セキュリテニュース

西日本支社2016年1月27日 00:24

「分配比率100%」のファンドとは?

こんにちは。西日本支社の杉山です。
皆さんは、セキュリテのファンドを選ぶ時、どういう基準で選ばれますか?

事業の魅力、事業者さんの熱意、投資家特典、エリアなどでしょうか。
きっと「プロジェクト概要」のページをじっくりご覧いただいていることと思います。

 
琵琶パール

一方、「分配計算式」や「分配シミュレーション」はご確認いただいていますか?

当社のファンドの仕組みの中でも、分かりにくい部分かと思いますので、
非常に特徴的な分配計算式を持つ「琵琶パールファンド2014」を例にご説明します。

「プロジェクト概要」の隣のタブの「ファンド情報」の「分配シミュレーション」をクリックしてご覧ください。
 
琵琶パール


「琵琶パールファンド2014」の分配計算式
は、次のようになっています。
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リクープ前:リクープ前売上金額(税抜)×100.0%÷263口×1口

リクープ後
:リクープ売上金額(税抜)×100.0%÷263口×1口
+(リクープ後売上金額(税抜)-リクープ売上金額(税抜))×27.0%÷263口×1口
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リクープとは、投資家にとっての損益分岐点のことです。セキュリテのファンドは、売上の一部が投資家に分配される仕組みですが、分配される金額の合計が出資金と同額になることです。
「売上の一部」が、売上のどれぐらいの割合かを示すのが「分配比率」です。事業の売上に分配比率を掛け、それをファンド全体の口数で割ると1口あたりの分配額になります。
 
セキュリテのファンドの多くは、リクープの前と後で、異なる分配比率を設定し、リクープ前(元本が戻る前)までは高めの分配比率、リクープ後(元本が戻った後)には抑え目の分配比率になっています。つまり、投資家の方には、なるべく早めに元本分をお返しし、それ以降は事業者さんになるべく利益をとっていただけるような設計になっています。
 
さて。ここであらためて琵琶パールファンドの分配比率ですが、リクープ前の分配比率が100%です。
損益分岐売上に達するまでは、売上のすべてを投資家に分配する、という意味です。

極々稀にこういう設計のファンドがあります。このファンドはどうしてこういう設計になったのでしょうか。
それは、このファンドの営業者、齋木産業株式会社の社長、齋木勲さんの琵琶パール復活にかける強い想いの現れに他なりません。

琵琶パール
(成長したイケチョウ貝を見せる斎木さん)

斎木さんは、1964年、23才の時から50年以上にわたり、琵琶湖の真珠養殖事業に携わり、その盛衰を目の当たりにしてきました。「もう解散した方がいい」という声もあるなか、1995年、既に琵琶パールの養殖産業が壊滅的な時代に、滋賀県真珠養殖漁業協同組合の組合長にもなりました。「ここで解散してしまったら二度と立ち上がれない、絶対に解散してはだめだという気持ち」だったそうです。

そして、斎木さんを初めとする皆さんの努力の結果、琵琶パール激減の直接の原因であった琵琶湖の水質汚染は改善され、琵琶パールの復活に道筋が見えてきました。

しかし、琵琶パールの養殖事業の復活には非常に時間がかかります。なぜなら、母貝となるイケチョウ貝の養殖から始める必要があるからです。琵琶パールとして世に出るまでに、母貝の養殖に3年、そして成長した母貝に真珠核を移植してからさらに3年、合計6年間の歳月が少なくともかかります。言い換えれば、事業としては、投資を回収するのに6年以上を要するということになります。

一般的に、こうした事業に金融機関はなかなかファイナンスをつけることができません。実際、斎木さんは母貝の養殖を行う最初の3年間は、滋賀県の協力を得て補助金を活用しました。そして、真珠核の移植手術からの3年間のためのファイナンスが「琵琶パールファンド」です。

さて、説明が長くなってきましたが、「分配比率100%」の背景には、このような事業の特性も関係があるのです。今、皆さんに出資していただくと、向こう3年間分配はなく、2018年に一括分配になります。もしその間に伝染病や害虫などにより貝が死んでしまえば、全く分配されない可能性すらあります。長年の経験やノウハウはありますが、直近の売り上げは無し。事業の復活、再生を応援するファンドなのです。

ここからは、私の想像になりますが、最終的に斎木さんが「分配比率100%」のファンドを決めた裏には、斎木さんが人生を捧げてきた琵琶パール復活への夢を応援してくださる皆さまへの感謝の気持ち、絶対に損をさせたくないという気持ち、そして何より、絶対に成功するという確かな自信があったのだろうと思うのです。

分配比率の解説、いかがでしたか。「共感」をもとに投資をする方が多いセキュリテでは、「分配シミュレーション」は数字だけで無機質なページに見えるかもしれませんが、これこそがファンド設計の根幹であり、実はそこには事業の性質や事業者さんの思いや考え方が凝縮されています。今後はぜひこのページもよくチェックしてみてください。何よりもまずは分配比率100%の「琵琶パールファンド2014」への出資をご検討ください。

琵琶パール

最後にもう一つだけ、このファンドについてお伝えしたいことがあります。
上に、金融機関はファイナンスがつけにくいと書きましたが、実はこの事業を紹介していただいたのは滋賀銀行です。現在、当社は全国で50以上の地域金融機関と提携していますが、滋賀銀行は、全国で1番最初に提携をしていただいた銀行です。

今回の琵琶パールのような事業は、確かにすぐには融資が難しいのかもしれません。しかし、滋賀銀行では、当社に紹介し、セキュリテでのファンドにつなげ、さらには、地域ブランドの魅力向上や地域資源をいかした事業を後押しするために滋賀銀行がつくった「滋賀の魅力発信ファンド」から、「琵琶パールファンド」への出資も行っています。琵琶パールファンドは、「融資はできなくても応援したい」という、地域金融機関からの熱い思いにも支えられたファンドなのです。

「滋賀の魅力発信ファンド」については、滋賀銀行のCSRレポートに紹介がありますので、こちらもぜひご覧ください。

琵琶パール
(画像をクリックするとPDFでご覧いただけます。) 

※ 本記事は、2015年3月にセキュリテニュースに掲載した記事を一部編集して、転載しました。 
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