Kaien就労支援ファンド 第4回 Small but Big
日本だけにとどまらない解決策を作る
聞き手
Kaienが、うまくいきつつある理由を、どのように考えていらっしゃるかを
教えていただけますか。
今までの障害者就労支援の考え方の基本は「障害者というのは劣っている人たちで、
劣っているものをいかに修繕できるか」というところにあったのではないかと思います。
でも、そうではないモデルも過去にあるわけです。
例えば目が見えないからこそ強さを発揮できる按摩(ヘルスキーパー)という
職業などです。Kaienは、ヘルスキーパーの発達障害版といいますか、
特性・特徴を活かして働ける道を探そうとしています。
3年の経験でその方程式が見え始めているということが大きいと思います。
これに加えて、凸凹のある部下を上手に管理できる上司を企業側に増やす力が
あることだと思います。こういう業務の切り出しをしたら作業を任せやすいとか、
こういう管理の方法だとコミュニケーションが円滑になりますといったふうにです。
管理層のレベルが高いと、発達障害の人は「健常者」よりも上手に働く可能性があります。
戦力になるんですね。
この2つの車輪がかみ合ってきたので、全国から注目を集められるように
なってきたということだと思います。
また、医療の分野の人は発達障害の理解はうまくできています。
福祉の方も既存の制度を上手に活用されている。
企業の中にもトップレベルの雇用管理方法を培っている人も多くいます。
教育機関は訓練プログラムをつくるのが得意です。でもみんなバラバラなんですね。
Kaienは1カ所で全部できるところが強みなのだと思います。
聞き手
企業側へのコンサル、アドバイスも重要ということですね。
はい。当社を起業したときは福祉分野なのでまったく関係ないと思っていましたが、
今になってみるとアメリカに留学して学んだMBA(経営学修士)が
企業へのサービスの際に付加価値をもたらせていると思います。
理想的な管理方法を学んでいますし、多様なビジネスを学んでいるので、
どのような企業側とのお話もスムーズにできているとおもいます。
聞き手
今後、秋葉原や全国展開への展開も考えていらっしゃるわけですが、
展望を教えていただけますか?
5年、10年経てば、似たような会社は増えてくると思います。
その場合でも競争力を維持できるように、ある程度の規模が必要だと思いますし、
イノベーションを生み出せる組織文化を育てていきたいと思います。
同時に世界も考えています。Small but Bigという言葉にある通り、ニッチだから、
世界へ行けるし行かなきゃいけないと思っています。障害者への対応メソッドは、
これまでは、アメリカのものを輸入していました。今後は日本でメソッド化して、
輸出していきたいです。このメソッドをつくっていくのが目標です。
発達障害の人たちは、世界人口の2~3%と言われています。地球上で見ると、
マーケットとしては日本(世界人口の2%弱)よりたくさんいるわけです。
Kaienとしても必要とされる場が世界的には大きいと思いますので、
日本だけにとどまらない解決策を作って行きたいと思います。
Kaien就労支援ファンドの詳細およびお申込はこちら
http://www.musicsecurities.com/communityfund/details.php?st=a&fid=308
株式会社KaienのHPはこちら
http://www.kaien-lab.com/
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