影山の木曜カフェタイム
2026年5月30日 09:00

こんにちは。影山知明です。
木曜カフェタイム、5回目の投稿となります。
週末に向けて、頭と心の深呼吸に少しでもなりますように。
ここ数年当社では、セキュリテの仕組みを説明する際に「インパクト投資プラットフォーム」という呼称を使ってきました。
そしていま、2022年6月、少しその見直しが必要かなと感じています。
何回かに分けて書いていこうと思います。
自分がこの種の話題に関心を持つようになったのは2001年頃。
当時、ベンチャーキャピタリストとしての仕事が本格化しつつあったタイミングでした。
ベンチャーキャピタルとして投資先の選定をするにしても、投資先の評価をするにしても、それを「利回り」だけで考えることへの違和感があったのです。
いくら投資して、それがいくらになって返ってきたか。
そのことは投資事業として中核ではありながら、一方、投資を通じてそれだけではない「価値」をつくっていきたいという思いがありましたし、実際、事業によっては、その存在意義や魅力をお金だけでははかれないよなという感覚がありました。
当時から、事業価値評価に際してCO2排出量を中心とした環境負荷の観点はありましたし、ある程度普遍的な「ものさし」をお金以外にもつくって、横断的に投資先に適用できたらいいなと考えました。
さらにはそれらを金銭換算することができたなら、投資運用の分子(リターン)に加算し、より積極的に、投資の意思決定の中に位置づけることができるようになるかもしれないとも思いました。
でも、なのです。
実際にそうした仕組みを運用してみようと思うと、それぞれの事業がつくり出す価値は、それぞれの事業においてユニークなものであることが多く、比較できるようなものではないことが多いことに気が付くのです。
ましてやそれを金銭換算しようと思うと、そのためには各種の仮定を置かねばならず、その無理さや不自然さを感じたりもしました。
たとえば、当時の自分からすると投資先の一つでもあった当社、ミュージックセキュリティーズだったら、その事業が生み出すお金以外の価値をどのように考えられるでしょうか。
事業者観点では、こうした仕組みがあることで、「より自由な挑戦をできる可能性が高まる」と言えそうです。
事業者が資金を調達する場合、その資金の出し手の意向は無視できず、ときには自身の思いややりたいこと以上に、そのことを優先せざるを得ないことがあるからです。
その点、事業者の思いに共感するファンからの資金であれば、その思いにより忠実に事業を行うことの支えとなってもらえそうです。
一方、出資者観点では、「できあがったものを受け取るだけでない、創作・創業の過程に参加できるよろこび」があると思いましたし、こうした仕組みが普及することで、「一人一人にとって他人事でない事柄が増え、世の中への前向きな関心が高まる」ことにもつながるかもしれないなと思いました。
さらには、「自分のお金の使い方・いかし方を金融機関任せとせず、自分の頭で考えられる人が増える」という形で、意志あるお金の流れをつくり出すきっかけになってくれるかもしれないなとの期待感もありました。
でも、それじゃあ、こうした価値をどのようにしたらはかれるか、中でも数値化できるかと聞かれてしまうと、はたと困ってしまうわけです。
(つづく)
〜2022.6.23 配信「木曜カフェタイム」〜
【Special Archive Collection】「木曜カフェタイム」記事の一覧はこちらからご覧いただけます。
※ この記事は、2022年当時にメルマガで配信されたエッセイのアーカイブ公開です。文章内の出来事や、影山知明氏の役職(当時:副社長COO)をはじめとする各種情報は、すべて当時の状態のまま掲載しております。あらかじめご了承ください。
※ 影山知明氏の最新の活動は「ぶんじキャピタルマーケット」をご覧ください。
vol.5【インパクト投資を考える①】| 2022.6.23 配信「木曜カフェタイム」

こんにちは。影山知明です。
木曜カフェタイム、5回目の投稿となります。
週末に向けて、頭と心の深呼吸に少しでもなりますように。
ここ数年当社では、セキュリテの仕組みを説明する際に「インパクト投資プラットフォーム」という呼称を使ってきました。
そしていま、2022年6月、少しその見直しが必要かなと感じています。
何回かに分けて書いていこうと思います。
自分がこの種の話題に関心を持つようになったのは2001年頃。
当時、ベンチャーキャピタリストとしての仕事が本格化しつつあったタイミングでした。
ベンチャーキャピタルとして投資先の選定をするにしても、投資先の評価をするにしても、それを「利回り」だけで考えることへの違和感があったのです。
いくら投資して、それがいくらになって返ってきたか。
そのことは投資事業として中核ではありながら、一方、投資を通じてそれだけではない「価値」をつくっていきたいという思いがありましたし、実際、事業によっては、その存在意義や魅力をお金だけでははかれないよなという感覚がありました。
当時から、事業価値評価に際してCO2排出量を中心とした環境負荷の観点はありましたし、ある程度普遍的な「ものさし」をお金以外にもつくって、横断的に投資先に適用できたらいいなと考えました。
さらにはそれらを金銭換算することができたなら、投資運用の分子(リターン)に加算し、より積極的に、投資の意思決定の中に位置づけることができるようになるかもしれないとも思いました。
でも、なのです。
実際にそうした仕組みを運用してみようと思うと、それぞれの事業がつくり出す価値は、それぞれの事業においてユニークなものであることが多く、比較できるようなものではないことが多いことに気が付くのです。
ましてやそれを金銭換算しようと思うと、そのためには各種の仮定を置かねばならず、その無理さや不自然さを感じたりもしました。
たとえば、当時の自分からすると投資先の一つでもあった当社、ミュージックセキュリティーズだったら、その事業が生み出すお金以外の価値をどのように考えられるでしょうか。
事業者観点では、こうした仕組みがあることで、「より自由な挑戦をできる可能性が高まる」と言えそうです。
事業者が資金を調達する場合、その資金の出し手の意向は無視できず、ときには自身の思いややりたいこと以上に、そのことを優先せざるを得ないことがあるからです。
その点、事業者の思いに共感するファンからの資金であれば、その思いにより忠実に事業を行うことの支えとなってもらえそうです。
一方、出資者観点では、「できあがったものを受け取るだけでない、創作・創業の過程に参加できるよろこび」があると思いましたし、こうした仕組みが普及することで、「一人一人にとって他人事でない事柄が増え、世の中への前向きな関心が高まる」ことにもつながるかもしれないなと思いました。
さらには、「自分のお金の使い方・いかし方を金融機関任せとせず、自分の頭で考えられる人が増える」という形で、意志あるお金の流れをつくり出すきっかけになってくれるかもしれないなとの期待感もありました。
でも、それじゃあ、こうした価値をどのようにしたらはかれるか、中でも数値化できるかと聞かれてしまうと、はたと困ってしまうわけです。
(つづく)
〜2022.6.23 配信「木曜カフェタイム」〜
【Special Archive Collection】「木曜カフェタイム」記事の一覧はこちらからご覧いただけます。
※ この記事は、2022年当時にメルマガで配信されたエッセイのアーカイブ公開です。文章内の出来事や、影山知明氏の役職(当時:副社長COO)をはじめとする各種情報は、すべて当時の状態のまま掲載しております。あらかじめご了承ください。
※ 影山知明氏の最新の活動は「ぶんじキャピタルマーケット」をご覧ください。
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