お知らせ 2015年11月16日 06:35

丸ごとの魚はもう売れない

私が印象に残っている「美味しさ引き出す 播磨灘天然魚ファンド」の営業者である有限会社播磨海洋牧場(播磨海洋牧場)の向井代表の言葉です。

 

実際に、日本人の魚の年間消費量は過去最大だった200140.2kg/人から2013年には27.0kg/人に減少しています。
漁業就業者も2003年の23.8万人から2014年には17万人に減少。
さらには60歳以上が約半数を占め高齢化が進んでいる状態です。
(平成26年度水産白書)

 

果たして、日本の水産業はこのまま衰退していいのでしょうか。

 

向井社長はこうもおっしゃいました。

 

「日本の一番の地域資源は、海であり、水産資源。
いまは宝の持ち腐れだと思う。」

 

水産業にもチャンスを示すデータがあります。
まず、世界での魚の年間消費量は、過去50年で2倍に増加。
世界で魚を食べる量は増え続けており、それに伴い香港や中国本土などアジア向けを中心に輸出金額も増加傾向です。
(平成26年度水産白書)

 

また、国内においても、健康意識の高まりから、水産物には関心が高まっており、約8割の母親が子供に食べさせたい食材として魚介類をあげているデータ(味の素(株)「「最近の子どもの生活態度」に関する調査」、2014)もあります。

つまり、「水産物は消費意欲が減っている」のではなく、冒頭の言葉にあるように、「丸ごとの魚を自ら調理して食べる消費者が減っている」ととらえることもできます。

さらに、15歳から24歳の漁業就業者の比率は増改傾向にあり、地域での仕事として漁業は若者からの注目は高まっています。
(平成26年度水産白書)

こうしたチャンスを活かし、水産物を生産する漁業者をはじめ、その加工や流通を含めた水産業がしっかり稼げる仕事になれば、地域でもたくさんの雇用が生まれることになります。

 

今回、有限会社播磨海洋牧場は、地域(地域金融機関や商工団体など)から推薦され、兵庫県庁の「キラリひょうごプロジェクト」に選定されました。

 

冒頭の言葉を補い余りある向井社長やスタッフの皆さんが、地域から応援され、キラリと輝く理由を改めてまとめてみました。東京スタッフの猪尾よりお伝えさせて頂きます。
 

きらりポイントその1

鮮魚から加工品へ、国内卸から海外卸・国内小売へ
シフトする戦略の明快さと強い覚悟。

20155月期売上は、前期実績比約130%増、黒字化を達成。


上記の図は、播磨海洋牧場の売上の推移と今後の計画を示しています。

 

播磨海洋牧場は、1999年に創業後、クルマエビの養殖を経て、2002年から鮮魚の卸事業を開始しました。
漁師から魚介を仕入れ、飲食店や個人などへ販売する事業です。
最大で約12千万円に達した売上でしたが、丸ごとの鮮魚が売れなくなると共に売上は年々減少していきました。

 

向井社長は大きく事業方針を変える舵を切ることになります。

販売する商品の中心を鮮魚から冷凍・調理などをした状態の加工品へ。
そして、販路は、国内卸から海外卸と国内小売へ。
 

そのためには必要となる設備も異なるため投資が必要です。
また、新たな販路開拓まで時間がかかるため当面は売上も低下します。
資金繰りは厳しくなります。大きな痛みが伴います。

 

それでもいま挑戦をしないといけない。
強い覚悟で方針変換をして、売上低下の底が見え、活路が見え始めてきたときに、当社は向井社長とお会いしました。

 「今は売上は底だけれども、これからやっと事業は成長させられる、そのためにどうしても資金が必要だ」

向井社長から熱心にご説明を頂きました。
そして、何度も議論を重ねて作らせて頂いたのが今回のファンド条件となります。

上記の状況であったため、ファンド資金により設備投資を行い、十分な売上を伸ばすために必要な期間を
5年間と設定しました。

ファンド期間の最初に
2年間は利益が出ても過去の設備投資等による借入返済と運転資金を優先するために無分配期間とさせて頂き、残り3年間での売上金額から投資家の皆さんへ分配を行う条件とさせて頂きました。

 

今回の事業計画が達成できれば、5年間で現金での分配金は130,000円あたり、36,428円(税引前)となります。

また、分配金が30,000円となる損益分岐の売上の年間平均は8,750万円と設定いたしました。

そして、20155月期の売上実績は募集時に計画していた売上金額を上回り、前期から増加に転じ、黒字化も達成することができました。

 

きらりポイントその2

今後さらに事業を成長させるために必要なことが明確なこと。

売上増加を牽引する加工品の製造設備導入すれば、
生産性1500%、コストは70%に。

 

 

上記の図の通り、2015年度の売上増加を牽引したのは、変更した戦略どおり、海外向けの加工品の卸販売と、国内向けの卸販売でした。

 

今後、さらに売上を成長を見込んでいるのは、海外向けについては、牡蠣の冷凍・ハーフシェルです。

 

宮城や広島に次いで全国で3番目の生産を誇る兵庫県産の牡蠣を養殖の段階から生産者と連携し特別な方法で生産。
さらに、水揚げし、殻を半分取り除き、洗浄し、冷凍するまでの処理も牡蠣の美味しさが一番引き出される工夫を行ったうえで最新技術で細胞膜を壊さない冷凍設備で冷凍をした上で出荷を行っています。

 

この牡蠣の冷凍・ハーフシェルは、剥く手間が省けると共に洗浄されているため安心であること、そしてその美味しさから評価が高まっており、冷凍のため年間を通して販売することもでき、香港を中心に海外での引き合いが増加しています。

一方、牡蠣の仕入れは1回で行う必要があり、今後、さらに売上を伸ばすためには原料仕入れ資金の確保を必要としていました。

 

そして、もう一つ売上を牽引したのは、国内向けの加工品です。
お客様が調理の手間いらずで美味しく食べられるように味付けまで行って提供するハモや鯛などの加工品のシリーズは、現在は、姫路城前にて運営する直営店を中心に販売を行っており、こちらも評価が高まっています。

 

今後は新たな販路開拓も見込んでおり、そのために必要なのは生産量を増やすことと価格を下げてお買い求めやすくすることでした。

 

そのためには、現状、手作業でやっている鱗取りや三枚おろしの作業の機械化が不可欠でした。

ハモの蒲焼を作るには、一匹ずつ丁寧に、締めて血抜き、神経抜きし、煮込み調理を行いますが、この過程において鱗やぬめりを取り、さばくのに1匹あたり15-20分かかっていました。
鱗取りと三枚おろしを機械で行えば1分で終了します。

この機械化により、一層、美味しさを引き出すことに重要な締めや血抜き、神経抜きなどの手作業が必要なことに注力しつつ、コストを下げ、生産量を増やすことが可能となります。

 

 

きらりポイントその3

魚の美味しさを引き出す愛情と技術力と、お客様の調理を減らす消費者目線の商品開発力。

向井社長とゼネラルマネージャーの安田さん(水産学博士)

 

向井社長とお話して、その端々から感じることは、魚への愛情です。

 

向井社長は釣りと魚の飼育に没頭した少年時代を過ごし、そのまま北里大学水産学部に進み、卒業後は、海洋生物の調査・コンサルティング事業を行う会社に独立まで5年間勤務されました。

 

「魚が好きだからこそ、命を頂いて食べさせて頂く以上、最高の状態でお届けしたい」

 

こうした愛情とそれを実現するために培ってきた、水揚げされ仕入れてきたあとすぐに出荷せずに自社の水槽でストレスを抜く技術、活き締め、血抜きなどの技術など、魚を生き物として扱い、最高に美味しい状態でどうしたら食べてもらえるのかを常に考え実現できる技術力は、商品が鮮魚から加工品となっても活かされています。

 

加工場の様子は当社スタッフの見学したときのレポートがこちらにありますのでぜひご覧ください。

播磨海洋牧場会社見学 

 

また、「丸ごとの魚はもう売れない」という実体験から常に家庭で調理の手間を減らす手間を考えた商品開発を行っています。

その姿勢は、今回、新たに設定された複数口お申込みされた方向けの投資家特典の設定にも現れています。

仮にお父さんがファンドに投資頂き、投資家特典がご家庭に届いても、ご家族からは「誰がこれさばくの?」と言われることなく、「めっちゃ美味しいよ、お父さん、さすがだね」と言われるような特典設計を目指しました。

 

 

味噌鍋にすると最高に美味しいワタリガニも特典で追加されました。 

ぜひ、こちらも合わせてご覧になってみてください。

特典内容の決定と複数口数用特典追加のお知らせ

 

本ファンドは1130日まで募集期限となっております。

出資金最低募集総額の5,000,000円まであとわずか。
1116日現在、4,770,000円)

この金額を超えれば、借入等の別の方法での資金調達も準備することができるため、ファンドは成立させることができる見込みですが、ファンドを通じて皆様からの投資資金の調達が播磨海洋牧場にとってはベストな方法です。

※ 追記コメント
11月24日現在、6,870,000円のお申込みをいただき、
無事ファンドが成立できる見込となりました。
 

早速、向井社長からファンド成立に関するコメントを
投資家の方向けにお送り致しました。

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2015年11月20日 11:49

昨年の12月に「キラリひょうごプロジェクト」に採用され、めっちゃ美味しい魚を食卓へお届けしたいという事業を通して、日本の水産業を新たなるステージへ発展させようと取り組んでまいりました。

現在は、119人のご参加を頂き、募集総額の24.4%に達しました。
海洋生物の専門家(おたく!?)集団に100名を超えるファンのご協力を頂き、本当に感謝しております。

当ファンドにつきましては、500万円を超える応援を頂いたので、事業を続けることが出来ます。
投資家の皆さまの大切な資金をお預かりするにあたり、大きな責任と重圧を感じています。

現状では、すべて人の手による製品の生産を行っています。
当ファンドの活用により、人手と時間のかかっていたウロコ取りや三枚卸などが機械を使ったシステム化に発展させることが出きるようになり、事業の拡大とコストダウンが達成できます。

本事業のお客様について、国内のみならず、海外にも多くのお客様が付いてきてくれています。
現状から、さらに大きな販売体制ができるよう努力していく所存であります。

当ファンドの募集はのこり10日あまりとなりましたが、
弊社へのファンド応援、よろしくお願い申し上げます。

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ぜひ、みなさま、お申込みをお待ちしております。


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