全量純米蔵

純米酒イベント2008年10月2日 22:55

梅津酒造さんを訪ねて ~第1回酒蔵訪問記~

みなさん、こんにちは!!


今回、新しく連載を開始いたしました「酒蔵訪問記」。

「全量純米蔵を目指す会」(以下、「目指す会」)に参加する蔵を
「目指す会」の「純米酒ファンド」やWEBサイトの運営をお手伝いしている
ミュージックセキュリティーズのスタッフが訪れて、
蔵元さんに教えていただきながら、美味しいお酒が生まれる神聖な場所
である酒蔵の様子をご紹介してまいります。

「目指す会」に参加する22の酒蔵は北は青森から、西は鳥取まで、
広がっていますし、季節もまちまちになるかとは思いますが、
少しずつ、辛抱強くご覧ください!

記念すべき第1回は、「目指す会」の中でも最西端に位置する、
鳥取の梅津酒造さんです!

梅津酒造さんが位置するのは、鳥取県東伯郡北栄町。
地図はこちら。


日本海に面する北栄町の中でも、潮の香りが漂う海までわずか300mのところに、
立派な佇まいで、創業1865年(慶応元年)の梅津酒造はありました。



こちらの建物自体は途中で立て替えたということで、まだ100年は経っていない
とのこと。それでも現代の建築物のサイクルからすると十分な歴史ですよね。

奥様と一緒に迎え入れていただいた梅津さんに早速、酒蔵の方に
案内して頂いて、まず目に飛び込んできたのは、昔使われていた「富玲」の看板。



どの程度昔にどこに使われていたのかわからない、とのことでしたが、
「子供を交通事故から守りましょう」ですから、きっと街の道路沿いに
あった看板だったんでしょうね。

そう、梅津酒造の代表銘柄がこの「富玲」。

       

三代目の梅津藤蔵氏(大正時代)は十代から南カリフォルニアに留学してテニスをしていたそうで、
そのときに応援される「HURRAH!!」という掛け声がとても印象にのこっていたそうです。

帰国後家業を継いだ際に、当時、梅津酒造の最高級酒にHURRAH!と付けたくて、
当て字をして「冨玲」と成ったとのこと。

日本酒の銘柄の名前の語源が英語というは珍しいですし、
大正時代に南カリフォルニアに留学されていたとは驚きですね。

さらに奥に進むと、いろいろな酒造りの機材が置かれているスペースへ。
酒の造りは11月からなので、蔵はとても静かです。

こちらは、ラベルを貼る機械。



この機械を使いながら、一つずつ手作業でラベルを貼っていくそうです。

こちらは現在工事中の屋根。梁に歴史を感じますね。





そして、こちらのビニールがかかっている細長い箱のような機械が、
槽掛け(ふながけ)機です。

醪(もろみ)を袋にいれて、この槽(ふな)の中にいれて、
上から圧力をかけて、醪(もろみ)と酒に分ける役割です。





こちらは昔ながらの方法で、今は、横から圧力機を使って
搾る自動圧搾機が主流のようですす。

なぜ、”ふな”と呼ぶかというと、”船”の形に似ているからだそうで、
この工程の担当の蔵人は、”船長”と呼ばれていたようです(笑)

確かに似ていますね。

さらに奥に進むと、仕込みタンクが並んでいました。
この中で醪が発酵し、お酒の元になっていきます。



今回の「全量純米蔵ファンド2008」のお米を使って製造される
純米酒を仕込むタンクはこちらのようです。


そして最後にこれが麹室と呼ばれる、蒸されたお米に
麹菌を植え付け繁殖される密室です。

ここは造りの間中は、麹が立派に育つように、温度なども
厳重に管理され、蔵の中でももっとも緊張感が漂う場所ですね。



と見学をさせていただいた順にご紹介しましたが、
製造工程を遡る形になりましたね。

こちらは裏側から見た梅津酒造さんの蔵の建物です。



現在は色々と造りが始まる前に修理中なものもあり、
断片的なご紹介となってしまいましたが、
酒蔵の雰囲気は伝わりましたでしょうか?

梅津酒造さんは長い歴史の中で、現在の当主の代で、生産量を一気に減らして、
蔵人も社長を入れて3人の昔ながらの手造りの工程に戻し、
醸造アルコールの添加をしない純米酒だけの製造に切り替えたそうです。

生産量をそんなに減らしてしまって大丈夫かと思いますが、
量が減った分については、現在は日本酒で作る梅酒なども製造・販売されており、
少しずつ純米酒の生産量を増やしていきたいとのこと。

140年以上前より鳥取県東伯郡北栄町で酒造りを行われてきたこの酒蔵と、
拡大志向の今の経済の中、原点に立ち返る勇気と真剣な酒造りを行う梅津さん
によって丁寧に醸される「富玲」、ぜひ、お楽しみになってください。


梅津酒造蔵元、梅津雅典さんのインタビューのエントリーもありますので、
合わせてどうぞ!
https://www.securite.jp/news/zenryojunmaikura?a=9

蔵紹介ページはこちら
http://www.zenryojunmaikura.jp/kura/info/16
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