寄付
2023年12月14日 18:30
この度、「Securite ACADEMIA」において、京都大学大学院医学研究科 免疫細胞生物学講座が進める研究を応援するプロジェクト「コロナ後遺症の免疫学的解析による原因究明」を開始しました。
本研究では、コロナ後遺症の原因となる免疫の乱れのパターンを明らかにし、新たなコロナ後遺症の治療法開発につなげることを目的としています。
募集開始にあたり、京都大学 大学院医学研究科免疫細胞生物学の上野先生よりメッセージをお預かりしましたので、ご一読ください。
新型コロナに限らず感染症にかかった後、どこか体の調子が悪いというのは案外多くの方が感じられたことがあるのではないでしょうか?
実はインフルエンザやアデノウイルス感染症、デング熱などのあとでも原因不明の様々な精神身体症状が長く続くことがあると知られています。
新型コロナ感染症はパンデミックとなり世界中の人々が同時期に感染したため、感染症後の後遺症が実はこんなにも頻度が高いものであったこと、こんなにもいろいろな症状が出るものであることが、世界で初めて広く認識されるようになりました。
しかし、やはり原因不明である状態は変わらず、本当に有効な治療というのはまだ見つかっていません。
私は25年以上ヒト免疫学を専門としてきました。
ヒト免疫学というのは、健常人や病気の方から検体を頂いて、その検体で免疫応答を解析する研究分野です。
コロナ後遺症において免疫応答が関与するのはほぼ間違いがなく、私はヒト免疫学者として独自のアプローチからこの病気の解明に向けて研究を行っています。
研究成果の一部はテレビや新聞、メディアなどで何度か紹介したこともありますので、ご覧になった方もおられるかもしれません。
現在はデータ解析がかなり進みましたので論文化を進めているところです。
コロナ後遺症の原因のしっぽくらいはつかめたのではないかと思います。
しかし、なぜこんなにも多くのコロナ後遺症の患者さんが今だにおられるのか、長期化する原因は何か、という疑問には答えられていません。
今回、セキュリテ寄付のご協力の下、皆様方からのご寄付を募ることになりました。
コロナ後遺症の原因が解明できるよう研究室の皆と力を合わせて努力していきたいと思います。
たとえ少しでもご協力いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
京都大学 大学院医学研究科免疫細胞生物学
上野 英樹
不思議なことに、コロナ後遺症は感染時に入院が必要となるような重症であった患者だけでなく、急性期には症状がなかったり、軽症であった患者にも多く起こります。
つまり、コロナ後遺症は単に急性期の症状がだらだらと長期に渡り続いている状態というのではなく、むしろ感染によって引き起こされた原因不明の疾患としての側面が強いと考えられます。
しかし世界的にも後遺症の原因はまだ明らかにされていません。
ヨーロッパの研究では、コロナ後遺症の患者さんにコロナワクチンを打つことで症状が軽快したという報告もありますが、日本に住むコロナ後遺症の患者さんのデータを使った本研究では、ワクチン接種で劇的に症状が改善したということはありませんでした。
ですので、残念ながらコロナワクチンはコロナ後遺症の治療に良いとは言えません。
▲研究室では、日々世界最先端の方法を用いて詳細に血液中の免疫細胞を解析します。
京都大学大学院医学研究科 免疫細胞生物学講座の研究室では、免疫応答の乱れが後遺症の本態ではないかという考えのもと、この数年にわたってコロナ後遺症の患者さんの血液の中の免疫細胞が、新型コロナに対してどのように反応するか、詳細な解析を行ってきました。
このプロジェクトでは、コロナ後遺症に苦しむ方がどのような免疫の乱れがあるのかを明らかにしたいと考えています。
コロナ後遺症に苦しむ方の中には、コロナワクチンを何回も受けたのに感染した方や、あるいは何度もコロナウイルスに感染した方もおられるでしょう。
コロナ後遺症はまだ原因不明の病気です。
治療法を見つけるためには、何よりも、何が病気と関連しているのかを明らかにすることが非常に大切です。
コロナ後遺症の原因となる免疫の乱れのパターンが明らかになれば、新たなコロナ後遺症の治療法の開発につながるのではないかと期待しています。
是非、本研究を進めるため、皆さまからのご支援をお願いいたします。
募集期間と使途
【目標金額】
10,000,000円
【募集期間】
2023年12月14日〜2024年 6月30日
【基金の使途】
本プロジェクトでは、コロナ後遺症患者さんの血液の中にいる、新型コロナに反応する免疫細胞を詳細に解析します。プロジェクトを進めるために、以下のテーマにいただいた資金を使用します。
1.東京渋谷、ヒラハタクリニックで採取したコロナ後遺症の患者さんの血液サンプルを京都大学に輸送するための輸送費。
2.細胞のフローサイトメトリー解析に必要な蛍光色素付き抗体の購入
3.細胞のシングルセル遺伝子解析に必要なキットの購入
【寄付特典】
寄付金額に応じた特典をご用意しております。
詳しくはプロジェクト詳細をご覧ください。
※なお、本プロジェクトは、税法上の優遇措置が適用されます。
「コロナ後遺症の免疫学的解析による原因究明」募集開始のお知らせ
コロナ後遺症の原因究明と新たな治療法開発に向けて
皆さま、こんばんは。この度、「Securite ACADEMIA」において、京都大学大学院医学研究科 免疫細胞生物学講座が進める研究を応援するプロジェクト「コロナ後遺症の免疫学的解析による原因究明」を開始しました。
本研究では、コロナ後遺症の原因となる免疫の乱れのパターンを明らかにし、新たなコロナ後遺症の治療法開発につなげることを目的としています。
募集開始にあたり、京都大学 大学院医学研究科免疫細胞生物学の上野先生よりメッセージをお預かりしましたので、ご一読ください。
新型コロナに限らず感染症にかかった後、どこか体の調子が悪いというのは案外多くの方が感じられたことがあるのではないでしょうか?
実はインフルエンザやアデノウイルス感染症、デング熱などのあとでも原因不明の様々な精神身体症状が長く続くことがあると知られています。
新型コロナ感染症はパンデミックとなり世界中の人々が同時期に感染したため、感染症後の後遺症が実はこんなにも頻度が高いものであったこと、こんなにもいろいろな症状が出るものであることが、世界で初めて広く認識されるようになりました。
しかし、やはり原因不明である状態は変わらず、本当に有効な治療というのはまだ見つかっていません。
私は25年以上ヒト免疫学を専門としてきました。
ヒト免疫学というのは、健常人や病気の方から検体を頂いて、その検体で免疫応答を解析する研究分野です。
コロナ後遺症において免疫応答が関与するのはほぼ間違いがなく、私はヒト免疫学者として独自のアプローチからこの病気の解明に向けて研究を行っています。
研究成果の一部はテレビや新聞、メディアなどで何度か紹介したこともありますので、ご覧になった方もおられるかもしれません。
現在はデータ解析がかなり進みましたので論文化を進めているところです。
コロナ後遺症の原因のしっぽくらいはつかめたのではないかと思います。
しかし、なぜこんなにも多くのコロナ後遺症の患者さんが今だにおられるのか、長期化する原因は何か、という疑問には答えられていません。
今回、セキュリテ寄付のご協力の下、皆様方からのご寄付を募ることになりました。
コロナ後遺症の原因が解明できるよう研究室の皆と力を合わせて努力していきたいと思います。
たとえ少しでもご協力いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
京都大学 大学院医学研究科免疫細胞生物学
上野 英樹
長期化するコロナ後遺症はなぜ起こる?
新型コロナ感染症では、感染後1か月以上経過しても全身のだるさ、嗅覚・味覚の異常、集中力低下、体の痛みなどが長期に渡って継続する、いわゆるコロナ後遺症を生じることが知られています。不思議なことに、コロナ後遺症は感染時に入院が必要となるような重症であった患者だけでなく、急性期には症状がなかったり、軽症であった患者にも多く起こります。
つまり、コロナ後遺症は単に急性期の症状がだらだらと長期に渡り続いている状態というのではなく、むしろ感染によって引き起こされた原因不明の疾患としての側面が強いと考えられます。
しかし世界的にも後遺症の原因はまだ明らかにされていません。
ヨーロッパの研究では、コロナ後遺症の患者さんにコロナワクチンを打つことで症状が軽快したという報告もありますが、日本に住むコロナ後遺症の患者さんのデータを使った本研究では、ワクチン接種で劇的に症状が改善したということはありませんでした。
ですので、残念ながらコロナワクチンはコロナ後遺症の治療に良いとは言えません。
▲研究室では、日々世界最先端の方法を用いて詳細に血液中の免疫細胞を解析します。
京都大学大学院医学研究科 免疫細胞生物学講座の研究室では、免疫応答の乱れが後遺症の本態ではないかという考えのもと、この数年にわたってコロナ後遺症の患者さんの血液の中の免疫細胞が、新型コロナに対してどのように反応するか、詳細な解析を行ってきました。
このプロジェクトでは、コロナ後遺症に苦しむ方がどのような免疫の乱れがあるのかを明らかにしたいと考えています。
コロナ後遺症に苦しむ方の中には、コロナワクチンを何回も受けたのに感染した方や、あるいは何度もコロナウイルスに感染した方もおられるでしょう。
コロナ後遺症はまだ原因不明の病気です。
治療法を見つけるためには、何よりも、何が病気と関連しているのかを明らかにすることが非常に大切です。
コロナ後遺症の原因となる免疫の乱れのパターンが明らかになれば、新たなコロナ後遺症の治療法の開発につながるのではないかと期待しています。
是非、本研究を進めるため、皆さまからのご支援をお願いいたします。
プロジェクト概要
『コロナ後遺症の免疫学的解析による原因究明』募集期間と使途
【目標金額】
10,000,000円
【募集期間】
2023年12月14日〜2024年 6月30日
【基金の使途】
本プロジェクトでは、コロナ後遺症患者さんの血液の中にいる、新型コロナに反応する免疫細胞を詳細に解析します。プロジェクトを進めるために、以下のテーマにいただいた資金を使用します。
1.東京渋谷、ヒラハタクリニックで採取したコロナ後遺症の患者さんの血液サンプルを京都大学に輸送するための輸送費。
2.細胞のフローサイトメトリー解析に必要な蛍光色素付き抗体の購入
3.細胞のシングルセル遺伝子解析に必要なキットの購入
【寄付特典】
寄付金額に応じた特典をご用意しております。
詳しくはプロジェクト詳細をご覧ください。
※なお、本プロジェクトは、税法上の優遇措置が適用されます。
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