ファンドについて
2016年6月13日 10:35
【インタビュー】スペシャルティコーヒーがインフラになる日?
セキュリテで4本のファンドを募集してきた丸山珈琲は、今年で創業25周年。店舗も豆の買付量も増え、成長を続ける丸山珈琲はこれから一体どこへ向かうのでしょうか。
丸山珈琲の現状とこれからについて、今回も財務や法務などを一手に引き受ける吉澤さんにお話をうかがいました。
▲丸山珈琲 吉澤さん
MS 丸山珈琲さんは順調に業績も店舗も広げられているかと思いますが、次はどこに向かうのでしょうか?大手のコーヒーチェーンのように、ただ全国に店舗を広げたいというのではなさそうですが。
▲新規店舗出店で売り上げが伸び、個人への通信販売と生豆事業(卸売)も好調
吉澤さん 丸山はよく「スペシャルティコーヒーは社会インフラになりうる」という話をします。生活必需品になるだけの力があるということです。誰もが自分好みのコーヒーを選んで生活に取り入れ、楽しんでいただくことができるのです。高品質かつ個性豊かなスペシャルティコーヒーをご紹介することにより、選択肢が増えてきたことが背景にあるのではないでしょうか。
一方で、スペシャルティコーヒーに「高級品」「高価格」というイメージを持っている消費者の皆さんもたくさんおられますが、決して高級なものにしたいわけではないのです。ふつうに生活している方が、毎日でも、ときどきでも良いので気軽に楽しめるようにしていきたい。一部の方だけが楽しめるようなものにしておくのはもったいないという気持ちがあります。
そのためには、スペシャルティコーヒーの素晴らしさを私たちが消費者の皆さんに啓蒙して、目の前にある価値を理解していただけるように働きかけなくてはいけないと思っています。長く時間がかかることだと思います。
MS 商品の価格を下げたいということなんでしょうか?
吉澤さん 値付けはこちらの都合でしているものですので、価格の上下の問題ではないと思います。スペシャルティコーヒーを感じて、知って、理解していただいて、それだけの価値のあるものだと納得していただける状況にしていきたい。大袈裟にいうとスペシャルティコーヒーの地位を上げて、ワインなど他の嗜好品にも負けない位置づけにしていくことだと思っています。ワインの品質が産地や農園、製造元によって個性的であるということは、多くの方がご存知で、それを楽しんでいるように思います。
MS なるほど。そうですね。事業の次の一歩として構想していらっしゃることは具体的にどんなことですか?
吉澤さん インフラとして日常に入っていくという面から考えてみると、当社が真剣に取り組んでいるフードペアリングにもつながってきます。消費者の皆さんの日常は、コーヒーだけで成立しているわけではないですよね。ですから、コーヒーは他の食材との組み合わせによってさらなる拡張性があるものだと感じています。ファンドイベントでも丸山からフードペアリングの楽しみ方について紹介させていただいていますが、あっと驚くような食材にコーヒーが相乗効果をもたらします。これをもっと皆さんに体験していただき、理解していただけるように働きかけていけたら、次の一歩としてワクワクしてきますね。
MS なるほど、それがフードペアリングであり、去年からはじめられているドリップバッグ※も、日常のいろいろなシーンで楽しんでいただくための提案なんですね。
▲※2015年12月から発売されたドリップバッグ。
オフィスやアウトドアなどでもかんたんにスペシャルティコーヒーが楽しめる。
吉澤さん そうですね。どんどん日常に欠かせないものになっていくことで、お客様がコーヒーの世界と出会い、詳しくなってくだされば、わたしたちも提供するもののレベルをさらに上げていくことが目標になります。それが良い関係だと思います。
MS 今度、お水の販売※ も計画されているそうで、驚きました。
吉澤さん そうなんです。私自身はコーヒーのプロではありませんが、そんな私でも水の違いでコーヒーの味わいが変わることがわかります。あれには本当に驚きますよ…。こんなにも違うのかと。
▲※「丸山珈琲の基準水」(今夏販売開始予定)
検証を重ね、日本全国の天然水の中から選ばれた丸山珈琲のコーヒー豆に最適な水。
詳しくはこちらから
MS そんなに違うんですね!どんな感じですか?
吉澤さん コーヒーの特徴がわかりやすくなるというか…、明るく風味が広がる感じとそのあとのスッキリ感というか…。私にとっては、コーヒーの気になるところがほとんどなくなって丸くなるような印象でした。コーヒーの専門家ではないですから消費者目線での感想ですけど。
MS すごく欲しくなりました。
吉澤さん 本当に全然違うんです(興奮気味)!機会があったら普通の水で淹れたコーヒーとぜひ飲み比べてもらいたいです!
▲※6/13(月)19:00~の「丸山珈琲 飲み比べ&フードペアリングセミナー」にて
さっそく「丸山珈琲の基準水」で淹れたコーヒーをお試しいただきました。後日レポートをアップ予定です。
MS 規模でいうと、御社は年間500トン近い生豆を扱っていらっしゃると思いますが、どこまで大きくされるのでしょうか?丸山珈琲さんのような高付加価値型商品の場合、量を増やすと質が下がってしまうということはないのでしょうか?
吉澤さん まず大前提として言えるのは、まだまだ高品質ですばらしい生豆はたくさんあるということです。丸山に聞くと、当社の基準を満たす品質の生豆はまだたくさんあるし、買ってほしいと丸山を訪ねてくる生産者もたくさんいるといいます。帰国しては、目の前に宝の山があるのにすべてを日本の皆さんにご紹介できないのが残念とよく言っています。もっと買い付ければそれだけ産地の力にもなりますし。でも、すべて買うことはとてもできないので、現在はお断りせざるを得ないものがある状況ですね。
MS 買えなかった分はどうなっているのでしょう?他のバイヤーに安く買われてしまっているとか‥。
吉澤さん 産地としては農作物を早く現金にしたいという切実な事情があります。私たちが買わないものは当然他のバイヤーが買いますし、場合によっては安く販売せざるを得ない状況などもあるのではないかと思います。品質に見合った適正な価格で販売できないこともあるかもしれませんね。
MS 量を増やしてもコーヒー豆の品質は十分保てるので、供給先を増やすということが丸山珈琲さんの戦いなんですね。
吉澤さん そうですね。さきほどの話でもありましたが、スペシャルティコーヒーの啓蒙を進めて、お客様の裾野が拡大し、理解が深まれば深まるほど、評価の目が厳しくなりますので、品質を落とすことはできません。お客様はものすごく賢いんです。逆にそこまで評価していただける方たちに胸を張れる豆を提供し続けることで、他社との差別化もできていくと考えています。
MS なるほど。吉澤さん、今日はありがとうございました。
(インタビュー 終わります)
■お知らせ■
丸山珈琲さんは現在「丸山珈琲と生産者の特別小ロットファンド」を募集中です。
おかげさまで満額間近となり、6月30日(木)で受付終了となります。気になっていた方はぜひお早めにご覧ください。
詳細はこちらから
丸山珈琲の現状とこれからについて、今回も財務や法務などを一手に引き受ける吉澤さんにお話をうかがいました。
▲丸山珈琲 吉澤さん
MS 丸山珈琲さんは順調に業績も店舗も広げられているかと思いますが、次はどこに向かうのでしょうか?大手のコーヒーチェーンのように、ただ全国に店舗を広げたいというのではなさそうですが。
▲新規店舗出店で売り上げが伸び、個人への通信販売と生豆事業(卸売)も好調
吉澤さん 丸山はよく「スペシャルティコーヒーは社会インフラになりうる」という話をします。生活必需品になるだけの力があるということです。誰もが自分好みのコーヒーを選んで生活に取り入れ、楽しんでいただくことができるのです。高品質かつ個性豊かなスペシャルティコーヒーをご紹介することにより、選択肢が増えてきたことが背景にあるのではないでしょうか。
一方で、スペシャルティコーヒーに「高級品」「高価格」というイメージを持っている消費者の皆さんもたくさんおられますが、決して高級なものにしたいわけではないのです。ふつうに生活している方が、毎日でも、ときどきでも良いので気軽に楽しめるようにしていきたい。一部の方だけが楽しめるようなものにしておくのはもったいないという気持ちがあります。
そのためには、スペシャルティコーヒーの素晴らしさを私たちが消費者の皆さんに啓蒙して、目の前にある価値を理解していただけるように働きかけなくてはいけないと思っています。長く時間がかかることだと思います。
MS 商品の価格を下げたいということなんでしょうか?
吉澤さん 値付けはこちらの都合でしているものですので、価格の上下の問題ではないと思います。スペシャルティコーヒーを感じて、知って、理解していただいて、それだけの価値のあるものだと納得していただける状況にしていきたい。大袈裟にいうとスペシャルティコーヒーの地位を上げて、ワインなど他の嗜好品にも負けない位置づけにしていくことだと思っています。ワインの品質が産地や農園、製造元によって個性的であるということは、多くの方がご存知で、それを楽しんでいるように思います。
MS なるほど。そうですね。事業の次の一歩として構想していらっしゃることは具体的にどんなことですか?
吉澤さん インフラとして日常に入っていくという面から考えてみると、当社が真剣に取り組んでいるフードペアリングにもつながってきます。消費者の皆さんの日常は、コーヒーだけで成立しているわけではないですよね。ですから、コーヒーは他の食材との組み合わせによってさらなる拡張性があるものだと感じています。ファンドイベントでも丸山からフードペアリングの楽しみ方について紹介させていただいていますが、あっと驚くような食材にコーヒーが相乗効果をもたらします。これをもっと皆さんに体験していただき、理解していただけるように働きかけていけたら、次の一歩としてワクワクしてきますね。
MS なるほど、それがフードペアリングであり、去年からはじめられているドリップバッグ※も、日常のいろいろなシーンで楽しんでいただくための提案なんですね。
▲※2015年12月から発売されたドリップバッグ。
オフィスやアウトドアなどでもかんたんにスペシャルティコーヒーが楽しめる。
吉澤さん そうですね。どんどん日常に欠かせないものになっていくことで、お客様がコーヒーの世界と出会い、詳しくなってくだされば、わたしたちも提供するもののレベルをさらに上げていくことが目標になります。それが良い関係だと思います。
MS 今度、お水の販売※ も計画されているそうで、驚きました。
吉澤さん そうなんです。私自身はコーヒーのプロではありませんが、そんな私でも水の違いでコーヒーの味わいが変わることがわかります。あれには本当に驚きますよ…。こんなにも違うのかと。
▲※「丸山珈琲の基準水」(今夏販売開始予定)
検証を重ね、日本全国の天然水の中から選ばれた丸山珈琲のコーヒー豆に最適な水。
詳しくはこちらから
MS そんなに違うんですね!どんな感じですか?
吉澤さん コーヒーの特徴がわかりやすくなるというか…、明るく風味が広がる感じとそのあとのスッキリ感というか…。私にとっては、コーヒーの気になるところがほとんどなくなって丸くなるような印象でした。コーヒーの専門家ではないですから消費者目線での感想ですけど。
MS すごく欲しくなりました。
吉澤さん 本当に全然違うんです(興奮気味)!機会があったら普通の水で淹れたコーヒーとぜひ飲み比べてもらいたいです!
▲※6/13(月)19:00~の「丸山珈琲 飲み比べ&フードペアリングセミナー」にて
さっそく「丸山珈琲の基準水」で淹れたコーヒーをお試しいただきました。後日レポートをアップ予定です。
MS 規模でいうと、御社は年間500トン近い生豆を扱っていらっしゃると思いますが、どこまで大きくされるのでしょうか?丸山珈琲さんのような高付加価値型商品の場合、量を増やすと質が下がってしまうということはないのでしょうか?
吉澤さん まず大前提として言えるのは、まだまだ高品質ですばらしい生豆はたくさんあるということです。丸山に聞くと、当社の基準を満たす品質の生豆はまだたくさんあるし、買ってほしいと丸山を訪ねてくる生産者もたくさんいるといいます。帰国しては、目の前に宝の山があるのにすべてを日本の皆さんにご紹介できないのが残念とよく言っています。もっと買い付ければそれだけ産地の力にもなりますし。でも、すべて買うことはとてもできないので、現在はお断りせざるを得ないものがある状況ですね。
MS 買えなかった分はどうなっているのでしょう?他のバイヤーに安く買われてしまっているとか‥。
吉澤さん 産地としては農作物を早く現金にしたいという切実な事情があります。私たちが買わないものは当然他のバイヤーが買いますし、場合によっては安く販売せざるを得ない状況などもあるのではないかと思います。品質に見合った適正な価格で販売できないこともあるかもしれませんね。
MS 量を増やしてもコーヒー豆の品質は十分保てるので、供給先を増やすということが丸山珈琲さんの戦いなんですね。
吉澤さん そうですね。さきほどの話でもありましたが、スペシャルティコーヒーの啓蒙を進めて、お客様の裾野が拡大し、理解が深まれば深まるほど、評価の目が厳しくなりますので、品質を落とすことはできません。お客様はものすごく賢いんです。逆にそこまで評価していただける方たちに胸を張れる豆を提供し続けることで、他社との差別化もできていくと考えています。
MS なるほど。吉澤さん、今日はありがとうございました。
(インタビュー 終わります)
■お知らせ■
丸山珈琲さんは現在「丸山珈琲と生産者の特別小ロットファンド」を募集中です。
おかげさまで満額間近となり、6月30日(木)で受付終了となります。気になっていた方はぜひお早めにご覧ください。
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