被災地応援ファンド 2016年2月14日 23:41

盛屋水産 (宮城県気仙沼市/牡蠣・魚介の養殖等)の場合

東日本大震災から間もなく5年。
被災地の37社の事業者に現状と課題、必要としていることは何かを聞きました。
今私たちに求められているもの、できることは何でしょうか。
(アンケート実施期間:2015年12月~2016年2月)

◆この5年間を振り返り、ファンド募集時に作成した事業計画に比べ、事業の進捗はいかがですか。

牡蠣生産は復興したといえる状態になり、つなぎ牡蠣(岩のようにつらなった牡蠣1個1個ロープに付け替える作業)をしなくとも十分生育ができている状態です。
民宿つなかんも目指したとおり口コミでコアなファンが広がっている状態です。
直販については人手と体制の問題で推進できていません。


◆この1年間を振り返り、昨年に比べ、事業の業況はいかがですか。

昨年の方がよい


◆上記について、具体的な内容やその要因などを教えてください。

牡蠣:昨年のほうがよいと感じるのは牡蠣の売上です。生産はほぼ戻ったものの、今年は12月に他地域の牡蠣が多く出回り価格がこれまでにないほど低水準でした。

ホタテ:ホタテは昨年同様順調でした。北海道から入手している半成貝から大きくして育てているのですが、その半成貝が輸出に回ることが多くなってきて入手が難しくなってきており、今後牡蠣の種から育てることができるか検討が必要です。

民宿つなかん:こちらは冬場でも昨年より利用者が多く、リピーターの方や口コミで利用者が広がっており大変ありがたく思います。料理長のりょうすけの料理や、ブログやFBを介しての情報発信力も大きく貢献してくれています。

直販:電話やHP経由で実施してはおりますが、大々的に実施する体制を整えるに至っておりません。


◆現在、直面している課題を教えてください。

人材の確保、原材料の調達

人材に関しては、昨年同様高齢化する剥き子さん(牡蠣を殻から外す作業者)を新たに確保できていません。新人が育つには最低2年はかかるのですが手が打てていません。また、加工品の製造販売は実施に人手を割けない状態です。

原材料調達については、前述したとおりホタテの半成貝が輸出に周り調達困難になっていることで、労力の必要となる自種生産に移行できるか今後の課題です。


◆今後、出資者や個人の方、もしくは弊社がお役に立てそうなことや期待されることがあれば教えてください。

この冬は昨年ほど客足の落ち込みはないとはいえ、引き続きシーズンオフの集客についての旅行する機会の多い方々から全国各地でみたアイデアや知恵を教えていただいたり、こんなことをしてみたい、という希望を教えていただけると大変ありがたく思います。


◆今後、事業を進める上で、国や行政、金融機関等から期待する施策や取り組み、関わり方等、あれば教えて下さい。

昨年同様、国や行政に頼らず自力で頑張るしかないと思っています。


◆震災から間もなく5年を迎えるにあたり、あらためて出資者や応援して下さる全国の皆さまへのメッセージをお願いします。

ミュージックセキュリティーズさんを介して出会った方たちが今でもつながってくださっていることを大変ありがたく思います。つなかんを毎年団体で利用してくださったり、新たなお客様をご紹介してくださったり、つながりがつながりを呼んでくれています。余りにも多くを失ったと思っていた私たちに、こんなにも豊かなつながりをもたらしてくださり、あらためてお礼をお伝えしたいです。本当にありがとうございます。


→他の事業者のアンケートを見るにはこちら)

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