被災地応援ファンド 2014年6月29日 18:17

被災地応援ファンド 募集中事業者インタビュー第2回 鵜の助編

「セキュリテ被災地応援ファンド」募集中の事業者インタビュー第2回は、

前回から北上して、石巻の十三浜にある「鵜の助」さんです。

 

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ワカメご飯の素やこぶ巻など、漁師が加工品づくりまで挑戦。

そのために必要なのが加工品工場と冷蔵庫。
 

猪尾

西條さん、ご無沙汰しております。4人(代表西條武さん、阿部慶昭さん、西條満さん、佐藤博さん)でお出迎え頂きありがとうございます。

よろしくお願いします。

 
 

西條さん

よろしくお願いします。

 

猪尾

まずは、事業の進捗状況を教えてください。

 

西條さん

個人への直販は進み全体売上の30%まで増えました。

ただ事業計画通りには進んでいません。

特に、加工品の工場を設立予定だったのですが、その設立手続きや工場の建設が遅れてしまい、まだできていません。

 

猪尾

加工品の工場が必要な理由は何ですか?

 

西條さん

いま、我々は、ワカメや昆布を中心に、

それを塩漬けにしたり、洗ったりして出荷しています。

 

 

 

ただ今後はこれらにもっと手を加えて、ワカメご飯の素や昆布巻きなどの加工品にしてもっとお客さんの食べやすい状態でお届けしたいと思っています。そうすることで、私どもの収益性があがり、利益も増えます。

 

猪尾

なるほど。その加工品を作るために工場が必要なんですね。

 

西條さん

そうなんです。ただ、昨年からこの工場の準備をしていたのですが、

国からの補助事業の手続きや建設会社の人手不足や資材・人件費の高騰で建設が随分遅れてしまっています。

そういう状況でしたので、実はファンドで集まった資金はまだ一切使えていません。

 

猪尾

ファンドの資金使途予定はこちらでしたよね。

それぞれ状況を教えてください。

 
 

西條さん

加工場関連で整地と建設を合わせて2000万円を予定しています。

養殖棚は新たにこれからホタテ用を設置予定です。

これらは全てこれから使う予定です。

既に4000万円募集させて頂いているうち、97.2%(624日現在)まで出資して頂いていまして、あと約110万円のところまで来ました。

 

今から募集する資金は新しい冷蔵庫の購入資金に充てさせて頂きます。
 

西條さん

今使用している冷蔵庫は震災後、コンテナに冷蔵庫機能を付けたものを寄贈頂いたものです。それは大変有難かったのですが、同じ電気代でも2倍くらいの容量を冷やせる機能のものもあり、加工品を扱うようになると、現状ではこの容量では足りないため、これから出資して頂くために必要な資金は冷蔵庫の購入資金にさせて頂きます。

(現在の冷蔵庫)

 

(中にはワカメと昆布がぎっしり)

 
 

猪尾

新しい加工場はいつ頃、建設予定ですか。

 

西條さん

この秋には建設開始したいと思っていますが、いかんせん、

なかなか、スケジュールが読めない状況です。

来年3月には完成させて、加工品の出荷を行いたいと思っています。

 

猪尾

楽しみですね。ファンドの資金が使われて、加工場が建設され、新しい冷蔵庫の購入ができ、そして鵜の助さんから新しい美味しい加工品が来年には出荷されてくる、ということは、出資者の方にとってもとても楽しみだと思います。

 

西條さん

はい。いま、どんな加工品をつくるのか、いろいろと試行錯誤中です。

ぜひ、出資者のみなさんからご意見をもらいたいと思います。

改めて具体的なタイミングになりましたらご相談させてください。

 

株式会社化して約2年。やっぱりやってみてよかったです。

猪尾

はい。また、体制についても最後にお伺いさせてください。

震災前はお一人ずつで家族と共にやってきたかと思いますが、

震災後は、4人で一つのグループ、会社となってやってこられました。

会社設立からは約2年ちかくとなりますが、実際に震災前と比べては

いかがでしょうか。何かデメリットなどは見えてきたでしょうか。

 

西條さん

今のところデメリットはなく、メリットしかないですね。やってよかったと思っています。ちょっと他のメンバーにも聞いてみましょうか。

 

阿部さん

そうですね。いまは、事務や経理全般を代表、加工場作業関係を満(西條満さん)、そして、沖関係の作業を俺と博(佐藤博さん)という感じで分担していて、とても効率がいいです。あと何よりも心強いというか、他の作業は任せられる、という気持ちがあるので、自分の作業に専念できますし、とてもいいです。

 

猪尾

当初の予定通りですね。それでは実際に漁業者の方でこうした株式会社化は進んでいるんでしょうか。

 

西條さん

少しずつでてきているそうです。

この十三浜では、30軒の漁師がいて、10軒は震災後に辞めて、20軒のうち、鵜の助は4軒集まり会社化、あともう5軒が集まって株式会社化しています。

残りの約10軒は個人でやっているという状況です。

十三浜ではまだないですが、他のところではもっとたくさんの人数が集まって株式会社化したところは途中で分裂したところなどもあるようです。

4人くらいがちょうどいいのかもしれません。

 

猪尾

そうですよね。ただ株式会社化すればいいという話ではないですね。

人ですから信頼関係や役割分担などやり方が重要ですね。

今日はありがとうございました。

 

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鵜の助の4人の漁師さんたちは、昨年お会いしたときよりも、

よりチームワークが強まっているように感じたのが印象的でした。

一軒が家族でやっているよりも、数軒が集まり株式会社化して、

分業した方が効率が良くなる、理屈上は誰でも言えることです。

 

でも、それを実行に移して、成果を出していくことの方が本当に重要だと痛感しました。

 

2つの事業方針①漁協への卸販売から直接販売へのシフト、そして、②加工品へのシフトを着実に歩みだしています。あとは、残り資金が集まれば、冷蔵庫も購入でき、

加工品工場も今年度には稼働見込です。

 

ぜひ、みなさま、応援をお願いします。

https://www.securite.jp/fund/detail/328

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