経営者やスタッフの方との交流から、働き方や生き方を学び、中にはm@さんのように投資先に転職する人もいます。

セキュリテが10年前に提唱していた「コミュニティリターン」は、私の理解ではそうした価値も内包したものでした。この場合のコミュニティは、投資家自身を含む、その事業に関わるコミュニティで、今でいう「関係人口」(※)の範囲が、当社が想定していたコミュニティの概念に近かったと思います。

(※)「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと。

投資家も事業者と一緒になって事業を盛り上げていく、そして事業がうまくいけば、自分にもリターンが戻ってくる。この時のリターンには、金銭的リターンとコミュニティリターンがあり、金銭的リターンは全投資家で均等ですが、コミュニティリターンは、投資家自身がコミュニティの一員として積極的に関われば関わるほど、自身への見返りが大きくなると考えられます。

m@さんや上述の他の投資家の方達は、まさにこれが当てはまる方達でした。しかし、大多数の投資家の方には、そういったリターンを受けている実感はないでしょう。すべての投資家や事業者の方に、当社として何かイベントなどの機会を提供できているわけではありませんが、これがセキュリテを支えるコアなファンの方にとって重要な部分だとすれば、リアルなイベントだけでなく、オンライン上のコミュニケーション等も含め、投資家のファンド事業への参加機会やコミュニティの創出も含め、いま一度、優先順位を上げて取り組む必要があると感じました。

一方で、性質は変わりますが、当社のファンドの多くに設定している投資家特典も、コミュニティリターンの一つであると言うことができます。投資家特典は、事業でつくった商品などを投資家にプレゼントするケースが最も多く、非売品なども含まれますが、金額換算が比較的しやすく、セキュリテでは例外を除き、1口価格の20%を上限に特典が設定されています。

ここまでをまとめると、セキュリテの投資により、投資家自身が直接得るリターンは以下のようになります。

投資家が得るリターン
・金銭的リターン(分配金など)
・非金銭的リターン(投資家特典や学び・成長・精神的充足など)

非金銭的なリターンのうち一部は、いわゆるインパクト投資において考慮される社会的リターンとオーバーラップする部分があると考えられますが、特典や事業者との交流を通じた学びなどは、セキュリテ独自の価値と言えます。
 

インパクト投資に関する意識調査


ここで話題を少し変えて、社会変革推進機構と合併し、社会変革推進財団となったSIIF(元・社会的投資推進財団)より10月4日に公表された「社会的インパクト投資に関する一般消費者意識調査」の結果を少しご紹介します。

「インパクト投資」について多少でも知っている人 6.8%
「インパクト投資」という言葉を聞いたことがない人 81.9%


これは国内初の実態調査ということですが、この結果を皆さんはどのように思われたでしょうか。8割以上の方が聞いたこともないというのは、ほとんどの方が知らない、ということですね。「クラウドファンディング」という言葉が出てきた初期を思い出しました。今でこそ「クラウドファンディング」という言葉を知っている人が過半数を超えている、という調査結果もあったりしますが、10年前にはほとんど誰も知りませんでしたので、インパクト投資はまだそういうステージだということですね。

続いて、もうひとつ紹介したい結果がこちらです。

経済的リターンが低くても投資する 11.0%
経済的リターンが他の投資商品と同程度なら投資する 62.5%


金銭的リターンが低くても投資する層が11%というのは、私の実感値にも近いです。セキュリテの投資家にも、該当する方は多いと思いますが、当社のファンドの場合は、社会的インパクトに加えて、特典などそれ以外の非金銭的リターンも考慮した上で、金銭的リターンが低くても投資をする、というのが実態だと思います。

調査の結果を見て思うのは、経済的リターンを他の投資商品と比較して投資する62.5%の層にどうアプローチし、投資してもらえるようにするかが、今後、インパクト投資を広げていく鍵になるだろうということです。仮説としては、この層は経済的なリターンを重視しますが、これは言い換えれば、経済的に合理的な判断をするということなので、利回りだけに限らず、社会的なインパクトの部分や、それ以外の非金銭的なリターンについても、分かりやすく数値化、金額換算ができれば、インパクト投資に向く割合が増えるとも考えられます。

なお、もしかしたら誤解を生んだかもしれませんが、ここではインパクト投資の実際の利回りの話はしていません。実際のところ、インパクト投資の利回りが低いか、高いかの話は、また別の機会にしたいと思います。
 

SOCAP19への参加

最後に共有したいのが、本日10月22日から4日間にわたりサンフランシスコで開催される「SOCAP (Social Capital Markets) 」というカンファレンスについてです。私は今月は、主にアメリカ西海岸にいるのですが、ちょうどいいタイミングでしたので、初めて参加してみることにしました。インパクト投資関連のセッションを中心に、女性 ラテンアメリカ、ブロックチェーンなどをキーワードに、セッションに参加してきます。 

「インパクト投資」というのは海外で生まれた概念ですが、そこから十数年が経ち、今海外のプレーヤーがどのような取り組みを行い、課題を抱えているか、確認したいと思います。

では、行ってきます!


<参考情報>
・SOCAPについては、当社のSIBファンド(SIBは、ソーシャルインパクトボンド(Social Impact Bond)の略)のパートナーでもあるケイスリーさんが、2年前の10周年大会に参加された際のレポートを書かれていますので、ぜひご参考にしてください。
 ▶SOCAP17イベントレポート(https://www.k-three.org/blog/socap17

・SIBファンドについては、また改めてご紹介したいと思いますが、まずは以下をご覧ください。
 ▶セキュリテSIB
 ▶国内初の広域連携型「ソーシャル・インパクト・ボンド」を組成-広島県および県域6自治体と広域連携にて成果連動型の官民連携手法を導入-

・セキュリテの償還済みのファンドの償還率は、検索ページから確認できます。
 ▶検索結果の一覧はこちら

(ミュージックセキュリティーズ・杉山)

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sugi2019年10月11日 03:49

セキュリテの「信託」による分別管理

当社が出資者や事業者の皆さまからの出資金及び分配金をどのように保管しているかは、あまり知られていないと思います。
とても大切なことですし、正しく知って頂きたいので、特に目新しいことがあったわけではありませんが、今日はここに紹介しようと思います。

以下は、当社のウェブサイトからの抜粋になります。
 

信託による分別管理

出資者の皆様からお預かりした出資金は、当社の銀行口座で受け取った後、週に1回、三井住友銀行を受託者とする信託口座に送金され、そこで当社の財産とは分別して管理されます。その後、事業者様のファンド専用口座に送金されます。

事業者様からの分配金は、事業者様から信託口座に直接送金され、再び分別管理されます。信託口座内の分配金は、支払留保金として、ファンドやストアの購入に利用していただくことができます(詳細はこちら)。出金のご指示をいただいた場合には、当社の銀行口座を経由せず、信託口座から直接出資者の皆様の銀行口座に送金されます。

信託口座内の金銭は倒産隔離されており、差押え等の対象とはなりません。また、当社に万が一のことがあった場合には、支払留保金は、受益者代理人である公認会計士を通じて、受益者である出資者の皆様に支払われます。

このように、当社では信託を用いて出資者の皆様の資金を大切に管理しております。

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信託設定をしているというのがポイントですが、日頃、投資信託には投資しているという人でも、「信託」がどういう意味なのか、あまりピンとこないのではないでしょうか。

一般社団法人信託協会の説明(詳細はこちら)を借りて、少し補足しますね。(()内は私が追記しました)

「委託者(当社)は、自分が持つ財産を契約などにより受託者(三井住友銀行)に託します。これを「信託する」などといいます。
信託すると、委託者(当社)の財産の所有権は受託者(三井住友銀行)に移転し、受託者(三井住友銀行)が信託された財産の所有者となります。この点が、他の制度にはない、信託の最も大きな特徴です。」

「信託された財産は、受託者(三井住友銀行)のもとで受益者(出資者)のための財産として管理・運用することになります。
委託者(当社)および受益者(出資者)への大きな責任を負う信託銀行等の受託者(三井住友銀行)には、信託法や信託業法などの法律に基づいて様々な厳しい義務が課せられているため、信託した財産は安全に管理されます。」

実は、当然のことながら、このサービスを維持するためには、費用がかかります。信託口座の残高に応じて、手数料がかかり、それは全て当社が負担しています。(以前、当社が、出資者の皆さまが引き出さずに置いている分配金から、利息を得ているのではないかという指摘・問い合わせがありましたが、それは大きな誤解で、預金の利息よりはるかに高い手数料を当社はお支払いし、皆さまの資金を守っています)

もう何年も前になりますが、当社では、出資者の皆さまの資金を安全に管理することを第一に、いち早くこの仕組みを取り入れました。
そして、この取り組みは、非常にユニークで、この仕組みを導入しているクラウドファンディングの会社は、日本に限らず、世界的にみても、とても珍しいです(私調べ)。

ただ、安全に管理はされていたとしても、支払い留保金として、口座に置いたままでは、せっかくの資金が活きることはないので、支払い留保金をお持ちの会員の皆さんには、ぜひ次のファンドへの投資を検討していただきたいな、と思います。

募集中のファンドの一覧はこちら:

(ミュージックセキュリティーズ・杉山)

 

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sugi2019年9月30日 19:55

「日本文化の継承とさらなる発展を目指す」ファンド

「日本文化の継承とさらなる発展を目指すためのファンド」である。
大阪・河内長野にある温泉旅館、南天苑の山﨑社長が、自社のファンドについて話すときは、いつもこう説明してくれました。

南天苑は、東京駅や日本銀行本店を設計した辰野金吾氏が手掛け、国の有形文化財にも登録された本館を持つ、大阪・河内長野にある温泉旅館です。

古い建物を維持するのには補修などにお金がかかりますが、それが文化財としての指定も受けているとなると、部材等にも制約があり、なおさらです。銀行融資を活用しながら、屋根や壁の修理(=文化の維持、継承)をしていた南天苑ですが、旅館を事業として、発展的に運営していくためには、集客につながる新たな投資も必要でした。

そこで利用したのがセキュリテのファンドでした。2014年、稼働していない離れを一棟貸の露天風呂付き客室に改装する費用をファンドで募集し、長年の夢であった露天風呂付き客室「清流亭」を完成させました。

ファンドは現在運用中で、5年間の会計期間のうち、まもなく4年目が終わります。このタイミングに、あらためてこのファンドについて、皆さんに知って頂きたく、動画を作成しました。南天苑の魅力や、ファンド募集当時抱えていた課題、清流亭を通じて実現したかったこと、銀行融資とファンドの違いなど、社長と女将さんにお話いただきました。清流亭の美しい映像と併せてぜひご覧ください。



本動画の公開後、山﨑社長が、【あまみ温泉 南天苑ファンド 御礼】という投稿をしてくださいました。この中で書かれていますが、実は、清流亭には当初の事業計画を上回るペースでお客様にお越しいただいています。
本当に素晴らしいところですので、ぜひ多くの方に清流亭にご宿泊頂ければ幸いです。

ファンドは2020年末で会計期間が終了し、2021年に償還予定です。どんな結果になるか今から楽しみです。私も投資家の一人なので、なんとか償還するまでに清流亭に宿泊したいと思っています。
(なお、ファンドは、清流亭へのご宿泊が増えると、投資家への分配も増える仕組みになっています)


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■「あまみ温泉南天苑ファンド」の詳細はこちら(ファンドの募集は終了しています)
■「清流亭」の詳細・ご予約はこちら

(ミュージックセキュリティーズ・杉山)

<動画制作>
企画・撮影・編集:杉本
ナレーション:加藤
インタビュー:杉山

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sugi2019年8月30日 16:40

「インパクト投資」を考える

先日、セキュリテで2009年に募集したファンドが10年間の時を経て償還した。株式会社トビムシの「西粟倉村共有の森ファンド」だ。10年間のファンドというのは、当時も今も変わらず、事業者さんにとっても、投資家にとっても、当社のような運営会社にとっても、いろいろな意味で一大事だ。

ただ、実を言うと私自身は、このファンドのことを、ミュージックセキュリティーズに転職する前に、第三者的な立場で知った。 「先人たちの思いをつなぐ『百年の森林構想』を、個人が小口で10年間のファンドで支えることができる」というセミナーでの竹本社長の話に、ただ純粋にとても感動したのを今でもはっきり覚えている。そして、その感動は、当時は途上国のマイクロファイナンスのことしか関心の無かった私が、こういうファンドを扱う会社であるミュージックセキュリティーズに転職を決める大きな理由の一つにもなった。なので、私はこのファンドに対して思い入れがある。

しかしながら、どうせ分かることでもあるし、公開もしているので、償還結果をお伝えすると、残念ながらこのファンドは、出資金額を超える分配ができなかった。つまり、元本割れのファンドとなってしまった。

<償還率>
「西粟倉村共有の森ファンド2009」(2009年4月募集)の償還率:77.81%
「西粟倉村共有の森ファンド2010」(2010年6月募集)の償還率:66.16%
※償還率は出資金額に対する分配金額の割合。

この事実は受け止めるしかない。だが、その上で、では、事業自体はどうだったのか。分配金という投資家への金銭的リターンとは別に、このファンドによって実現しようとしていたことはどうなったのか。その答えを探しに、先日、西粟倉村まで行ってきた。

そして、その答えを動画にまとめたので、ぜひ見てほしい。特に投資家の方には、皆さんの投資のその先で、この10年間にとても大きな価値が生まれていたことを知ってもらえたらと思う。


 

トビムシと投資家がもたらした価値


すぐに動画を見られない人のために、その答えを端的に示す言葉を下に紹介しておきたい。「西粟倉村共有の森ファンド2009」を募集した当時はこのファンドの営業者である株式会社トビムシの取締役で、今は株式会社西粟倉・森の学校の代表を務める牧大介さんが話してくれた言葉だ。
 

「10年間でこの西粟倉村で34社新しくローカルベンチャーが生まれ、そこで200人近い雇用が新しく生まれて、売り上げの合計としては15億円ぐらいまで村の経済も成長してきた。
 
この西粟倉村の経済は(略)森を起点に成長することができたことは間違いなくて、森を起点にして経済が成長していくっていうのは良質な人の繋がりが沢山ここに蓄えられて、応援してくださる方がいて、いいお客様になってくださって、社員になってくれる人たちもいてって中で経済ってのはできてますから、本当にファンドメンバーの方々が起点になって、お金を出していただいただけではなくって、色んな大事な人の繋がりが集積していったこの10年だったと思います。」(9’28~)


セキュリテでは、数年前から「インパクト投資」のプラットフォームであることを掲げている。「西粟倉村共有の森ファンド」を募集した頃には、インパクト投資という言葉は使わず、経済的なリターンと「コミュニティリターン」の両方を重視する投資だと説明していたが、当時も今も意図するところは変わらない。

今回、現地に行き、「百年の森林構想」を取り巻く大きなエコシステムの中で、ファンドが寄与したのは西粟倉村の成長のごく一部であったとしても、トビムシのファンドを通じた取り組みは、地域に少なからぬインパクトをもたらしたのだということが、私には実感できた。この動画を通じて、私が見て、聞いてきたことを投資家の皆さんに共有できればと思う。


仕組図
 

絶えず挑戦を続けること


上述の株式会社西粟倉・森の学校は、トビムシや西粟倉村、村民が出資してつくった会社で、トビムシが進めていた「共有の森事業」を支える事業の一つだが、2010年には「ユカハリファンド」を募集した。これについては、牧さんはこう振り返っている。
 

「創業から赤字の会社に銀行もお金を貸してくれない中で、ユカハリファンドで応援していただいた方々のお陰で倒産をせずにすみ、売り上げが伸びて黒字転換に向かっていく中で増資もできて債務超過も解消していって今も安定した経営ができているし、(略)10年間潰れずに済んだし、今も成長できている。その一番苦しい時に沢山の方に応援していただいた支えていただいたのがユカハリファンドでした。」(5’49~)


また、トビムシが進めていた事業の中に、間伐材を使った割り箸の製造・販売を行う事業があり、実はユカハリファンドより前に、関連会社のワリバシカンパニー株式会社が「ワリバシファンド」を募集したこともあった。

結果的に、ユカハリファンドはプラス償還し、ワリバシファンドはマイナス償還した。

<償還率>
「ワリバシファンド」(2010年9月募集)の償還率:87.95%
「ユカハリファンド」(2012年9月募集)の償還率:122.24%

西粟倉村の「百年の森林構想」を支えるトビムシの「共有の森事業」において、2009年からのわずか3年の間に、3つの異なる営業者がそれぞれ違う事業にチャレンジし、4つのファンドを募集した。こういう言い方は不適切かもしれないが、償還結果を見れば、投資家にとっては、4ファンド中、1勝3敗で負け越しだ。

しかし朗報は、ここで試合が終わったわけではないということだ。西粟倉村での10年は、まだたったの10年だ。ようやく種まきが終わり、これから芽が出て育つ段階だ。事業をあきらめず、続けていく限り、負けは確定ではなく、挽回できる。もしかしたら、後から振り返れば、それは97勝3敗の最初の3敗に過ぎなかったと言える日がくるかもしれない。

前人未到のチャレンジにはリスクはつきものだ。セキュリテのインパクト投資にもリスクは伴う。元本が割れることもままある。審査では「リスクが高い」というそれだけの理由で、審査を中止することはない。それは同じリスクの高さでも、リスクの性質によって、セキュリテとして許容できるものと、できないものがあり、また、投資家個々人によっても、その線引きは異なるからだ。

「自分が直接事業をすることではできないけど、自分に代わって、この事業者さんにチャレンジしてほしい」と思わせる事業が世の中にはあること、そういう事業に対して、人は時に元本が割れるリスクに関わらず、投資で応援しようとすることが、これまでの経験の中で分かっている。

そうした時に、プラットフォームの役割として大切なことは、投資家がそのリスクを自分で負ってもいいリスクかどうかを自分で判断できるだけの情報をしっかりと開示できるかどうかということだろう。そして、事業者にとっては、リスクを承知でも、それでも投資をしたいという個人を事業の仲間として集められることが、プラットフォームの魅力になってくる。

と、ここまで書いて、昔の牧さんへのインタビュー記事を思い出した。
成功には、リスクを承知で応援してくださる方々が不可欠 森の学校 牧代表 インタビュー(2012年9月14日)

長くなったが、トビムシや西粟倉・森の学校には、まだまだこれからも果敢に挑んでいってほしい。そして、私たちは「リスクを承知で投資をしてくれる仲間」を集めるお手伝いを、投資家にきちんと金銭的にもプラスのリターンを出せる時まで続けていきたい。そのためには、プラットフォーム自身に高いレベルの信用が求められるということも肝に銘じたい。募集時から償還時まで、審査からモニタリング・監査・IRまで、私たち自身も、事業者と投資家の皆さまの期待と信頼に応えられるよう、理想のインパクト投資プラットフォームの実現のためのチャレンジを続けていきたい。
 

西粟倉アプリ村民票


最後に、取材にご協力頂いた、ファンドの出資者でもあり、現在、西粟倉・森の学校の事業部長でもある坂田さんからのリクエストにお応えして紹介するのが、「西粟倉アプリ村民票」だ。登録すると、村の情報が届いたり、西粟倉のイベント等でIDとしてもつかえる「アプリ村民票」が発行される。私も既にアプリ村民だ。皆さんも是非どうぞ!

▶​「西粟倉アプリ村民票」の詳細はこちら


(ミュージックセキュリティーズ・杉山)

<動画制作>
企画・撮影・編集:杉本
ナレーション:加藤
インタビュー:杉山

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