被災地応援ファンド
2014年9月15日 11:30
基本情報
基本情報
・設立:1807年
3年半の進化:挑戦のプレッシャーに耐える従業員の精神力。
基本情報
あと254万円。全国個人販売向けWEBリニューアル費用。
基本情報
矢部園 代表取締役 矢部亨
3年半の進化:製造を全量純米酒に切り替える覚悟と全国取引酒販店増加。
震災から3年半で培ったもの、それは従業員の挑戦への力。
みなさま、こんにちは。
ミュージックセキュリティーズの猪尾と申します。
震災から3年半、当社はセキュリテ被災地応援ファンドを通じて、
合計38社の事業者の皆さまの事業再建の取り組みを近くで
拝見させて頂く機会を得てきました。
私も担当として事業者の皆さまと3年半お付き合いする中で、
感じてきたことがあります。
「10年後には日本で一番魅力的な事業者が多い地域は東北なのではないか。」
被災地の事業者の皆さまが、いったん仕事ができなくなった環境で
自分たちやお客様にとっての本当に大切なことは何かを考え、
それを再開・広げていくことエネルギーは本当に強烈なものでした。
すぐに経営者の皆さまの魅力に惹かれ、当社のスタッフみんなが
ファンとなってしまいました。
こんな素晴らしい経営者の皆さまが事業を継続していければ、
10年後には本当に多くの魅力的な事業者が東北には占めることになる、
と心から感じています。
震災から3年半、そんな被災地の事業者の皆さまがどんな進化を遂げたのか、
ぜひその視点からみなさまにご紹介をさせて頂きたいと思いました。
「セキュリテ被災地応援ファンド」現在募集中の事業者5社からお届けします。
同時に、新たな挑戦には資金と応援を必要とします。
それぞれ具体的に現在募集中の資金が何に使用され、
どう役立っていくのかということについてもご紹介しています。
ぜひ、新規や追加のご出資をご検討下さい。
あと480万円。年末商戦用の鮭仕入れ代金に。
(株)ヤマジュウ(北海道 霧多布)
基本情報
・設立:1992年
・商品:トキシラズ鮭等を中心とした鮭加工品
・販路:札幌大丸直営店、その他百貨店のギフト等
・被災状況:工場内1.3mまで浸水し設備全壊
・募集開始:2011年11月
・募集額:6105万円
・調達額:約5600万円(92.1%、出資者800名)
これまでの歩み:生産能力100%、売上約85%まで回復。
2011年11月:ファンド募集開始
2013年3月 :ファンド資金および補助金を活用し、
製造設備機械は全て復旧。
2013年12月:製造設備機械の調整、製造人員の確保も終え、
生産能力は100%に復旧。
売上は震災前から約85%まで回復。
3年半の進化:原料を大事に使う。限界まで追求し原料使用効率向上。
この3年半、皆さまの応援のおかげで、昨年12月末には、
やっと生産能力が震災前に復旧しました。
それまでの間は、収入も少なく、原料も仕入れルートの
変更を余儀なくされたこともあり原料費用が上がるなど
の状態が続き、ボディブローのように資金繰り状況に
ダメージがたまっていきました。
その間、少しでも無駄を減らそうと、徹底的に原料である
鮭の廃棄分を減らし、使用率を向上させる工夫を行いました。
震災前よりも現在は廃棄分も減り使用効率が高まったことによって
利益率は向上しています。
また、2012年には、北海道庁が主催する、
「食の達人が推薦する北のハイグレード食品2012」に
当社の「焼きほぐし」が選定されたことも大きな変化となりました。
(北海道庁 北のハイグレード食品 受賞商品ページ)
被災したこともきっかけとなって知って頂く機会となり、
その際にこれまでこだわって作ってきた品質をご評価いただき、
今回の受賞となり、この受賞をきっかけに、お取引先も増加して
きております。
残り募集額約480万円。年末商戦用の鮭仕入れ代金に。
当社の年末商戦による12月の売上は1年分の売上の3割程度を
占めるほど重要な販売機会です。
昨年は12月に体制が整ったので年末商戦は100%で戦うことが
できませんでしたので、震災後、今年がやっと万全を期して
製造することができます。
そのためには、一気に多くの原料である鮭を先に仕入れる必要
があり支払も先に発生します。
しかし、前述の通りボディーブローのように減少してきた支出が
響き、資金的な余裕がないため仕入れが十分に行えていない状況です。
現在まだ募集している資金はすぐにでも年末商戦用の鮭仕入れ費用
に使用させて頂きたいと思っております。
ぜひ、皆さま、引き続き、よろしくお願い致します。
ヤマジュウ 代表取締役 工藤文彦
ファンド詳細・申込受付ページ
あと320万円。密封ボトルの新商品製造設備費用の導入へ。
(株)八木澤商店(岩手県 陸前高田)
基本情報
・設立:1807年
・商品:醤油、みそ、醤油・みそ加工品
・販路:水産加工会社等への卸販売、自社店舗・ネット等での直接販売等
・被災状況:工場、直営店の全壊
・募集開始:2011年11月
・募集額:1億円
・調達額:約9,680万円(96.8%、出資者2,597名)
これまでの歩み:売上約70%まで回復。
2011年11月:ファンド募集開始
2012年10月:陸前高田に本社および商品販売店を再開。
2013年2月 :ファンド資金および補助金を活用し、
しょうゆ・つゆたれ製造の自社工場による製造再開
2013年9月 :一本松店(商品販売・軽食販売)の開始
2014年3月 :震災前売上の約70%まで回復。
3年半の進化:挑戦のプレッシャーに耐える従業員の精神力。
この3年半、皆さまからの資金を製造設備を中心に使用させて
いただき、昨年2月には工場を再開することができました。
ファンドの資金がなければできなかったことです。
本当にありがとうございます。
当社は震災後、変わった市場や自社環境により商品製造や
販売方針の変更を余儀なくされ、大きな挑戦を行ってきました。
これまでメインの販売先であった地元水産加工会社向け
原料供給が大きく減少したため、個人の顧客向けへの一般商品
を売上の中心に据える必要が生まれました。
一番大きく変化があったのは商品開発です。新たに個人の顧客に
評価される魅力的な商品を届けるため、年間の新商品開発数は、
20件を超えます。震災前はわずか2-3件でした。
新たなことを開始するには、プレッシャーや精神的なストレスが
伴います。この間、従業員が辞めたりなど、色々な問題も伴いました。
ただ、従業員の夢をかなえ、地域に貢献していくためには
八木澤商店は変わっていかないといけません。
うちのスタッフみんなはその期待に必死に応えてくれ、
今回新たに開発した商品がみなさんからご評価され、
売上へ貢献してくることなどを経て、これからも色々な
挑戦の施策を実行していける体制ができてきていると思います。
これまで私は、これまでどう再建を行うかということを
考えてきましたが、もうそれは辞めます。
この頼もしい従業員と共に、これから10年後どういう会社を作っていくか
その未来を考えていけるようにしていきたいと思っています。
考えてきましたが、もうそれは辞めます。
この頼もしい従業員と共に、これから10年後どういう会社を作っていくか
その未来を考えていけるようにしていきたいと思っています。
残り募集額約320万円。新たな挑戦は、密封ボトルによる生醤油販売。
八木澤商店でも、他社が導入している密封ボトルを利用した
商品販売を行っていきたいと思っています。
密封ボトルは酸化が防止されるため、火入れを行わない生醤油を
美味しい状態でお届けすることが可能となります。
醤油は一番最初に火入れしたときに一番いい香りが出ます。
この香りを火入れした醤油は醤油屋が味わってしまっているのですが、
これをもっとご家庭にお届けしたい。生醤油はそれが可能となります。
密封ボトルで製造するためには新たな製造設備となり、
約500万円を見込んでおります。
皆さまから集まりまだ使用できていない約200万円分があり、
残りの募集額が全部集まれば導入可能と考えています。
来年春先の販売開始に向けて準備していきたいと考えております。
ぜひ、皆さま、引き続き、よろしくお願い致します。
八木澤商店 代表取締役 河野通洋
ファンド詳細・申込受付ページ
あと1,180万円。年内着工の新工場の建設・設備費用に。
歌津小太郎 (宮城県 南三陸町)
基本情報
・設立:1986年
・商品:昆布巻き、ほやの醤油漬けなど
・販路:百貨店(仙台)、店舗・ネット等の直接販売
・被災状況:工場、自宅、倉庫全壊
・募集開始:2012年6月
・募集額:4,240万円
・調達額:約3,050万円(72.1%、出資者673名)
これまでの歩み:売上約50%まで回復。
2012年6月:ファンド募集開始
2013年4月:新工場による製造再開
2013年10月:看板商品である「さんまの昆布巻き」の製造再開
2014年6月:南三陸のほやを使用した商品の製造再開
震災前の売上の約50%まで回復。
3年半の進化:スタッフ全員のものづくりへの感謝やこだわりの気持ち
補助金を活用し2013年4月に新工場での製造再開しましたが、
さんまの不漁などにも見舞われたこともあり、看板商品である
「さんまの昆布巻き」が製造できるまでに2年半を要しました。
この間、当社のスタッフみんなは、待って頂けるお客様がいても、
つくりたくても作れないという状況を体験し、現在は、お届けできる
お客様がいること、製造できる環境があることに深く感謝しています。
この3年半の間に培ったことは、こうした「高品質なものづくりの意識の向上」
だと思います。まだまだ具体的な数字に表れているものではありませんが、
スタッフのみんなの意識の変化はひしひしと感じています。
ただ現在もまだ震災前の生産能力の2/3程度になっています。
しかし、やっと新工場の建設の目途が見えてきています。
年内には着工し、来年春には完成する予定です。
それができれば生産能力は3倍となり、現在の仙台の藤崎百貨店に加えて、
それができれば生産能力は3倍となり、現在の仙台の藤崎百貨店に加えて、
全国の百貨店にも販路を広げていくことを計画しています。
また、現在、「さんまの昆布巻き」は要冷蔵で2週間程度の賞味期限で
発売しています。
新工場の設備では、保存料などを使用することなく、常温で販売できる
ための設備も導入し、みなさんが購入しやすい新商品の
ための設備も導入し、みなさんが購入しやすい新商品の
開発も行っていく予定です。
残り募集額約1,180万円。年内着工の新工場の建設・設備費用に。
今回新たに補助金とファンド資金、借入を組み合わせ、
新工場の建設を行う予定です。補助金以外の必要資金が約5,000万円
となっており、その資金にファンド資金を充てさせて頂く予定です。
この工場ができることで、やっと生産能力が回復し、
常温商品の開発や新たな販路開拓などの挑戦も可能となります。
ぜひ、皆さま、応援のほどよろしくお願い致します。
橋本水産食品 専務取締役 千葉孝浩
ファンド詳細・申込受付ページ
あと254万円。全国個人販売向けWEBリニューアル費用。
(株)矢部園 (宮城県 塩釜)
基本情報
・設立:1934年(初代は静岡出身、現在は3代目社長)
・商品:日本茶(日本北限のお茶「伊達茶」)、茶陶器、茶道具
・販路:地元向けの葬儀場・結婚式場等への卸販売
全国向けのホテル・旅館(能登・加賀屋)等の卸販売
店舗、ネット等の直接販売
・被災状況:本店の全壊、支店・倉庫の浸水。
・募集開始:2013年2月
・募集額:2,050万円
・調達額:約1,795万円(87.6%、出資者335名)
これまでの歩み:売上約80%まで回復。
2011年7月:塩釜の本店の再開
2013年2月:ファンド募集開始
2013年4月:仙台に支店を開店
2014年8月:震災前売上の約80%まで回復。
塩釜への来店者数は震災前に対して約50-60%。
3年半の進化:今までと質感が全然違う、あきらめない気持ち。
この3年半で培った一番のものは「あきらめない気持ち」です。
当社の事業は、お茶やお茶道具などの先人たちが作り上げてきた文化を
販売していくことです。
これまで、戦争から生き延びた3代目の創業者だる祖父などからも、
次の世代に継承していくことの大切さについては聞いてはきており、
頭では分かっていても、100%腹落ちしている
状態かといえばそうでなかったと思います。
しかし、今回の震災で、自分が生かされたことで、さらには、
43歳という上の世代と下の世代をつなぐ重要な歳でその機会を
得たことが自分にとっては大きな変化となりました。
いま、一番力を注いでいることは、塩釜の街づくりです。
当社は3代前に静岡出身の祖父が塩釜にたどり着き、塩釜の方にお世話
になって、いまのお店を開店しました。
塩釜が魅力的な街になることが、自分たちのお店にとっては重要なんです。
(実際に震災前に比べ塩釜への観光客数は50-60%のため、本店の売上も
回復はしていません。)
いまのこの街は僕たちだけの街でなく、100年後、200年後の
子供たちの世代から預かっている街なんです。
そこで今回、自分の含めた地権者のみなさんと2012年から約2年間
議論を繰り返して、塩釜神社を中心とした歴史を紐解く門前町を
イメージした街づくりが必要であるとの結論にいたり、
震災後に再建した当社の店舗も含めて、
いったんすべて取り壊して、街を作り直すこととなりました。
数千万円かけた自社店舗を取り壊す決断ができたのも、
隣の店舗にもそれをお願いする説得ができたのも、
とにかく、次の世代にも残さないといけない塩釜という街の魅力と、
それを絶対に諦めないでやりきらないといけない、という気持ちが
があったからだと思います。
残り募集額約254万円。全国お客様向けのWEBサイトリニューアル費用に。
現在、当社では地元向けの販売売上は減少してしまっています。
また、これからの街づくりで、本店は取り壊し仮設店舗での売り上げにも
なるため、より売上は減少する可能性があります。
その分を賄っていくために必要なことは、全国のホテル・旅館・飲食店などへ
販路を広げていくこと、そして、全国の個人のお客様への直接販売を行って
いくことだと考えています。
特にいま当社は、震災をきっかけに、ネットワークも広がり、全国へ
イベントなどを通じてお伺いすることも増えてきました。
そうした矢部園のファンづくりを行っていったときに、重要なのは、
ウェブサイトを通じて商品のお茶農家の想いなども伝わり、買い物が
しやすいウェブサイトだと考えました。
既にウェブサイトはあるのですが今回は全面的なリニューアルを行う予定であり、
残りのファンド募集の資金は、その制作費用に活用させて頂きます。
ぜひ、皆さま、応援のほどよろしくお願い致します。
矢部園 代表取締役 矢部亨
ファンド詳細・申込受付ページ
あと1,068万円。移転先で本格醸造再開に必要な設備資金に。
喜久盛酒造(株) (岩手県 北上)
基本情報
・設立:1944年
・商品:純米酒、純米吟醸、純米大吟醸等の日本酒
・販路:酒販店への卸販売、関係会社である花巻酒販への卸販売等
・被災状況:酒造所の半壊、設備の一部の半壊
・募集開始:2014年8月
・募集額:1,300万円
・調達額:約231万円(17.8%、出資者92名)
これまでの歩み:売上約85%まで回復。
これまでの歩み:売上約85%まで回復。
2011年12月:補助金を活用し、破損した設備購入。
2013年9月:震災前売上の約85%まで回復。
2014年8月:ファンド募集開始
3年半の進化:製造を全量純米酒に切り替える覚悟と全国取引酒販店増加。
当社は震災の揺れによって蔵が半壊。100年以上も前の建物であり修復は
見積を取ること自体も困難を極め、やっと見つけた修復会社からの見積
も大きな金額であり、最終的にたどり着いた事業再建のための手段は、
自主廃業した隣町の酒蔵の酒造所へ移転を行うことでした。
それまでの経緯などは2014年4月に掲載された以下の取材記事をご覧ください。
それまでの経緯などは2014年4月に掲載された以下の取材記事をご覧ください。
今回、震災から3年半かかりましたがやっと本格醸造再開への道筋が見えましたが
そのための資金が足りず、その資金を今回ファンドで募集をさせて頂く
こととなりました。
震災後の3年半で培ったノウハウやネットワークをもとに、
新しい酒造所に移転した後に描いた事業計画では以下の2つが
大きな特徴となります。
・県外販売比率が高めていくこと。
・1年目から全量純米蔵(醸造する日本酒を全て純米酒に)
一つ目は、2011年夏に震災前から製造していた自社主力商品
「タクシードライバー」が東京の有名な酒販店「小山商店」に高く評価され、
それがきっかけとなって、ほとんどなかった県外取引酒販店が現在では
約30店舗まで広がりました。
2つ目は、一つ目の販路体制をもとに、以前から構想していた、
生産量は絞込み、高付加価値型な酒蔵への転換を今回実現を行いたいと
考えています。
残り募集額約1,068万円。醸造機器と酒米費用等に。
2014年10月からいよいよ移転した蔵での酒造りを開始します。
そのために醸造機器、酒米、そして杜氏などの蔵人の人件費を
を必要としており、現在も募集させて頂いております。
ぜひ、皆さま、応援のほどよろしくお願い致します。
喜久盛酒造 代表取締役 藤村卓也
ファンド詳細・申込受付ページ
- ニュースカテゴリ
- アーカイブス
-